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2015年11月

2015.11.28

エネルギー問題を真剣に考えなければならない。

エネルギー問題を真剣に考えなければならない。渡部亮次郎氏から配信されたメルマガによって、高速増殖炉について大いに蒙を啓かれた。そして桜井女史の所説に共感した。

以下全て転載である。
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高速増殖炉継続で日本の国益を守れ
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           櫻井よしこ

原子力規制委員会(以下、規制委)は国家行政組織法による3条委員会で ある。委員長及び4人の委員は衆参両院の同意を得て総理大臣が任命す る。公正取引委員会同様、規制委は内閣から独立した強い権限を持ち、総 理大臣といえども注文をつけることはできない。

その強い権限で日本のエネルギー政策の根幹を動かし得る立場にいる5人 とは、田中俊一委員長を筆頭に、更田豊志、田中知、石渡明、伴信彦の4 委員である。
 
規制委は11月13日、高速増殖炉「もんじゅ」を運営する日本原子力研究開 発機構(以下、機構)について、所管省の長である文部科学大臣に厳しい 勧告を突きつけた。

「機構については、単に個々の保安上の措置の不備について個別に是正を 求めれば足りるという段階を越え、機構という組織自体がもんじゅに係る 保安上の措置を適正かつ確実に行う能力を有していないと言わざるを得な い」と断じ、さらに「(安全確保上必要な資質がないと言わざるを得ない 段階)に至ったものと考える」と、ダメ押しした。
 
文科省も「これまでの対応は結果的に功を奏していない」と批判された。 そのうえで、「半年を目途として」、?「機構に代わってもんじゅの出力 運転を安全に行う能力を有すると認められる者を具体的に特定するこ と」、?その条件が満たされない場合、「もんじゅという発電用原子炉施 設の在り方を抜本的に見直すこと」が勧告された。
 
規制委の勧告は初めてだ。勧告に強制権はないが、文科省には答える義務 がある。
 
文科省を訪れた田中委員長は、馳浩文科大臣に「そう簡単にできるもので はないと思いますが」と言って勧告文を手渡した。馳文科相は「今後のあ り方について規制委員会からもご指導をいただきたい」と頼んだが、田中 氏は答えなかった。
 
他方、氏は「看板の掛け替えは認められない」(「朝日新聞」11月14日) とも語っている。新しい運営主体を見つけられない場合、廃炉を検討せ よ、と事実上求めたと言える。

夢の原子炉
 
田中氏らの勧告は、日本の原子力政策の一大転換をはかる結果につながり かねない。文科省に与えられた猶予はわずか6か月だ。日本を支える基盤 としてのエネルギー政策と、原子力推進へと舵を切った国際社会の動向を 考えれば、規制委の動きは果たして正当なのかと疑わざるを得ない。
 
原子力発電で生じる使用済み核燃料から、ウランとプルトニウムを抽出 し、再利用する核燃料サイクルの中心を占めるのが高速増殖炉である。も んじゅを含む高速増殖炉は、原子力発電のスムーズな展開と、国際社会に 受け入れ可能な形での原発稼働を少なくとも3つの点で担保すると考えら れてきた。
 
第1に原発から生まれるプルトニウムの平和利用の姿勢を明示できること だ。現在日本はプルトニウム47トン、核爆弾およそ5900発分を蓄積してい る。このまま持ち続ければ、核兵器製造を目論んでいると疑われかねな い。高速増殖炉を稼働させることで、日本の目的はエネルギーだと納得し てもらえるだろう。
 
第2に、高速増殖炉は消費される核燃料よりも多くの燃料を生み出すた め、新たな燃料なしで、少なくとも2500年間、エネルギーを生み出し続け られる。資源小国日本にとっては夢の原子炉である。
 
第3は、使用済み核燃料を放置すれば、人間に対して無害な天然ウランと 同じ水準に戻るのに10万年かかる。高速増殖炉で燃やせばこれが300年に 短縮され、量は約7分の1に減る。使用済み核燃料の処理にも高速増殖炉が 大いに役立つ。
 
こうした利点ゆえに、日本はこれまでもんじゅに国税1兆円を投入した。 しかし、20年前のナトリウム漏れ事故以降、ほとんど運転休止が続いてい る。その間も年間200億円をかけて維持してきたが、いま、その機構を、 規制委が安全性を確保する能力も資格もないと、決めつけた。
 
たしかに、12年、もんじゅに関しては約1万件の機器の点検漏れがあった と報じられた。報道を見れば、規制委の批判はもっともだと思ってしま う。北海道大学大学院教授の奈良林直氏が状況を説明した。

「もんじゅを動かさない前提で予算と人員が減らされ、機構には最小限の 人数しか残っていません。福島の原発などにも応援に人を出していて、規 制委の要求に物理的に応えられない中でのことである点を見なければ公平 ではないでしょう」
 
安全性確保のために厳しい基準が必要なのは言うまでもない。しかし、規 制委の要求は、真に原発やもんじゅの安全性を高めることに役立っている のだろうか。これまでに取材した原発に関して言えば、各電力会社に要求 される安全性の審査書類は10万頁に上る。厚さ10センチのファイル150冊 分である。作成するのも大変な量だ。これは、審査する規制委にとっても ハンパな分量ではないはずだ。規制委による原発再稼働に向けた審査が大 幅に遅れているのも当然なのである。

「正直路線」
 
つまり現状では、審査する側もされる側も十分に対応できないということ だ。双方が「能力を有していない」状況に追い込まれているのだ。
 
国際社会のエネルギー政策が原発重視にあることは間違いない。日本の 国益にとっても、原発のスムーズな稼働のために高速増殖炉の開発を続け ることが大事である。

中国、ロシア、インドを中心に高速増殖炉の開発は急速に進んでいる。一 旦中止したフランスも再び、次世代型高速炉の開発に取り組んでいる。日 本が脱落しても、世界は安全性を高めつつ新しい技術を開発していくだろ う。これまでに蓄積してきた日本の技術を大事にすべき局面である。
 
日本はこれまでに徹底した情報公開、いわば「正直路線」で国際社会の 信用を勝ち取ってきた。結果、非核保有国として、唯一、原発の使用済み 核燃料からプルトニウムを取り出す再処理を許された。いま、高速増殖炉 への道を閉ざせば、日本が築いたこの信用の上に成り立つ核燃料サイクル 全体も破綻しかねない。
 
では、規制委の勧告に対して、具体的にどうすべきか。機構にかわり得る 唯一の組織と目されている日本原燃は、電力各社が人材と資金を出して支 えてきた民営会社である。ここに政府が明確にコミットすることだ。核燃 料サイクルを国の事業と位置づけて、安全性を確保するためにも必要な資 金と人材を投入し、維持する政策を打ち出すべきであろう。
 
同時に、前述のように原発業界も規制委も書類で押し潰されそうな状況 が、真に安全性を高めることにつながるのか。どう考えてもおかしいと思 う現状の改善策を、3条委員会の権威で守られている規制委員各氏にも厳 しく問うていくことが必要だ。

『週刊新潮』 2015年11月26日号
日本ルネッサンス 第681回

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2015.11.22

自衛隊頑張れ、国民は応援している・・・民社党員は国防意識を持たなければ国民の支持を失う

大いに共感したので拡散したい。以下は全て渡部亮二郎氏から配信されたメルマガ
からの転載である。

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自衛隊頑張れ、国民は応援している
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           池田 法彦

旅行で飛行機に乗る機会がある。フライト中、機長からアナウンスが有り
「当機には、XX(イラク等の国名・地名)で活動され、現在帰還中の
XX(例えば陸軍xx隊の)皆さんが同乗されています」といった場面に遭遇
することが間々ある。特に米国では何度もあった。それは感動的な経験だ。
すると乗客は盛大な拍手で応じたものだ。特に何らかの貢献がニュース等
で周知されている場合は、飛行中ながらスタンディングオベーションに至
ることもあった。米国民が、如何に自国軍人、軍隊を尊敬・賞賛し信頼を
置いているのか実感し、日本の現状との格差に何回も悲憤を感じた。
翻って、自衛隊は反日日本人達に罵声を浴び、自衛隊員の子供迄反日教師
に苛められた。

2008年千葉沖でイージス艦愛宕と漁船の衝突事件があった。海難審判は愛
宕が事故主因とし、刑事裁判では責任当直士官2名が業務上過失致死等に
問われた。一審、控訴審とも無罪判決、検察は控訴を断念した。にも拘ら
ず事件当初よりマスコミは挙って、自衛隊非難合唱を煽った。

本来なら憲兵、軍法会議が有る処だが、海上保安庁が民事感覚で捜査、海
上自衛隊を敵と見下し好い加減な海図で罪状を捏造した。軍事と民事の違
いも理解出来ない福田総理や石破防衛大臣は自ら事実究明もせず怠慢・不
注意として、未判決段階で艦長更迭、士官を停職処分にした。

自衛隊海外派遣反対のピースボートのソマリア沖護衛をさせられたことも
あった。3.11発生時、急ぐ東電社長を乗せた自衛隊機を、態々名古屋に引
き返させた北澤大臣は、原子炉にヘリから放水させ「首相と私の重い決断
を、統合幕僚長が判断し、自ら決心した」と卑劣にも責任転嫁をした。

1度も防衛省を訪れず口先の感謝だけで10万人を超える自衛隊員を4か月間
駆り出す一方、原発事故を最初に支那に知らせ、韓国、支那の救援隊は副
大臣が空港で歓迎、最初に手を挙げた台湾を2日待たせ、空港では1日救援
許可を出さなかった。これが菅内閣と諸大臣の所業だ。

将来を担う有為ある士官の為に防衛大学校はあるが、経験・見識ある自衛
隊出身校長を就任させず、国防意識のない反日自虐史観の校長を何故就任
させるのか、有為の人材を潰したいのか、政府の真意と見解を糾したい。
数え上げれば限のない、反日・反自衛隊政策・命令ばかりだ。

民主党福山哲郎議員が藪蛇質問をした。「機密文書が34000件も無断で破
棄された」と。小野寺防衛大臣は「34千件のうち3万件は民主党政権で無
断破棄された」「大臣通達で恣意的な廃棄は止めさせた」と応酬。3万件
は民主党から韓国に漏洩し、韓国は支那に献上したとのことだ。

日本の軍事等の機密情報を得た韓国は2010年対馬侵略・占領を計画した
が、直前に米国と支那の折衝、支那の強引な指示により中止させられた、
という噂が根強く流布されている。最近の韓国の言動では敵国に近い。韓
国には公式機密情報も日米政府・自衛隊は提供を止めたようだ。

韓国の国籍法・兵役法改正、支那の国防動員法は、実質的には対日開戦準
備法であると認識すべきだ。自衛隊を暴力装置と認識する民主党政権下
で、自衛隊は屈辱的扱いに耐え、震災・津波・原発対応で親身の活躍を
し、都合よく復旧にも利用された。クーデタの噂迄も流れる程だった。

海外では自衛官は事実上軍人待遇だ。自国日本だけが軍人の地位と名誉を
認めていない。反日大臣に勲一等を授与する前に、毎年殉職の70-80名の
命懸けの自衛官を顕彰すべきだ。


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2015.11.16

朝日新聞の捏造記事はこうして作られる。

渡部亮次郎氏から配信されたメルマガで朝日新聞の記事捏造体質がよく判った。以下は全て転写である。
     
 
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朝日新聞、マスコミ界の北朝鮮
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伊勢 雅臣

~ 永栄潔『ブンヤ暮らし三十六年』から

 真っ当な報道記者は、こうして排除されていく。

■1.『ブンヤ暮らし三十六年:回想の朝日新聞』

朝日新聞や『週刊朝日』などで36年の「ブンヤ暮らし」を務めた永栄潔
(ながえ・きよし)氏が、その内幕を描いた『ブンヤ暮らし三十六年:回
想の朝日新聞』が話題を呼んでいる。Amazonでは20件ものカスタ
マーレビューが寄せられ、うち星5つが16件、星4つが2件という高評価だ。

弊紙でもこれまで登場いただいた朝日新聞記者の素顔が描かれていて、な
るほど、こういう人物が、こんな風に朝日の中をかき乱し支配していった
のだな、と納得できる場面が多かった。

本稿では、そのうちの印象的な場面をいくつかご紹介しよう。弊誌では朝
日が行ってきた偏向報道を何度も論じてきた[a]が、それがどんな風に生
み出されてきたのか、がよく判るだろう。


■2.本田雅和記者の豪腕

最初に登場いただくのが本田雅和記者。日本軍が中国で「百人斬り競争」
をしたとでっちあげて、山本七平氏から「論理的にありえない話」と論破
された本多勝一記者[b]、沖縄のサンゴ礁を自分で傷つけた上で環境破壊
を戒める記事をでっちあげた本田嘉郎記者と並んで、「朝日の3ホンダ」
と並び称される一人である。

本田記者は、「従軍慰安婦」問題が昭和天皇の責任であったと追求する市
民団体による「女性国際戦犯法廷」(平成12 (2000)年)を準備段階から
支援し、積極的に報道するのみならず、主催団体と一緒に北朝鮮にまで渡
航して、協力を求めている。

その4年の後、北朝鮮が送ってきた横田めぐみさんの「遺骨」が偽物と鑑
定され、「北朝鮮を制裁すべし」との世論が高まっていた最中に、その中
心であった安倍晋三・経産相(現首相)と中川昭・経産相(故人)が
NHKの「女性国際戦犯法廷」に関する番組に「圧力をかけた」と、本田
記者は朝日の第一面で糾弾した。

 しかし、中川氏がNHK幹部と会ったのは番組放映の後なのに「放映
前」と書き、幹部が安倍氏には予算説明に行ったのに「安倍氏が呼びつけ
た」とした。安倍・中川両氏から「事実無根」と訂正・謝罪を求められ、
NHKからも公開質問状が寄せられたというなんとも強引な捏造報道をす
る人物であった。[c]


■3.「崩御」か「死去」か

 永栄氏は、その本田記者と大激論をしたそうだ。昭和天皇が病床にあっ
た昭和63(1988)年暮れ、二人は『週刊朝日』編集部に属していた。ある
日、緊急部会が開かれ、天皇が亡くなられた時の言葉遣いをどうすべきか
が諮られた。編集局、出版局ごとに意見をまとめて、全社で統一すること
になったからだ。

 本田氏がさっそく手を挙げて、こう言った。

ぼくは、『死去』がいいと思います。『崩御』は絶対に反対です。『崩
御』という時代錯誤の用語を使うことは、天皇制を認めることになる。た
だ、そんな用語のことより、ぼくは、われわれがいま取り組むべきは天皇
の戦争責任を追及することだと思います。

新聞は一度も天皇責任に正面から切り込まない。新聞がやらないのであれ
ば、『週間朝日』でやるべきです。そのことを議論しませんか。[1,p49]


他の人からは「ご逝去ではどうか」という案が出て、編集長から意見を
求められた永栄氏は、こう語った。


崩御が特別な用語だというのはその通りだろうが、崩御を使うことは天
皇制を認めることになるという理屈が分からない。天皇は憲法に「国民統
合の象徴」とあり、天皇は憲法上も特別の存在であるわけだ。・・・

天皇や皇后が亡くなったことをいう崩御という言葉があるのに、ご逝去に
するというのは、「朝日は天皇の敬意を払うつもりはない」という意思表
示と受け止められないか。そのことも考えておくべきだ。ただ、近代日本
の苦闘と天皇への共感共苦が底にあるなら、「死去」でも構わない。[1,p49]

本田氏は、永栄氏の発言中も「おかしいですよ」「議論が逆立ちしてい
るよ」と何度も挙手した。発言が終わると真っ向から反論し、いつしか二
人の論争が延々と続いて周囲はうんざりしたという。


■4.「噫(ああ)軍神乃木大将」

最後に、編集長が「それでは『ご逝去』ということにしましょう」と締
めくくった。どこの部も「ご逝去」で上層部に提案したということだった
が、実際に昭和天皇の崩御を伝える号外、新聞見出し、『週刊朝日』と
も、すべて「崩御」で統一されていた。どうしてそうしたかの説明は、編
集長クラスにもなかったという。

 永栄氏は「乃木大将夫妻の自刃[d]を知った夜の朝日社内が思い出され
ておかしかった」という。


明治天皇の大葬で猫の手も借りたい編集室に乃木希典・静子夫妻自決の
ニュースが飛び込む。「この忙しいときに馬鹿が」「記事のないときに死
んでくれりやあいいのに」などと罵声が飛びかい、見出しをどうするかが
問題になる。「心中だな」 「共同自殺や」。その場にいた生方敏郎の
『明治大正見聞史』 (中公文庫) に出てくる挿話だ。

挿話はこう続く。主筆が隣室から出てきて、「このさい慎んだらどうで
す。聞き苦しい」と言う。そこへ社長が出社する。「乃木が死んだっての
う。馬鹿な奴だなあ」。「社長万歳!」 の歓声が一斉に起こる。にもか
かわらず、翌朝の新聞が「噫(ああ)軍神乃木大将」と、誠忠無二の人の
殉死を悼む記事で埋まっているのを見、生方は唖然とする。そんな話だっ
た。[1,p50]


朝日社内には北朝鮮のような強力な社内統制があるようだ。


■5.「クビにしてやる」

その統制がどのように行われるのかを窺わせる逸話も、永栄氏は語って
いる。永栄氏が入社早々の頃、朝日は日本の報道機関で唯一、北京に特派
員を置いていたが、その報道があまりにも他紙と違うので、戸惑ったという。

当時、文化大革命が進む中で、それを伝えた日本の各社北京特派員は
次々と追放され、朝日の秋岡特派員のみが北京に残っていて、差し障りの
ない報道だけをしていた。[e]

それに対する批判が高まると、当時の広岡知男社長・主筆が、「相手の
厭がることを取材したり書いたりする必要はない」という趣旨を朝日の第
一面に書いていたのに永栄氏は驚き、「私たちは日々、相手の嫌がること
を取材している。こういうことをお書きになるなら、社長をお辞めになる
べきだ」と社長に手紙を出したが、咎められることもなかった。

永栄氏の剛直さは見上げたものだが、社長としては一介の新人社員の手
紙など無視しておけば済むと思ったのではないか。ところが、社論に背く
報道がなされると、対応が違ってくる。

『週刊朝日』が昭和46(1971)年12月10日号で、「林彪のナゾを負う ----
ここ3 ヶ月の中国首脳25人の動静全調査」という特集を組んだ。 林彪副
主席の動静が同年10 月1日を最後に報道されなくなり、側近たち の名は
それ以前から公式報道から消えている事実を調べて、林彪の周辺で 何か
が起きているのではないか、と書いた。

突然、姿を消した林彪の行方を追って世界のマスコミがさまざまな分析
をするなかで、中国現地紙から林彪一派の動静を調べて、異変が生じてい
る可能性がある、と書いたのは、報道機関としてごく真っ当な取り組み
だった。

ところが、編集長の工藤宜(よろし)氏自宅に、まだ夜も明けきらない
うちに、外報畑の元香港特派員が電話してきて「クビにしてやる」と言っ
たそうだ。朝日では一介の記者でも、主流派に身をおけば編集長クラスに
対してこういう口の利き方ができるようだ。

実際に工藤編集長はその後、数週間で解任されたそうだ。「相手の嫌が
ることを書いたりする必要はない」と言っていた社長のもとでは、中国の
「嫌がることを書いた」工藤編集長を飛ばすのは簡単なことだったのだろ
う。こうして真っ当なジャーナリストは左遷され、社論に忠実な似非
ジャーナリストが出世していく。[1,p277]


■6.「こんなもの、載せられるか!」

社論に沿わない記事がいかに排除されるか、永栄氏はご自分の経験も書
いている。

1980年代前半、永栄氏が大蔵省を担当した時は、消費税論議の真っ最中
だった。消費税導入を説く経済学者や経済研究機関のレポートが相次いで
発表されており、永栄氏はそれらの提言を短い記事にまとめた。

その晩、君和田正夫デスク(のち編集担当専務、テレビ朝日社長)に、
「うちは消費税反対なんで、ボツにしたぜ」と言われた。社論に合わない
見解は、消費税のような国民的論議が必要な事柄でも載せないと知り、や
はりそうなのか、と思った。・・・

「おかしいですね」と言おうかと一瞬思ったが、不肖に言う必要のないボ
ツを告げる君和田さんの済まなそうな表情に接し、「わざわざどうも」と
不肖は答えた。[1,p191]


2003(平成15)年3月、アメリカがイギリスなどの有志連合とともに、 イ
ラクを空爆したおり、朝日の社説は「空爆已(や)むなし」だった。朝
日の従来の論調からは理解しがたい社論で、どういう事情でこうなったか
は判らないが、当然、朝日の読者には「戦争は避けるべきだ」と考える人
も少なくなく、そんな意見が読者から「声」欄に寄せられ、採用された。

「声」欄は、不肖が当時属していたオピニオン編集部の管轄だった。
「声」欄のゲラを読んだその日の当番局次長がオピニオン編集部に怒鳴り
込んできたらしい。局次長は「こんなもの、載せられるか!」と怒り、た
だちに差し替えられたという。

不肖はその場に居合わせなかったが、出先から戻って騒ぎを聞き、「読者
の意見なのだから、このまま載せると突っぱねればよかった」と言った。
入社同期の同僚が「いや、社長も論説も、上が全部、駄目だと言ったらし
いんだ」と声を潜めた。[1,p192]

この時は、永栄氏の同僚はみな空爆に反対で、一人の若い女性記者など
は「空爆已むなし」の社説に抗議して、会社を去ったという。こうして、
その時々の社論に盲従する人ばかりが朝日に残り、出世することになる。


■7.「どんな些細なことでも、自分の目で見、耳で聞く」

永栄氏が富山支局の新米記者になって、最初に担当したのは警察担当
だった。ある日の未明、車が交差点脇の電信柱にぶつかり、折れた電信柱
が民家の屋根に倒れかかったという事故が警察の当直簿に記録されてい
て、それを300 字ほどの原稿にしてデスクに提出した。

デスクは「朝早うから、ご苦労さんやったな。ところで交差点だけど
な、四差路かいな、三差路かいな」と聞いた。「四差路だと思いますけ
ど、もう一度、調べてきます」と答えると、デスク曰く「調べてくる? 
現場に行ったんと違うかいな。それからな、『思います』はあかん。あん
たがどう思おうが、四差路は四差路やし、三差路は三差路や」。

交通課に聞いて戻ると、「電信柱はどのへんで折れたんかいな」「屋根
瓦のほかに被害ないやろな」「前にも同じような被害に遭ったということ
はないやろな」と聞かれ、そのたびに交通課に聞きに行って、職員一同に
大笑いされた。

それらを書き込むと、最初の原稿の3倍くらいになったが、デスクが修
正した原稿には、追加情報は何も残っていなかった。

要するに、不肖への訓練だったのだ。どんな些細なことでも、自分の目
で見、耳で聞くことの大事さを教えようとしたのだろう。悪戦苦闘だった
が、視界がいっぺんに広くなった気がした。[1,p63]


■8.報道機関か、プロパガンダ機関か

こうした事実報道の基本を叩き込まれた事もあってか、永栄氏が特ダネ
をものにして社内表彰を受けたのも、大阪本社管区内では他の誰よりも多
かったかも知れないという。しかし、先輩たちには、何度もこう言われ
た。「永ちゃんは書けるのに、ほんま、惜しいわ。ウチと方向が違うから
なあ」

しかし、「方向が違う」というだけの問題ではない。林彪の行方を探求
しようとると怒鳴り込んだり、数人切れば刃こぼれしてしまう日本刀で
100人斬りをさせたり、と朝日の主流派は「特定の方向」ありきで、そ れ
に向けて事実を隠したり、捏造までしているのである。

朝日新聞社の中にも、永栄氏やそのデスクのように丹念に事実を調べる
所から出発する本物の報道記者は少なくないはずだ。しかし、そういう真
実の報道をしようとする人が「方向が違う」記事を書くと没にしたり、左
遷してしまうのが朝日の体質のようだ。

自由民主社会においては、正確な事実を提供して、国民に向かうべき
「方向」を考えさせるのが報道機関の役割だ。特定の「方向」に沿って事
実を取捨選択したり、時には捏造したりするのはプロパガンダ(思想宣
伝)機関である。

朝日新聞社は、自由民主主義社会に必要な報道機関と言うよりは、北朝
鮮や中国にこそふさわしいプロパガンダ機関のようだ。

捏造・偏向報道は「従軍慰安婦」「原発」だけではない。捏造・偏向報道
は国民を誤った方向に導く。国民一人ひとりがその実態と手口を学ぶこと
で、事実を見抜く力をつけましょう。週刊メール入門講座「国民欺く捏造
報道」 http://bit.ly/1vSb8va

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2015.11.13

イギリスと中国が反日行動で結託する虞のあることに注意が肝要

 
宮崎正弘氏から配信されたメルマガの中の読者の声で述べられたイギリス人の
反日感情について知悉しておく必要があると思った。

以下は全て転写である。
 ♪
(読者の声2)英国旅行の感想です。大戦慰霊祭の反日に驚きました。英
国も追い詰められているのかもしれません。

「英国の反日と対応」

11月3日から英国を旅行してきた。BBC放送で英国政府の反日宣伝を見て驚
いた。日本人は忘れているが英国人の日本憎悪は今も再生産されており根
深い。したがって英国は西側の国だからと思って日本の安保に支援を当て
にすることはできない。

ただし安易に英国の反日風土に反発して裏で糸を引く中共に悪用されない
ように注意しなければならない。

11月初旬、英国全土で大戦犠牲者慰霊顕彰行事が大々的に行われた。
7日の夜にはロイヤル・アルバート・ホールで、エリザベス女王臨席の
下、王族、貴族、キャメロン首相など政府閣僚、軍代表者、英国国教会大
司教、一般遺族が出席して大々的な慰霊祭が行われた。式中、鎮魂歌が捧
げられ出席者の中にはロック歌手のロット・スチュワートの歌に涙する姿
も見られた。

ついで大戦の回想に移った。

場内2カ所の大スクリーンにロンドン空襲のニュース映像が映し出され
た。来襲する独空軍の大編隊、迎撃する英国軍機、独の爆撃被害の跡に集
まる国民をチャーチル首相が見回り激励している。そして生き残りの元戦
闘機乗りが往事の空戦を回想した。
 
次は東南アジアの戦いである。すると同じく高齢の老人が出てきたが、彼
はひたすら日本軍の捕虜虐待体験談を語り出した。大スクリーンには漫画
で泰緬鉄道建設現場のやせ細った英国兵の寝ている姿、どう猛な日本兵、
そして7人が処刑されたというと竹竿にさされた英国兵の首の汚い画が映
し出された。

あきれた。

これを女王や首相だけでなく全国中継で現代の全英国人に見せているので
ある。ひたすら戦死者を悼む日本の戦没者慰霊祭とは全く違っており、今
なお英国政府が日本に対する敵愾心を煽動している。英国では第二次大戦
は終っていないのだ。

そこで若い日本人がだまされないように、一言、言っておくと、日英の戦
争は英国がルーズベルトに従い日本をABCD包囲網で貿易封鎖したから起きた。

日本の反撃であり日本は被害者だ。大体この根本原因は英国人が長年アジ
アに居座り、植民地として収奪していたからである。しかし英国人は反省
しておらず、それどころか、戦後の民族独立でアジアの豊かな植民地を奪
われたことを今も恨んでいるようだ。

英国人は民主主義とかきれい事を言うが強欲な偽善者である。戦争犯罪に
ついて言えば、1942.2.25のフェザーストーン事件では英軍側が負傷者を
就労させようとしたので日本側が断ると衛兵が丸腰の日本軍人48名を機銃
で大虐殺している。

日本はこの事件を赤十字に訴えたが英国は必死に虚偽の理由をでっちあげ
て隠蔽した。泰緬鉄道建設では白人捕虜が確かに多数死亡しているが、日
本軍人も大量に死亡している。日本兵もやせ細っていたのだ。死亡原因は
モンスーンによるクワイ河の大増水による食料の補給不足とビルマからの
熱帯コレラの大流行によるものだ。また捕虜虐待などしていない。鉄道工
事を急ぐのに虐待など出来ない。論理が逆だ。

翌11月8日、ローマ時代の温泉のあるバースに行った。太鼓やラッパを吹
き鳴らす戦死者慰霊顕彰行進に出くわしたが皆あのテレビを見たと思うと
良い気持ちはしなかった。

英国政府には貿易投資は進めるが対日未来志向の意欲は見られない。特に
重要なのは英国が中共の反日世界戦略に巻き込まれていることだ。

現代中共の対日戦略は、遠交近攻といって、日本を欧米から切り離して孤
立化させ征服しようとするものだ。今英国は原油の値下げ、投資不調によ
る経済不況で苦しい。このため中共の飛行機爆買戦術に引っかかり、元々
の反日風土に加えて必死に中共の対日攻撃政策におもねっているように見
える。

しかし英国でも何故中共はあれほど金があるのか、という識者の疑問の声
があった。中共は爆買をいつでもキャンセルできるのだ。
 
欧州を見ると中東紛争、民族大移動、テロ、経済不況と難しい混乱が続い
ており、明るい見通しはない。

これに対して日本は国内的には幸い安定しているが、大事な国防は日米安
保という一本の綱に頼っている。その綱を大きな赤い鼠がかじっている。
早く自前で国防を確保しなければならない。

今ようやく国民の間に危機感が高まり占領軍憲法改正運動が盛んになって
きたのは素晴らしいが、同時に時間がないので核自衛の準備を急がなけれ
ばならない。憲法では国防は出来ず、核自衛には憲法改正は不要である。
                           (東海子) 

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