« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »

2014年12月

2014.12.22

サンゴ礁乱獲事件にみる中国の独善主義

中国の横暴振りを報道する記事を記録として留め置く
以下はすべて2014.12.22産経新聞関西版の転載である。

「謝れ」はこっちの言うセリフ…中国の振る舞いが「不快」な理由  歴史覆す見解にも唖然
韓国海洋警察は翌11日に取り締まりの様子を撮影した映像の一部を公開したが、中国人の船員が海洋警察隊員から奪ったヘルメットで別の隊員に殴りかかったり、船長とみられる男と隊員がもみ合ったりするなど、やりたい放題。やや弱腰の印象も拭えないが、韓国側は「正当な法執行の過程で偶発的に起きた事件だ」としている。
 聯合によると、中国漁船による違法操業は度を超している。
 漁船は悪天候時や夜間を狙い、EEZに侵入。その数は年間3千~4千隻にも及び、10~12月には2千隻が集中。韓国のEEZ内では毎年、中国漁船1600隻が6万トン漁獲できるが、それを四半期で超えた。韓国当局側は違法漁船を2千隻、被害額は2900億ウォン(約315億円)と推定している。
 しかも、2011年12月には、韓国海洋警察の船が違法操業中の中国漁船を拿捕、制圧した際に抵抗した船長が隊員の1人を刺し殺した事件も起きた。中央日報によると、船長は当初、容疑を否認。拘束5日目に「自白すれば死刑になると思い、怖くなってウソをついた」と認めたが、船長が拘束された当初、中国の外交当局が謝罪することなかった。
自国の密漁を非難せず、「取り締まりは理性的に…」と求める中国外交官
 中央日報によると、最近の中国漁船の乱暴狼藉について、韓国の海洋警察隊員の一人はこう証言する。
 「中国人船員の抵抗が一層強まり、命の危険を感じる時が1回や2回ではない。ビール瓶は基本で刃物や鉄熊手を振り回す船員も少なくない」
韓国南西部沖の漁船で、韓国の海洋警察隊員に暴行する中国漁船の船長とみられる男=2014年10月10日(韓国海洋警察提供・共同)
 政経ともに“中国依存”を強める韓国政府も、ようやく対応に出た。こうした事態を防ぐために大型艦船やヘリコプターなどで構成される機動船団を立ち上げ、違法操業の中国漁船は没収して廃船にすることなどを決めた。聯合によると、中国当局との共同巡視も実施、来年は定期化するという。
 ただ、果たして、傍若無人な振る舞いに変化は起きるのだろうか。
 韓国沖の黄海と同じく、日本の小笠原諸島周辺にも今年9月以降、大量の中国漁船が押し寄せた。アカサンゴの密漁船だ。それに関し、前述の洪氏は記者会見で、こう述べている。
 「中国は一貫してアカサンゴの違法採集に反対している。中国は関係者を教育、指導するとともに厳しく取り締まっている」
 さらに洪氏の同僚である華春瑩報道官に至っては11月3日の会見で、「中国は海洋動植物の保護を重視しており、漁民が法律を守って作業するよう求め、アカサンゴの密漁を禁じてきた」とした上で、日本側にこう注文をつけた。
 「取り締まりは理性的に行い、法に基づいて適切に処理してほしい」
 どんな事態が起きようとも、中国政府は「悪くない」という態度をとり続ける。
 台風20号が小笠原諸島付近に接近した際には、中国共産党機関紙、人民日報家の環球時報が驚くような社説を掲載した。
 「台風で中国漁船に危険が及んだ場合、日本は人道主義に基づき安全を確保すべきだ」と題する社説を掲載では、日本側にこう要請している。
「多少の面倒は受け入れ、大きな面倒を避けるべきだ」
「部外者は口を出すな」
 中国の「自分たちは悪くない」という態度は、これにとどまらない。例えば、中国とフィリピンが領有権をめぐり対立する南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島をめぐり、フィリピンの裁判所が下した判決に対する対応だ。
 フィリピン西部パラワン島の裁判所が11月24日、同諸島付近でウミガメを密漁したとして中国人の漁師9人に対し、それぞれ罰金約10万2千ドル(約1200万円)の有罪判決を言い渡した。これについて、華氏は翌日の記者会見で、密漁という犯罪行為を棚に上げて、こう非難した。
 「中国の主権と管轄権に対する侵犯だ。フィリピン側に漁師らの無条件解放を求める」
 中国は南シナ海のほとんどを自国領と主張し、スプラトリー諸島はフィリピンと、パラセル(西沙)諸島はベトナムと領有権をめぐり対立。とくにスプラトリー諸島をめぐっては、中国側が11月下旬、滑走路とみられる人工島を建設していることも発覚した。この際も、華氏はこう述べている。
 「中国は南沙諸島に確固たる主権を有しており、いかなる部外者も口出しする権利はない」

韓国南西部沖の漁船で、韓国の海洋警察隊員に暴行する中国漁船の船長とみられる男=2014年10月10日(韓国海洋警察提供・共同)


 中国の「振る舞い」をなぜ不快に感じるのか。さまざまな原因があるだろうが、その理由が明確にわかる事象がいくつか起きた。例えば、韓国の沖合で10月、違法操業の中国漁船を韓国当局が取り締まり中に起きた漁船船長の死亡事案。あるいは、南沙諸島海域でウミガメを密漁していた中国人らへのフィリピン裁判所が下した判決。さらには香港返還をめぐる合意に関し、中国側が英国に行った異例の通達。いずれも国際的な見解をひっくり返し、自らの考えを押しつけ、「相手が悪い」とうそぶいている。


取締官を殴る密漁船の船員

 「(中国人の)船長が暴力行為で死亡したことに仰天している」

 中国外務省の洪磊報道官は今年10月10日の記者会見でそう語り、韓国政府に対し、徹底した調査と責任者の処分を求めた。

 聯合ニュースや中央日報(いずれも電子版)などによると、中国人船長の死亡事案は、韓国南西部沖合の排他的経済水域(EEZ)で起きた。違法操業の中国漁船を韓国海洋警察が取り締まった際、隊員に暴行を働いた船長に発砲。船長が死亡した。中国外務省は韓国の駐中国大使を呼び厳重に抗議した。

 だが、仰天させられるのは、中国側のこうした居直りに似た対応だ。

歴史を覆す仰天見解

 唖然とするような対応もある。

 1997年の香港返還と、返還後50年の「一国二制度」下の「高度な自治」を定めた1984年の中国と英国との共同宣言に関し、英国側に伝えられたという中国の見解だ。

 「香港が中国に返還された97年までは適用されたが、今は無効だ」

 英下院外交委員会の審議の中で明らかにされた。しかも、中国当局は「道義的責任や義務といったものはない」と切り捨て、一切、譲歩しない姿勢を示しているとされる。過去に自らが行った行為まで否定する見解に合理性はない。

 自らの非は一切認めず、独善的な考えを他者に押しつけ、稚拙な論理を振りかざしては国際的なルールを無視する、やっかいな隣人。迷惑この上ないことだけは

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2014年11月 | トップページ | 2015年1月 »