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2014年11月

2014.11.21

売国奴新聞・朝日新聞の変節を教えてくれる資料

以下は配信されたメルマガからの転載である。
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成26年(2014)11月21日(金曜日)弐
      通巻第4402号
戦前の「朝日新聞」は軍国主義を賛美し、特攻隊を激賛した
  科学的論拠は度外視、もっぱら大衆の扇情に訴え部数を伸ばした


室谷克実『朝日新聞「戦時社説」を読む』(毎日ワンズ)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 朝日新聞はしたたかなのである。
 「戦後」の朝日新聞のすさまじいまでの偏向報道、それも左翼礼賛、最初にイデオロギーありきという出鱈目な報道ぶりは誰もが知っている。
もっか、「従軍慰安婦」「強制連行」の吉田証言を訂正し、部数を極端に減らしているが、蛙の面になんとか、本気で責任をとる覚悟もない。保守系の人々の間ではかつてない大規模な集団訴訟の準備が進んでいる。
 戦争が終わるや、GHQ命令を唯々諾々と従い、『戦後』の左翼世論を主導し、インチキの世論を形成し、情報を操作して、売国的報道に興じてきた。
その鼻持ちならない朝日新聞の主知主義、傲慢な姿勢を誰もが知っている。
 ところが「戦前」の朝日新聞が「軍国主義を賛美し」「精神力で英米に勝てる」と主張していたことは漠然と知っていても、その詳細を知らなかった。というよりあまり興味がなかった。

 本書は戦前の朝日新聞の社説を65本選別し、これらの分析を通じて、いかに戦前の朝日も面妖な論説を展開していたかを探求する稀な書物だ。
労作である。なにしろ65本の社説をマイクロフィルムなどから探し出す作業だけでも2年間の時間を必要とした。
 それにしても、なぜ韓国問題専門家の室谷氏が、この分野に挑んだのか。「朝日の戦前の社説を研究しています」とは、何回か直接聞いてはいたが、こういう労作を準備していたとは気がつかなかった。
 中村菊男(慶応大学教授)は、反共・愛国の論客として知られ、夥しい著作、論文を残された学者である。評者(宮崎)にとって印象的な著作に『日米安保条約肯定論』、日本にファシズムはなかったことを論じた『天皇制ファシズム論』があり、学生時代にすぐに購入し、夢中になって読みふけり、一度講演のお願いに中野(だっと思う)のご自宅を訪ねたこともあった。いま、鮮明にその記憶が蘇った。中村教授は和服で玄関先に出てこられた。
 室谷氏は慶応時代、この中村菊男ゼミの学生だったのだ。版元の松藤社長も同じゼミ生だったという。
病床に伏される前に中村教授は「つぎは『朝日新聞戦犯論』を世に問いたい」と言われていた。言うならば、中村教授の遺言をふたりのゼミ生が、没後37年にして実現した。

朝日新聞は戦争初期の微妙なスタンスから、勇猛果敢なる戦いを展開した中期、そして敗戦色濃くなる終盤期とで、大きく論調が変化している。
満州事変前後にはやや反軍的だったが、途中から東条英機礼賛に変貌し、「靖国神社は『日本人一人一人の魂の故郷』だ」と断言していた。天皇のために戦死することは「建国のいにしえより未来永劫かわることのない、わが国民精神の伝統」だと主張していた。


▼戦争を賛美し、部数を着々と伸ばしていた

この間に国内情報市場にも大きな変化があった。
当時、部数トップだった毎日新聞をぬいて、朝日が発行部数で日本一となった。世論が時代と大衆に迎合していたからか、朝日の世論操作が巧妙だったからか。ともかく朝日はしたたかなのである。
ライバルの「毎日新聞」は軍部、とくに陸軍を批判して東条首相の怒りを買ったが、その背後には海軍の支援があった。
 朝日は毎日に対抗するかのように「際立って扇動的な紙面つくりを行った」「読者に基金を募り、軍用機を買って軍部に献納するというキャンペーン」まで行った。
日米開戦のスクープは毎日だった。朝日は、この前後から「記者の正義、権力に対する勇気がすっかり姿を消し」ていただけに毎日のスクープにやられたことは痛かった。
「戦局の悪化が国民の目にも明らかになり始めた昭和十九年後半から(朝日は)盛んに叫ばれるようになっていた特攻精神、精神主義を繰り返し煽り、訴える」
硫黄島に米軍が上陸をすると、朝日は元寇を連想せよ、かならず勝てる。
「精神力が物的戦力に魂を打ち込む」(昭和二十二年二月二十六日)と書いた。元寇の精神を連想する、その歴史観!
同年五月二十七日、沖縄に米軍が上陸して弐ヶ月が経過していたが、朝日の社説は「憤激を燃えたたしめよ」と「神意さながらに健闘される皇軍勇士の尊い姿」と激賛した。
朝日は終戦前日にも「精神力で敵に勝っている」と書いた。敗戦の日にも「われわれは勝った」ととんちんかんなことを言いながら「天皇陛下に申し訳ない」と以前の扇動を忘れ、責任を国民に押しつけるかたちで責任を逃れた。
そしていつしか戦争中の偏向報道の張本人等は戦後の激動期を生き延びて、のほほんと出世して行った。
まるで「従軍慰安婦」「強制連行」の誤報を認めても、絶対に責任を取らない、いまの朝日の体質と同じである。
貴重な歴史の証言として、本署はまことに有益である。
http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%9D%E6%97%A5%E6%96%B0%E8%81%9E%E3%80%8C%E6%88%A6%E6%99%82%E7%A4%BE%E8%AA%AC%E3%80%8D%E3%82%92%E8%AA%AD%E3%82%80-%E5%AE%A4%E8%B0%B7-%E5%85%8B%E5%AE%9F/dp/4901622811/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1416525570&sr=1-3

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2014.11.20

安倍政権は歴史に名を残しそうな予感がする。


以下は全て配信されたメルマガからの転載である。 


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  わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」3492号
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        22014(平成26)年11月20日(木)

安倍の「平成3大はしご外し」の裏側を読む:杉浦正章
        
自民、財務、日銀ががん首並べて討ち死に
 「
敵を欺かんと欲すれば、まず味方を欺け」は古来兵法の要諦。かつて「角
さんには何度だまされたことか」と側近中の側近・二階堂進が田中角栄の
政治手法を嘆いていたが、優秀な政治家ほど味方を欺く術に長けている。

解散断行につながった消費増税の延期に関して首相・安倍晋三もまず味方
を欺いた。増税延期という大目的のために、梯子(はしご)を片っ端から
外したのである。まず自民党幹部を幹事長・谷垣禎一と組んで二階に上げ
て外した。

財務省に至っては幹部がまだ乗っているのに外して頭から落とした。二人
三脚のはずの日銀総裁・黒田東彦も屋根に上げたまま外した。世にも珍し
い「平成同時三大梯子外し」である。その内幕を晒すことにしよう。

まず安倍が梯子外しに着手したのは9月の内閣改造人事だ。増税派の谷垣
をなんと幹事長に据えたのだ。大マスコミに対して孤軍奮闘しているブロ
ガーの筆者も時には自慢しないと、素人の読者は当たり前だと思ってあり
がたがらないからあえて自慢するが、この人事の「真意」を世の中でただ
1人看破したのは筆者だけだ。

半年前からの「増税引き延ばし方針」と「日中首脳会談実施」予想ととも
に、今年の3大予想的中だ。もっとも73歳になるまで現役政治記者を貫き
通せば、それくらいの読みは誰でも出来る。

「谷垣落とし」の証拠の記事が「安倍は谷垣と消費税で“握って”いる」と
題した9月3日付の「今朝のニュース解説」だ。内容は「浅薄なマスコミが
『谷垣幹事長人事で消費増税が10%に引き上げられる』と報じている。

果たして首相・安倍晋三が、再増税に前向きな谷垣禎一を、クギを刺さな
いまま幹事長に任命するだろうか。まずあり得ないと思う。むしろ安倍と
谷垣は再増税問題でなんらかの“密約”をかわしている公算が強い。

“握った”のだ。」と断定した。そして「安倍が谷垣の顔を立てて、例えば
期限をつけて増税を延期するなどの方策を決めれば谷垣もノーとは言えな
いのではないか。」と洞察している。全て的中した。

安倍はまず谷垣を取り込んだのだ。19日付の朝日だけが、この話を“立証”
している。「安倍の課題はまず、増税を主張する与党首脳の説得だった。
『景気が後退したら消費税は上げません』。

9月の党役員人事で谷垣を幹事長に起用した際、安倍は谷垣に念を押して
いた。増税派の谷垣さえ納得すれば、増税見送りでも党内を抑えられると
踏んだ安倍は10月下旬から、谷垣に消費増税の先送りと早期解散の相談を
始めた」と報じているのだ。

安倍はまず谷垣を落とした。3党合意を作った谷垣が延期に賛成すれば、
党内は延期になびくと踏んだからだ。一方で副総裁・高村正彦、総務会
長・二階俊博、税制調査会長・野田穀らには心中を明らかにしなかった。

だからこの3者は首相の意向を確かめもせずにあちこちで予定通りの実施
を唱えた。特に野田と二階が急先鋒だった。野田が「リーマンショックに
匹敵する経済変動があるわけではない。

予定通り引き上げるのが“当然の 姿”」と主張すれば、二階は「国際的な
信用にもかかわる。約束通り実行 することが最重要政治課題」と言って
はばからなかった。

ところが本来な ら安倍は説得で黙らせるべきところだが、解散という奇
襲戦法で黙らせ た。梯子外しだ。これには党内せきとして声なしとなっ
た。勝負は一挙に ついたのだ。小泉の郵政解散に似て、反対派の掃討作
戦が始まり、官邸筋 からは野田の選挙公認に反対する声が出ている。

一方ノーテンキといってもいいのが財務省。安倍の心中を最後の最後ま
で読めなかった。官邸中枢の官房副長官に旧大蔵省出身の加藤勝信を“派
遣”しておきながら、ろくな情報も得られなかった。

だから大蔵省は省を 上げて政界への「多数派工作」を展開したのだ。こ
の結果、官房長官・菅 義偉の肝いりで作った延期派の「アベノミクスを
成功させる会」も、最初 は45人集まったが切り崩されて10人そこそこに
まで減らされた。安倍が激 怒したのは言うまでもない。

頼みにするのはただ1人財務相・麻生太郎だ けとなった。麻生太郎には事
務次官・香川俊介が自ら「総理の説得を」と 頼み込んだ。安倍とはツー
カーの麻生太郎が最後の砦となった。

しかしブ リスベンのG20から帰国する飛行機の中で安倍の意向を打診した
麻生は、 安倍の解散までする決意を直接聞いてあえなく討ち取られてし
まった。消 費増税先延ばしを規定した同法付則を外すことが精一杯で
あった。香川は 男なら辞任して抗議すべきだが、しそうもない。

最後に外されたのが黒田だ。黒田はもともと財務官僚だ。安倍はアベノ
ミクス推進で黒田に異次元の金融緩和を打ち出させ、二人三脚の色彩を濃
くしていた。日銀は2%の物価上昇を分担、政府は経済成長と財政再建の
役割を果たすという車の両輪であった。

しかしもともと財務省で増税論者 であった黒田は、安倍がまさか延期に
出るとは思ってもいなかった。政局 を読めない官僚のさがであろう。だ
から黒田は国際金融市場からの信任が 失われるとして増税実施論を当初
からぶったのだ。そして明らかに安倍の 増税実施を促すかのように金融
緩和のパズーカ第2弾を打ち上げたのだ。

おまけにいささか図に乗ったのか日銀の中立性を毀損する発言までした。
12日の衆院財務金融委員会で黒田はパズーカを「2015年10月に予定される
消費税率10%への引き上げを前提に実施した」と答弁したのだ。こともあ
ろうに、金融政策を担う日銀のトップが財政の根幹に関わる消費再増税の
実施を後押しする発言をしたのだ。

中立毀損(きそん)どころか越権もい いところであり、安倍は激怒した
と言われる。こうして黒田外しの延期と なったのである。黒田の予言の
ように国際金融市場が動いて国債の長期金 利が急騰する気配もない。

こともあろうに日銀総裁が、市井の三流経済評 論家並みに、大きく見通
しを外したことになる。深手を一番負ったのは黒 田ではないか。中立の
立場を維持せず、出しゃばるからこうなる。


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沖縄が中国に盗られる虞れあり

以下は配信されたメルマガからの転載である。


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成26年(2014)11月20日(木曜日)
      通巻第4400号
 ♪
(読者の声3)沖縄県知事選挙は極左から中国まで支援する翁長氏が当選、中国CCTVで速報された。石平氏によると翁長氏が那覇市長時代には市内で「龍の柱」を立てる計画を進めたという。
「龍」というのは古来から中国皇帝のシンボル、沖縄でそんなものを立てることは、中華帝国への精神的従属を宣言するようなもの、との指摘には納得させられます。
https://twitter.com/liyonyon
 週刊新潮の先週号では名護市の惨状を取材。人口が増えている沖縄県でも北部地区はほとんど横ばい、ろくな産業もなく公共工事の減少で建設会社も立ちゆかず夜の街も閑古鳥。それでいて左翼の市長ということもあり生活保護世帯だけは増えているという。
生活保護については興味深いサイトがあります。
「日本☆地域番付」
http://area-info.jpn.org/index.html

というサイトでは全国の自治体の財政・給与・寿命・犯罪・交通事故・外国人数などさまざまな数値が比較できます。
なかでも「住民1人あたりの生活保護費」には驚かされます。一位:東京台東区(127.8千円)、二位:大阪市(118.7千円)に始まり、最下位は青森県三戸町~茨城県美浦村まで25町村が(0.0千円)。
http://area-info.jpn.org/SehoPerPop.html

上位を見るとほぼ過疎地・左翼・在日・同和のいずれかの範疇で括れそうです。沖縄県
では那覇市がトップ、次いで沖縄市、石垣市、宜野湾市、名護市と続きます。
http://area-info.jpn.org/SehoPerPop470007.html

在日外国人のデータもあり、2010年の数値で中国人比率が最も高いのは長野県川上村の13%、次いで長野県南牧村 7.8%。新宿区は2.3%で11位。
http://area-info.jpn.org/ChinPerPopAll.html

在日韓国・朝鮮人では驚きのデータ。都道府県別では大阪1.02%、京都0.94%、兵庫県0.73%、東京0.59%、山口0.44%。東北・九州・四国は比率が低く16県で0.1%未満。
http://area-info.jpn.org/KorePerPop.html

 自治体別で見ると大阪市生野区15.5%、大阪市東成区5.7%、神戸市長田区4.6%、京都市南区4.1%、東京都新宿区3.1%、大阪市西成区2.6%と続きます。
上位は大阪・兵庫・京都・東京・神奈川・愛知の都市部が多い。この数字を見ただけで外国人参政権などとんでもないことだとわかりますね。
 (PB生、千葉)

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日清戦争に見る日本武士道


以下は全て配信されたメルマガからの転載である。


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成26年(2014)11月20日(木曜日)
      通巻第4400号

(読者の声2)貴誌4399号『日清戦争から120年の歳月が流れた』で「北洋艦隊司令の丁汝昌らは責任を取って自殺した。まだ彼らは恥を知っていた」と書かれました。
 丁汝昌が自殺したのは、日本海軍に降伏した後である。勝つ見込みが全くない状態でこれ以上部下たちを死なせたくなかったからであろう。
連合艦隊司令長官・伊東祐亨は、敗色濃厚な北洋艦隊司令丁汝昌に書簡を送り、「僕が誓って明治天皇の大度を担保すべし」と投降を呼びかけた。
丁汝昌は、兵と人民の命を助けてくれることを条件に降伏に応じた。伊東から「私が信頼するのは丁汝昌という一人物である」
との返事を受け取ると自室で毒杯を仰いだ。
丁提督の部下がその死を伊東に報告し、死骸を小舟に乗せて故郷まで運ばせてくれと懇願すると、伊東は烈火のごとく怒り、「断じてならぬ」と告げた。
港で没収した商船を用い、余裕があれば清国の戦闘員も乗せて帰還させるように伝えた。
死骸を小舟に乗せて故郷まで運ばせてくれと懇願した丁提督の部下もひょっとして、伊東がどんな処罰をするかもしれない状況で意を決して申し出たのであろう。
 今次の尖閣諸島や小笠原諸島沖での中国漁船の動きとは大きくレベルが違う。清末にはまだあった誠という心が今の中国では失せてしまった。
   (ST生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)その場面を感動的に描いた名作は中村彰彦の『侍たちの海――小説伊東祐亨』(角川文庫)です。

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「酷似する歴史パターン。排日から排華へ傾斜するカナダ」と題する白眉の対談記事を発見した。

以下は全て配信されたメルマガからの転載である。


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成26年(2014)11月20日(木曜日)
      通巻第4400号


 酷似する歴史パターン。排日から排華へ傾斜するカナダ
  海洋国家同士の覇権争いが環太平洋の戦争の歴史でもあった
 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

   ♪
 <カナダ西海岸バンクーバー在住の歴史ノンフィクション作家・渡邊惣樹氏を宮崎正弘が訪ねた。14年六月下旬である。
 渡邊氏は『日米衝突の根源』『TPP知財戦争の始まり』『ルーズベルトの戦争責任』(いずれも草思舎)など旺盛な作品で知られ、山本比地平推奨賞受賞。

バンクーバーは中国移民に溢れており街を歩いてもすれ違うのは中国系ばかり、つぎに韓国人移民が目立つが日本人はすくない。いわゆる「投資移民」の制限強化をめぐって在留中国人は法廷闘争も辞さない構えだが、さて現地で三日連続で場所を移動しながら討論した行方は?>


 ▼オールド・チャイナタウンの歴史と排日運動へのつながり

渡辺 バンクーバーへよくいらっしゃいました。
いろいろ当地をご案内した通り、この町は日本との関係に溢れています。カナダ太平洋鉄道バンクーバー駅は、一八八五年に開通した大陸横断鉄道の西端ですが、この鉄道は極東に地殻変動を起こしました。この鉄道開通で、極東有事の際にイギリスはロシアよりも早く極東への兵力展開が可能になりました。これにあせったロシアが、シベリア鉄道開発に躍起になります。
ウラジオストックの起工式に向かう皇太子ニコライが襲われた大津事件(一八九一年)も、言ってみればこの鉄道ができなければ起きていなかったともいえます。
またオールド・チャイナタウンをご案内しましたが、この隣にはかつて日本人街があった。一九〇七年九月には白人労働者に襲われました。この事件はアメリカが一九二四年に実施する「排日移民法」にまで拡大し、日米対立の起点になりました。いずれにせよこの町は日本の現代史と関わりが深い。ここで宮崎先生と対談の機会をもてたことは何か歴史の必然を感じます。 

 宮崎 その排日移民法が昨今は「排華移民法」?
 というのも四万六千人の中国からの移民申請をペンディングにして中国人があわてています。最近の米加・中関係を見ておりますと、嘗て米国が西へ西へと進出しハワイを併合しフィリピンを植民地化して次に必ず日米衝突になると渡邊さんは歴史文献を調べ上げて『日米衝突の根源』(草思社)を書かれた。
通史では日露戦争に日本が勝利したのち、米国の警戒が増したように歴史教科書にも書かれていますが、あの戦争は徹頭徹尾、米国がしかけた謀略です。
 
それが今度は中国封じ込めが米国の新しいマニフェスト・ディスティニーになったかのような側面があります。
歴史パターンが或る意味で似てきたとも考えられます。米国は中国を孤立化させるため、近年のオバマ政権が唱える「リバランス」「アジアシフト」を見ていますと、米国は日欧豪とアセアンを動員して中国封じ込めを展開しているかのようですが、バンクーバーにおられてどのようにご覧になりますか?


 渡辺 アメリカとイギリスは違う部分も多いのですが、双子のように似ているなと思わざるを得ないところがあります。一九世紀末から二〇世紀前半の歴史をみますと、この両国は、大陸覇権国家が海に進出して海洋覇権国家にまでなろうとすると必ずつぶしにきました。

 アメリカが二〇世紀初頭にロシアを警戒し、日本の軍事力を使ってロシアの極東進出を抑えたのも、ロシアがウラジオストックからさらに旅順に軍港を築き西太平洋に進出しようとしたからです。
イギリスがドイツを叩いた第一次世界大戦も、ヴィルヘルム二世が、英国艦隊に挑戦し、北海から大西洋の制海権に挑戦を始めたことに端を発しています。アメリカが日本を先の大戦で潰したのは上記のケースとは逆のパターンですが本質は同じです。海洋覇権国家日本が支那大陸をコントロールしようとしたこと、つまり大陸覇権国家にまでなろうとしたからです。
イギリスとアメリカは大陸覇権国家が海に出ようとすると必ず押さえ込むというDNAを持っています。
それはこの二国が海洋覇権を牛耳ることで世界に君臨してきたからです。
現代の大陸覇権国家中国の南シナ海および東シナ海進出は、アメリカの持つDNAを強く刺激しています。必ず抑え込みに来ます。アメリカは、かつてロシアの太平洋への進出を日本を使って抑えこんだように日本、アセアン諸国あるいはEUとの関係などあらゆる外交手段を使って中国の海洋進出に対抗するでしょう。問題はオバマ大統領が、あのセオドア・ルーズベルトがみせたような外交手腕を持っているか、どうかでしょう。


 ▼アメリカのDNAを刺戟する中国の太平洋進出

 宮崎 とくに日本はTPP賛成に回り、中国を排除しているためTPPが中国を苛立たせていますね。
もっとも知的財産権を顧慮せず国際ルールを無視する中国がTPPに加盟すると攪乱要因になるだけでほかのメンバーも中国を最初から仲間に加える意思もないようですが、果たしてTPPは日本の安全保障に直結するのかどうか。つけくわえておきますと個人的に小生はTPPに反対ですが。。。

渡辺 TPPは上記に述べた中国の海洋覇権国家たらんとする欲望を抑えるという重要な側面があります。アメリカは自由貿易などにまったく興味がありません。
彼らが理屈をこねくり回して自国の自動車産業を徹底的に保護しようとしている態度でそれがわかります。興味ある読者には拙著『TPP知財戦争の始まり』(草思社)を読んで頂くとして、彼らの狙いはアメリカ企業の持つ知的財産をこれ以上中国に簒奪されてたまるかということです。
例えば社員の使うコンピューターに巨額なライセンス料を支払っている米国や日本の企業が、海賊版ソフトを使っている中国企業(あるいは韓国企業)に太刀打ちできるのか。TPP交渉では、知的財産侵害大国である中国と韓国はTPPのメンバーではない。彼らを知的財産保護のルールつくりの会議に参加させたくないのです。
中国の富は、所詮低賃金労働力、知的財産の違法使用、環境を無視した製造などをベースにしての世界の工場化で実現されたものです。
TPPはこの構造にメスを入れる。米国のTPP促進勢力の中心は現在の米国の国力の源泉ともいえるコンピューター・ソフトウェアや薬品あるいは高度精密機械工業などの知的財産集約産業のロビー団体です。TPPの本質からいえば、日本の米(こめ)市場開放を要求するロビー団体などはにぎやかし程度の団体ですから農業分野では日本の国益を考えて徹底的にアメリカとやり合えばよい。
しかし知的財産権保護の国際ルールつくりにはアメリカとタッグを組んだ方がよいでしょう。


 宮崎 とはいえ、米国の奥底にある筈の隠れた意図がまだ読めない。FDR(フランクリン・ルーズベルト大統領)のようにしゃかりきに反日で、次々と日本に難題をふっかけて戦争を誘導したような謀略もなければ明確な野心がオバマにないように見えます。

 渡邊 この問題については、アメリカのホワイトハウスをみているだけでは理解が難しいところがあります。

 宮崎 ブッシュ・ジュニア政権の初期は「戦略的競合相手」と中国を定義していたのに911テロ事件からは突如、「戦略的パートナー」に格上げしてテロ戦争に中国の協力が必要となった。
その前のクリントン政権では、このあたりを「曖昧にする」、すなわち「曖昧戦略」と言っていた。オバマ政権となるとペンタゴンだけは中国の海軍力の充足に瞠目し盛んに軍事的脅威をいうが国務省は曖昧な対応に終始し、財務省は大甘とバラバラでしょう。
財務省歴代長官ともなるとポールソンもルォも日本の頭越しに北京に通って「保有している米国債を売るな」と懇願している。小生に言わせればドルが減価されると困るのは中国であり、米国債を売ることはもはや出来ない。
「ドルの罠」に陥ったのですね。

だからクリントン夫人だったヒラリーが国務長官時代は「G2は存在しない」と強気の発言をしていますが、オバマは硬軟路線が交錯している。そのひとつの例が日本やフィリピンを訪問した二〇一四年四月の直前にわざわざミシェル夫人を大統領専用機で一週間も訪中させ、友好を振りまかせた。
こういうジグザグぶりに米国内でも批判が強いけれど、中国は米国のこうした輻輳した信号をいかに捉えたのでしょうか?


 渡辺 アメリカの動きを理解するには、表に出ている事件つまりメディアが扱う事件をみていると理解しにくくなることが多々あります。オバマ政権の外交は、アメリカ共和党の中に自然発生的に出てきたティーパーティー運動との関連で捉える必要があります。
この運動の本質は「小さな政府」への回帰です。フランクリン・ルーズベルト以前のアメリカは、世界のもめごとに余計なおせっかいをしない、という非干渉主義の世論が圧倒的でした。一九四一年時点でも八割を超えていました。
フランクリン・ルーズベルトの外交は、ドイツと日本を徹底的に刺激して、戦争に持込み、一九二九年以来の不況から脱出したいというウォールストリートの願望を実現したという側面があることは否定できません。ルーズベルト外交がアメリカを世界の警察官に変貌させました。911テロ事件では、世界の警察官になることがアメリカ国民にとっていかに危険であるかを気づかせました。

さらにこの事件で政府機関は焼け太った。その典型が国土安全保障省の創設でした。さらに防衛産業も潤った。イラクにアメリカが作り上げた大使館の建設コストは七億五千万ドルもかかっている。
これで潤ったのはハリバートンなどのアメリカ軍需産業です。
911テロ事件は大きな政府をますます大きくしました。アメリカ国民はそれにはっきりと気づいた。もういいかげんにしてくれということで、小さな政府回帰運動が起こった。私はこのうねりはもっと大きくなると思っています。
民主党と妥協を重ね大きな政府つくりに協力してきた共和党主流派がいまその波に晒されています。
共和党下院のリーダーであったエリック・カンター議員が今秋の中間選挙の党内予備選でティーパーティーの候補に大敗を喫しました(六月十日)。アメリカの小さな政府運動のパワーをオバマ政権は感じています。世界の警察官のままでいたい既得権益層と、もう余計な外交をするなという小さな政府回帰層とのせめぎあいの中でオバマ外交は揺れ動いています。
オバマ大統領も国務省も、どこに向かっていったらよいかわからない。ですから表面的に出てくるオバマ政権の外交はいきあたりばったりで、論理立てて解釈することは難しくなると思います。


 ▼近未来に米中衝突はおこりうるのか?

 宮崎 米国の優柔不断と政策決定のメカニズムが昔とは異なり、逆に言えば、この弱点をついてハッカーの先制攻撃をやられると日米や加・豪が必ずしも安心とは言えないのではないか? 近い将来「米中衝突」は起こるか、否か?
 小生は小規模の軍事衝突はあり得ると考えていますが。たとえば漁民を装った兵士が尖閣諸島に上陸した場合、日米は盛んに「離島奪回作戦」を展開しています。実際に上陸がなされたとき、本気で武闘ができるのか、どうか。
 
渡辺 この問題もうねりを増すティーパーティーの活動と併せて考えなくてはなりません。
私は、小さな政府回帰運動が「孤立主義」で連想されるようなアメリカ一国主義になるとは思いません。戦略的パートナーを選択した外交に移行して、アメリカの安全保障に直結する国だけは徹底的に守る。漠然とした世界の警察官外交はもうしないということです。
シリアでもウクライナでもアメリカは口先介入に終始せざるを得なかった。アメリカの安全保障に直結しない地域で自国民が血を流すことを、アメリカ国民はもはや許さない。そういう空気ができています。
それでは、尖閣列島での日中の衝突をアメリカ世論がどうとらえるのか。先に述べたようにアメリカは海洋覇権国家であり、太平洋はアメリカの湖です。私は太平洋覇権の重要性は、小さな政府を支持する人々であっても気づいていると信じています。
国防省を中心として太平洋を守るというDNAは綿々と伝わっています。アメリカは日本を失ったら太平洋方面で孤立します。私は有事となれば必ず米軍は自衛隊と協力すると読んでいます。中国はそのことがわかっている。
だから南京事件や韓国慰安婦(売春婦)問題を使って日本は守る価値のない国であるとの世論工作キャンペーンを執拗にしかけるのです。


 宮崎 ところでバンクーバーは香港人が多くて「ホンクーバー」などと呼ばれたけれど、いまでは中国大陸からの移民が急増し、チャイナタウンは一地域ではなく全域に広がってきてカナダ政府は移民規制に乗り出すようですが、中国に隠れている韓国の進出ぶりは如何ですか?


 渡辺 私の住む町は白人人口の多いところですが、息子の通う学校に韓国人の子供が少しずつ増えています。彼らの父親のほとんどが、韓国本国あるいはアメリカから家族のために仕送りを続けて、たまにバンクーバーにやってくるだけ。彼らは韓国人の間では自虐的に「ツバメ」と呼ばれています。
移民あるいは長期滞在資格がない場合、公立学校でも年間一万ドルを超える学費を支払わなくてはなりません。子供を兵役に送りたくないという親の気持ちがなせるわざだと思います。
二〇一一年の統計ですとメトロ・バンクーバーの人口およそ二百万のうち中国系三〇パーセントに対し韓国系日系ともにが15パーセント前後です。しかし韓国系の人口は徐々に増えています。
日本人と違うのは彼らはキリスト教徒であるということで、すぐに教会をたてる。宗教の観点からみれば白人社会との垣根が低いかもしれません。彼らは日本人とは違い集団で生活します。
バンクーバー周辺には小さなコリアンタウンが複数出現しています。彼らが、カリフォルニアの韓国系移民と同様に、慰安婦像設置運動などの活動を始めるかどうか注視しています。日本領事館はまったく頼りになりませんから民間で頑張らなくてはならないでしょう。


▼経済学の限界からアベノミクスを眺めると

 宮崎 最後にカナダから日本をご覧になっていて、どういう印象がありますか。とくに安倍政権以来の日本の経済回復とからめてのアジア戦略に関して。

 渡辺 先に述べたようにアメリカでは小さな政府回帰運動が強い訴求力をもってアメリカ各地に伝播しています。先の大統領選挙の際共和党大統領候補選挙で善戦したロン・ポール前下院議員(テキサス州)が、ティーパーティーの精神的支柱になっています。
彼は、アメリカの中央銀行であるFRBを徹底的に批判しています。FRBがお金を大量に供給してリーマンショックから回復を見せましたが、ティーパーティー支持者は、FRBこそが大きな政府を生み出す悪の根源だと考えています。

彼らはお金を刷る行為が中立的ではなく、一部の既得権益者にひどく有利であることに気づいているのです。ばらまかれたお金はまたぞろゾンビのように利益を求めて徘徊します。日本では、株価回復と浮かれていますが、アメリカでは、特に大学生を中心とした若い知識層の間で、ケインズ経済学の限界を理解するものが多くなってきました。彼らは必ず次のリーマンショックがあることを確信しています。こうした層がティーパーティー支持者のコアになっています。
正解を提示できない現在の経済学の限界を知った上で、ではどうするのか。そういう経済システムのありかたそのものを考える根源的な議論が活発化しています。私は、アベノミクスの第三の矢は失敗するだろうと悲観的です。
理由は簡単です。アメリカでもそれは成功していないからです。
残念ながら日本のメディアに登場する評論家はこのあたりをほとんど理解していません。いつやってくるかわからない地震と同じで次の「リーマンショック」に備え賢明な企業経営あるいは投資戦略がいまほど重要になっている時はないのです。
  
  (この対談は6月27日にバンクーバーの渡邊邸で。7月に出た晋遊舎版ムック『READ JAPAN』から発売期間が過ぎましたので転載します)

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2014.11.15

拉致解決へ向けて傾聴すべき所論

配信されたメルマガに優れた意見を発見した。以下は全てメルマガからの転載である。


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  わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」3487号
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        22014(平成26)年11月15日(土)

拉致解決には新たな体制が必要:櫻井よしこ

第1次安倍政権で拉致担当首相補佐官を務めた中山恭子参院議員は、外務
省主導の現在の対北朝鮮交渉は拉致問題を横に置いて国交正常化を優先す
るものだと、10月31日、「言論テレビ」で厳しく指摘した。

「外務省には、拉致被害者が犠牲になっても致し方ないという方針が従来
からあります。2002年、平壌宣言を出した当時の国会論議で、たった10人
の(拉致被害者の)ために日朝国交正常化が遅れるという声が外務省高官
から出ました。国会議員の中にもそれ(拉致よりも国交正常化優先)で行
こうという動きがありました。蓮池さんら5人が帰国するまでそうでした」

5人の帰国で、拉致被害者の存在とその悲劇が国民に浸透した。「拉致問
題の解決なくして国交正常化なし」という当時の小泉純一郎首相の主張
は、その段階で日本の世論となった。しかしいま、これが反古にされ、元
の外務省の悪しき路線に戻っているとの氏の分析は、日朝交渉の現状を見
れば極めて正しい。

5月29日に日朝両政府の発表したストックホルム合意には、日本側の責務
として、?不幸な過去を清算し国交正常化を実現する、?北朝鮮の特別調査
委員会による調査開始段階で、人的往来、送金、船の入港などの規制を解
除する、などと書いてある。

他方、北朝鮮の責務として、?日本人の遺骨及び墓地、残留日本人、日本
人妻、拉致被害者及び行方不明者を含む全ての日本人に関する全面的調査
を行う、?調査は全ての分野を同時並行的に行う、とある。

日本が過去の植民地政策を反省、清算し、日朝国交を樹立することが先決
だとしているのである。国交正常化に伴って、1兆円ともいわれる巨額資
金が支払われるとの情報も流布されてきた。拉致問題を解決する考えなど
なく、遺骨問題などを同時進行で調査することを隠れ蓑にして、まず日本
の資金を手に入れようとする北朝鮮の狙いが透けて見える。

遺骨ビジネス

日本外務省は、そうした彼らの思惑に呼応するかのように、北朝鮮側の調
査開始時点で、拉致問題のためにかけていた厳しい制裁措置を解除すると
謳ったのだ。中山氏が指摘する。

「全世界が実行している対北朝鮮制裁措置は核、ミサイル問題で国連主導
でかけたものです。日本はそれに追加して拉致問題ゆえに、人の往来や送
金、船舶入港に関して制裁しました。

ところが5月の合意後、北朝鮮が特 別調査委員会を立ち上げただけで、結
果も出していないのに、日本政府は 制裁を解除しました。制裁本来の目
的から外れ、北朝鮮の言葉だけの合意 に心を許し、譲歩しているのです」

全懸案の調査が同時進行する中で、米国の遺骨収集の基準に準ずれば一柱
2万ドル、約200万円とされる遺骨引き渡しが始まり、彼らの外貨稼ぎに利
用される危険性がある。眠っているのは約2万柱、約400億円に上る。中山
氏は、アメリカ政府も北朝鮮との遺骨問題を「遺骨ビジネス」と呼んでい
ると強調した。

「アメリカの方から伺った限りでは、もう本当に酷いというのです。お骨
の一片を持って来て2万ドルを要求する。付き合い切れないということ
で、アメリカは遺骨探しを中断していると伺っています。アメリカに替
わって、いま、日本がこのビジネスの対象になっているのです」

それにしても、理解し難いことがある。一連の事情の中で変わらない真実
は、北朝鮮が喉から手が出る程資金を欲しがっていること、日本側が拉致
被害者全員の帰国を目指していることである。

乗り越えなければ日本の資金など手に出来ないはずの拉致問題を、彼らは
なぜ解決しようとしないのか。拉致問題が解決すれば、遺骨返還金どころ
か国交正常化で多額の資金が手に入る。対中関係の悪化、韓国の支援中止
で、外貨獲得の可能性があるのは、日本との関係改善の道だけだ。この疑
問は中山氏の説明で氷解した。

「今年初めの情報で、北朝鮮は拉致問題の解決を急がないと日本は動かな
いという相当な緊迫感を持っていると、私は承知していました。ところが
外務省と交渉を始めてみたら、どうも違う。非常に甘い。どうやら拉致問
題に手をつけなくても、相当な資金を手にする術があると彼らは感じ始め
た。それで5月の日朝合意を押し切った。そのとき彼らは内々、勝利宣言
をしたと思います」

今回、北朝鮮がゼロ回答で応じた理由であろう。

「外務省の対北交渉は完全な敗北の連続です。本当に弄ばれている印象を
強く持ちます。外務省には拉致被害者救出はできません。正確に言えば、
それは外務省の仕事ではありませんし、彼らには海外で問題に巻き込まれ
た日本人を救出するという発想もありません」

こう厳しく断言した中山氏は、02年に帰国した5人を当時の安倍晋三官房
副長官らが中心になって「国家の意思」で残すと決定し、北朝鮮に戻さな
かった状況を振りかえった。

日本は国家なのか

「たった12年前ですが、全国から大変な非難が起きました。今では考えら
れませんが、あのときまで、国家という言葉は日本では禁句でした。特に
『国防』という言葉は使えなかった。政府が国として国民、国土を守ると
いう表現は、敗戦後、全くできなくなっていたと言っても過言ではないと
思います。

外務省は非常によく出来る方々の集団ですから、現行憲法に 則って、日
本国とか国家という単語を使わずに、近隣諸国と友好関係を結 ぶのが自
らの役割だと考えていると思うのです」

その延長線上に今回の日朝合意がある。拉致問題が発覚したとき、横田早
紀江さんが「日本は一体、国家なのか。国民を救うのが国の役割のはずな
のに何故、救えないのか」と訴えた。

それを聞いたとき、私は、戦後初め て日本人が国の役割を自覚させられ
たと感じたが、中山氏の指摘も同様の 意味を持つ。外務省だけが、まだ
それ以前の次元にとどまっているのであ る。中山氏が穏やかな口調で
語った。

「拉致問題解決を外務省に求めるのは、或る意味、酷な話です。日本側の
交渉担当者を交替させ、解除した制裁も再度かける必要があるでしょう。
警察、公安、民間の専門家なども交えて共同で救出に当たらなければなら
ないと考えます」

かつて、5人の被害者を北朝鮮に一旦戻そうとした田中均アジア大洋州局
長(当時)らに抗って、国家の決断として日本に残したのは安倍現首相で
あり、齋木昭隆現外務次官だ。北朝鮮内部の複雑な事情もあり、拉致問題
の解決は困難を極める。

しかし、北朝鮮の場合、帰国させようとの決断が なされれば、一気に動
き出す。それを促すために、これまで安倍首相は厳 しい制裁措置を取っ
てきた。その原点に立ち戻り、態勢を整え直すことが 大事である。
『週刊新潮』 2014年11月13日号2014.11.13 (木)
日本ルネッサンス 第630回


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2014.11.11

靖国合祀デマと読売批判・・・秀逸の論説

靖国神社合祀問題の優れた解説を発見したので典拠を明示して記録に留める。
以下は配信されたメルマガの転載である。

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  わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」3483号
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        22014(平成26)年11月11日(火)
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読
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(読者の声2)「靖国合祀デマと読売批判」

デマ報道:読売が平成26年11月6日付の朝刊で靖国合祀問題の記事を特集
した。主な内容は、天皇陛下のご親拝がA類殉難者の合祀で中断している
というデマの繰り返しだ。これは要するに天皇陛下のお名前を利用した大
東亜戦争の否定と安倍首相の靖国参拝を妨害する反日記事だ。

読売がこの問題を今取り上げたのは、来週の日中首脳会談を控えた安倍首
相にたいする威嚇であろう。これでは完全に中共の手先だ。読売ならぬ、
国売り新聞だ。

時系列の誤り:このデマの虚構性は史実の時系列が反対なのですぐに分か
る。すなわち、それまで続いていた天皇陛下のご親拝が三木内閣に妨害さ
れたのは1976年からである。これに対して合祀はその2年後の1978年であ
る。したがって合祀があったから親拝がやんだという論理が成立しない。
小学生でもわかる。

手続きの誤り 英霊の靖国合祀は一宮司が勝手に決められることなのだろ
うか。そうではない。神道の最高位の神官である天皇陛下のご裁可によっ
て決められている。これはカトリックの聖人をローマ教皇だけが決定する
のと似ている。だから英霊が昭和天皇のご意思に反して合祀されるという
ことは手続き上からもありえない。

事実の誤り 昭和天皇はなぜ靖国神社の御参拝を中断されたのだろうか。
1975年まではご親拝されている。そして中断後も勅使を派遣されており、
皇族も参拝されている。だからご親拝ができないのは日本政府が妨害して
いるからだ。英霊と天皇陛下に対して実に畏れ多いことである。

挿話紹介 故東條由布子氏によれば昭和天皇は生前東條家には毎年命日に
生花をご下賜されていた。殉難者遺族一同はこれを昭和天皇の殉難者への
感謝、顕彰、慰霊のお気持ちと理解していたという。

昭和天皇が殉難者を忌避していたということはあり得ない。それどころか
正反対である。

富田メモは田中上奏文 読売は得体のしれない富田長官謀略メモを検証も
せずに引用しているが不見識だ。これは合成写真だけで本物がない現代の
田中上奏文だ。まして内容は時系列が反対だからもし本当なら富田長官は
認知症だったということになる。

中共の狙い:中共は本来共産主義者で無神論だから日本人の神社参拝など
どうでもよい。彼らの靖国参拝妨害の狙いは、日本人に共同体の戦死者を
祭らせないことにある。

というのはどんな国でも共同体の殉国者を祭る。そうしないと国民国家と
しての共同体が崩壊するからだ。無神論の中共でさえ共産軍の戦死者を馬
鹿でかいコンクリートの柱を建設して祭っている。

だからもし日本が戦死者の顕彰を止めれば日本社会は崩壊し、中共は簡単
に日本を征服できる。したがって日本人にとって靖国参拝妨害は絶対に受
け入れことができないのである。これは参拝問題妨害の形をとっている
が、実質は日本の独立を脅かす中共の対日戦争なのだ。

二重のデマ:この合祀デマ工作は、A類殉難者を非難しているだけでな
く、実は同時に殉国の英霊を否定したとして昭和天皇を非難する二重の狙
いをもつプロパガンダである。日本人は要注意だ。

A類殉難者とは 日本が大東亜戦争で敗北すると、米英ソ連支那蘭仏は日
本軍人などを捕らえ、軍事裁判で無実の彼らを大量処刑した。しかしこの
敵の軍事裁判が出鱈目であることは原爆無罪、ソ連無罪、白人全員無罪で
明らかだ。なおABCは、Aは政治家、Bは将軍、Cは軍人という職務区
分であり刑の重さではない。実際B、C類の日本人は1千名近くも処刑さ
れている。

国民の戦犯否定:この不当な日本人への迫害に対して、日本国民は1952年
の独立後、4千万の署名を集めて、国会決議を行い冤罪の同胞を釈放し不
当に奪われた名誉を回復した。

マキャベッリは「本来敵に強制されて結ばされた国際条約は守る義務はな
く、また力関係が変われば実際守られなくなる」と記している。だから
我々は「戦犯」用語も概念も否定してよいし、また否定しなければいけな
いのだ。実際A類で捕らわれた岸信介は独立後総理大臣にまでなり、米国
から歓迎されている。

戦後マスコミの出自のいかがわしさ 読売が大東亜戦争の殉難者を目の敵
にするのはなぜだろうか。国民が国会決議で名誉を回復したのに、いまだ
に戦犯という民族差別語を使い国民を侮辱する。

そして天皇陛下の参拝は日本人は敬意をもって「ご親拝」と呼ぶのにただ
の参拝として天皇陛下に敵意を示さない。日本政府のことを「国」と呼び
捨てにする。日本国はお国と言って日本人にとってこの上なく尊いもの
だ。これらは到底日本人の価値観ではない。

そこで日本の反日メディアの出自を調べると、彼らは占領中にGHQに
よって作られた、いうなれば敵のタネであることがわかる。今年日本政府
が慰安婦の強制連行説に疑義を呈すると日本のマスコミは米国大使館にか
けこみ泣きついたが、この行為は出生の秘密を暴露したのと同然である。

そしてこの反日性と無国籍性が、米軍の撤退後、今度は旧ソ連、中共や朝
鮮に利用されてきたのである。NHKも朝日も読売も、皆外国のマスコミ
であり日本のマスコミではないのだ。

確信犯の読売:この記事で読売は年表をつけているが、重大な天皇陛下の
ご親拝停止年である1976年を独立して表記していない。それより前の1952
年の項にご親拝期間として( -1975まで)と小さく示しているだけだ。

これは読者が読売の主張の矛盾に気づきにくくする小細工である。それで
も苦情が出ると書いてあるといって逃げるつもりだ。実に姑息でありこれ
は積極的にお客様をだまそうとしている裏切り行為である。

そして国家的に見ると中共に与する反日確信犯だ。朝日に続いて読売よ、
お前もか、である。読売も朝日も反日売国では同じ穴のムジナなのだ。

マスコミへの教訓 インターネットの時代は、マスコミは読者に嘘や小細
工が通じない時代と知るべきである。それどころかマスコミは読者を恐れ
るべきである。日本人は知的なレベルが高い。

記者よりも高い見識を持つ日本人は沢山いる。そして社会の指導的な階層
を対象にした強い発信力がある。朝日紙の謝罪は日本マスコミにとり一罰
百戒になったかと思ったが、読売を見るとまだまだ懲りていない。

我々はこれら非国民マスコミを一層厳しく監視し、不正記事には即時厳重
抗議し、責任を取らないなら不買により廃業に追い込むべきである。これ
は危機の時代の日本人の正当な情報自衛権の発動である。(東海子)

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2014.11.07

習氏専用機で象牙密輸 国際環境団体が報告


.国の指導者が密輸をしているとは呆れたものだ。以下は産経新聞からの転載である。

 ロンドンを拠点とする国際環境保護団体「環境調査エージェンシー(EIA)」は6日、中国の犯罪集団が、昨年3月の習近平国家主席や中国政財界幹部によるタンザニア公式訪問を利用し、大量の象牙をタンザニアで買い付けて不法に持ち出したとする報告を発表した。現地密輸グループの証言として、象牙は外交用に使われる袋に入れられ、習氏の専用機で運ばれたとしている。

 中国外務省の洪磊副報道局長は6日「報告には根拠がない。中国は一貫して野生動物の保護を重視してきた」と述べ「強烈な不満」を表明した。

 象牙の取引はワシントン条約で禁止されている。

 また、中国海軍が昨年12月にタンザニアの最大都市ダルエスサラームを訪れた際にも、活発な象牙取引が行われ、ある業者は艦船の乗組員に5万ドル(約570万円)分を売ったと証言。海軍士官2人に渡すため、象牙81本を港に持ち込もうとした中国人も拘束されたという。(共同)

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2014.11.03

エボラウイルス感染容疑で世間を騒がせた大西哲光という在日系カナダ人の正体

配信されたメルマガでこの男の素顔を知った。以下は全て転載である。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成26年(2014)10月31日(金曜日)弐
     通巻第4378号    
  ♪
(読者の声2)貴誌前号「エボラ・ウィルスを「テロリストの手段」と仮
定する米軍」の記事中、羽田空港で隔離されたニューヨーク・タイムズの
記者の名前がオオニシ・ノブミツとありましたが、オオニシ・ノリミツ
(大西哲光)ですね。

名前に「哲」を使うのは半島出身者に多い。国籍ロンダリングで日系カナ
ダ人になりすましていますが、ネットでは「在日系カナダ人」だろう、と
いうのが定説。千葉県市川市の半島出身者の多い集落に生れ、4歳で両親
とともにカナダ移住したという。

ニューヨーク・タイムズの反日記者としては朝日新聞社内で反日記事を書
く田淵広子もいますが、彼女は神戸市長田区出身、ここも半島出身者が多
いことで知られています。両名に対してはこちらのブログ記事がわかりや
すい。

『オーニシに関しては、同じNYTの外信部長のスーザン・チラによる評
価が最も分かりやすいでしょう。「オーニシの記事で、主に日本の戦争責
任を巡る記事は、韓国や中国の視点のみに立った、恣意的に反日感情や日
本人への差別を煽るものである」として厳しく批判しています。 上司の
評価はシビアですね。』
http://ameblo.jp/fuuko-protector/entry-11944893948.html

大西哲光の出自については高山正之氏が2006年の週刊新潮「 変見自在」
で指摘している。「もっと問題なのは同紙東京特派員N・オオニシのよう
にマスコミ界にも帰化人がいて、日本人の名を使って日本を非難する。こ
んな賢しい輩を排除するには米国と同じにその出自を明らかにし、発言さ
せるべきではないか」。

さらに2003年の朝日新聞「ひと」蘭に掲載された大西哲光の紹介記事は成
りすましを裏付けます。『名前は漢字で「大西哲光」。

「日本人と同じ顔の利点は本音が聞けること」』。普通の元日本人ならわ
ざわざこんなことは言わないでしょう。
http://dogma.at.webry.info/200612/article_23.html

韓国人は海外でトラブルに巻き込まれると日本人のふりをする。逆に自分
の利益になることなら喜んで日本人に成りすまします。

事大主義のコウモリ民族の面目躍如、安倍総理をヒトラーに、旭日旗を
ハーケンクロイツに、そして在日自らをユダヤ人にたとえるなど失礼千万
ですが、どっちつかずが命取りになることに気づいていないのでしょう
か。(PB生、千葉)

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