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2017年6月

2017.06.25

お邪魔虫共産党

お邪魔虫共産党
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    渡部 亮次郎

中国では幹部でも汚職がばれれば死刑になる。それでも幹部の汚職が引き
もきらない。いくら共産主義に共鳴しても、私欲とは人間の本能に等しい
ものだからである。

こうした目で中国を見ていれば、共産党が政権を掌握している限り人権尊
重や政治の民主化なぞは絶対実現しないと思うのが普通だが、経済の改革
開放が進むのに比例して民主化が進むはずだと考える人々がいる。特にア
メリカの人たちに多い。

中国が何故、共産革命に成功したか。それは国家権力を手中にしようとし
た毛沢東の策謀が成功したからである。国家の形態は何でも良かったが、
とりあえず貧民が国民の大多数だったので、「金持ちの財産を分捕り、皆
で平等に分配しよう」と言う呼びかけに合致したのが共産主義だった。

共産主義政府の樹立が毛沢東の望みではなかった。真意は権力の奪取だっ
た。日中戦争の終結で、日本軍の放棄して行った近代兵器を手中にして蒋
介石と国内戦争を続けた結果、蒋介石は台湾に逃亡した。毛沢東は昭和
24(1949)年10月1日、中華人民共和国建国を宣言した。

人民も共和も中国語には無い。日本語だ。畏友加瀬英明氏の説明だと、中
国語には人民とか共和と言う概念が無いのだそうだ。北朝鮮はそれに民主
主義が加わって嘘が深化している。

権力は掌握したが、人民への約束を果たす手段が無い。とりあえず人民公
社と大躍進政策が当時のソ連をモデルに実施されたが、農民は生産意欲の
低下とサボタージュで抵抗。

結果として食糧不足に陥って各地で飢饉が発生。餓死者は1500万人から
4000万人と推定されている(「岩波現代中国事典」P696)。

毛沢東の死(1976年)後2年、失脚から3度目の復活を遂げていたトウ小平が
経済の開放改革を断行。開放とは日本など外国資本の流入を認め、改革と
は資本主義制度への転換を意味した。

4つの近代化を掲げたのだ。工業、農業、国防、科学技術の近代化であ
る。今のところ実現に近付いているのは軍事の近代化である。

トウ小平は政治の近代化だけは断乎として拒否した。肥大化した経済が政
治(共産政府)を圧倒する危険を回避したのである。だから第2天安門事件
には反革命の匂いを嗅ぎ、断乎、弾圧した。

しかし発展する資本主義にとって共産党政府による様々な統制は邪魔以外
の何物でも無い。工場用地の確保一つとってみても、土地すべての国有は
障害でしかないが、自由にならない以上、共産党幹部を「買収」する以外
に方法が無い。

したがって多発する共産党幹部による汚職事件はいわば構造的なことで
あって、客観的にみれば「事件」ではなく「日常茶飯事」に過ぎない。

しかも冒頭に述べたように「私欲」は本能のようなものだ。所有を否定す
るのが共産主義の思想でも「本能」には勝てっこない。つまり共産主義体
制化で経済だけを改革開放すれば汚職簸自動的に起きるし、共産党幹部に
すれば、現状を変更するメリットは全く無いわけだ。

汚職は時たましか発覚しない。摘発で死刑になるのは不運な奴で政府の知
るところではないのだ。かくて中華人民共和国政府は汚職にデンと腰を下
ろした政権。民主化を抑え、人権無視の批判など絶対耳に留めない。耳が
左右に付いているのは右から聞いたら左から逃す為にあるのだ。2010・12・5


  
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話 の 耳 袋
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 ◎安倍内閣はこの局面を切り抜けて貰いたい:前田正晶

森友学園騒動に続いて加計文書問題と、極言すればフェイクニュースの連
続のような野党攻勢が続いたかと思えば、今度は豊田真由子議員の罵詈雑
言事件が発生した。私は「安倍総理もあれやこれやで大変でしょう」と
思って、このおかしな難局であるかのような状態を眺めている。一部の反
安倍内閣のマスメディアが言うような「安部一強の驕りや気の緩み」もあ
るのかとすら思わせられている。

文在寅大統領:

それだけではない。「矢張りか」と思わずにはいられなかった韓国の文在
寅大統領の反日・親北の姿勢が明らかになってきた。かの大統領はロイ
ター通信のインタービューに「日本は謝り方が足りない」などと不可逆的
合意を覆したい意向を真っ向から表明したかと思えば、DPRKとの冬のオリ
ンピック共催を言い出したのだった。驚きのようでもあるが、あの大統領
が掲げる政策から見れば奇矯でも何でもないだろう。

私はオリンピック共催問題はIOCの判断に任せておけば良いかと思ってい
れば、何とバッハ会長は「喜んで議論」と言い出したとか。Missile
の脅威がないヨーロッパだからこそ言えるのだろうか。会長様はDPRKに対
する制裁などには関心も配慮もない模様だ。

正当な主張をすべきだ:

私はそんなことよりも、文在寅大統領の反日の姿勢に対しては、「断固と
してその誤りと不可逆的合意を覆すようなことが国際的な視野から見ても
許されず、我が国は絶対に認めないし交渉に応ずることなど数
100%もあり得ない」と正々堂々と普通に申し入れることが肝腎だと指摘
したい。

黙って放置すれば「我が国が認めて再交渉に応じる」との意図を表明した
のと同じになってしまう。官房長官の記者会見における談話などで済ませ
てはならない。これまででも韓国や中国政府は我が国の中での案件につい
ても、何かと言えば内政干渉をしてきたではないか。外務省か内閣かは知
らないが、「論争と対立を恐れず、主張すべき個とは即刻申し入れるべ
き」だ。

USTR:

次はアメリカの通商代表部だ。「何が何でも関税を引き下げさせて牛肉と
農産物を買え」と迫っていくと、ライトハイザー代表が表明したようだ。
トランプ大統領のご意向を帯して言っているのだろうが、アメリカの対日
貿易赤字は我が国の責任ではないことが未だにお解りではない模様だ。

ここでも、歴史的経過を説いて聞かせ理解させて、如何に理不尽であるか
を納得するならば、交渉に応じようかくらいは言っておくべきだ。私は経
験からも何度も指摘してきたことだが、彼らの交渉には「中間を取って折
り合おう」とか「最初から妥協を考えて落としどころを探りにくる」よう
なことはあり得ないし、交渉団が与えられた課題通りに決着させること以
外は許されていないのだ。

彼らに対して「折角遠路はるばる来たのだから」や「何かお土産でも持た
せなければ」という類いの配慮は不要だ。ましてや「何とか顔を立てて差
し上げねば」などと考える必要などない。彼らには確かに"face
saving"という表現はあるが、それは「考える必要はない」の裏返しのよ
うな言葉だ。

この辺りは我が国との文化の如何ともしがたい違いであると認識してかか
るべきだ。仮に、農水省が撥ね付けても、簡単に引き下がれないような使
命を担ってきているのだから、執拗に迫ってくるだろう。ここではいっそ
の事甘利元大臣にでも再登場願って、TPP交渉で鍛えられた交渉術を発揮
して貰えばどうだろう。でも、対象に「米」が入っていないのは何故だろ
う?農産物の中に含まれているのか?


 ◎米大統領娘婿クシュナー氏、イスラエル・パレスチナ首脳と会談

[エルサレム 21日 ロイター] - トランプ米大統領の娘婿であるジャ
レッド・クシュナー大統領上級顧問は21日、イスラエルおよびパレスチナ
の首脳と会談した。クシュナー氏は21日午前にイスラエルに到着し、滞在
時間はわずか20時間を予定。

テレビの映像では、クシュナー氏はイスラエルのネタニヤフ首相と握手。
ネタニヤフ首相は「これは安全、繁栄、平和という共通の目標の追求に向
けた良い機会だ」としたうえで、「共通の目標の達成に向けて(クシュ
ナー氏と)協力することを楽しみにしている」と述べた。

クシュナー氏は記者会見を行っていない。

ホワイトハウスが発表した声明は、両氏が「和平の実現には時間がかかる
こと、和平につながる環境づくりのためにできることをすべて行うことが
重要だということを確認した」としている。

またクシュナー氏はヨルダン川西岸のラマラに赴き、パレスチナ自治政府
のアッバス議長と2時間にわたり会談した。

アッバス議長の報道官は、対立の主因となっている全ての問題ついて話し
合ったと明らかにした。

複数の米政府高官は今回の訪問について、和平プロセスで新たな局面を切
り開くというよりも、対話を維持する努力の一環であるとの認識を示して
いる。

写真-  6月21日、トランプ米大統領の娘婿であるジャレッド・クシュ
ナー大統領上級顧問は、イスラエルおよびパレスチナの首脳と会談した。
クシュナー氏は21日午前にイスラエルに到着し、滞在時間はわずか20時
間を予定。写真はウェストバンクで撮影。提供写真(2017年 ロイター)
http://jp.reuters.com/article/israel-palestinians-usa-talks-idJPKBN19D0IE
【ロイター】2017年 06月 22日 15:30 JST 〔情報収録 - 坂元 誠〕

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2017.06.23

米国防総省の報告に見る中国の脅威

米国防総省の報告に見る中国の脅威   
  櫻井よしこ

米国防総省が6月6日、「中国の軍事情勢」に関する年次報告書を発表し た。海洋、宇宙、核、サイバー空間の4分野を軍事戦略の要として、中国 が世界最強の国を目指して歩み続ける姿を描き、警告を発している。
 
報告書は、中国の目標が米国優位の現状を打ち砕くことだと分析し、その ために中国は、サイバー攻撃によって、軍事技術をはじめ自国で必要とす る広範な技術の窃取を行い、知的財産盗取を目的とする外国企業への投資 や、中国人による民間企業での技術の盗み取りなどを続けていると、驚く ほど率直に告発している。
 
この件に関して興味深い統計がある。中国政府は長年、経済発展を支える イノベーション重視政策を掲げてきた。2001年から複数回の5か年計画を 策定し、研究開発費をGDP比で20年までに2・5%に引き上げようとして きた。だが、目標は一度も達成されていない。理由は、彼らが必要な知的 財産を常に他国から盗み取ることで目的を達成してきたために、自ら研究 開発する風土がないからだとされている。
 
ただ、どのような手段で技術を入手したかは別にして、中国が尋常ならざ る戦力を構築しているのは明らかだ。中国は世界で初めて宇宙軍を創設し た国だ。米国家情報長官のダニエル・コーツ氏は今年5月、「世界の脅威 評価」で、ロシアと中国はアメリカの衛星を標的とする兵器システム構築 を宇宙戦争時代の重要戦略とするだろうと報告している。
 
15年末に、中国は「戦略支援部隊」を創設したが、それはサイバー空間と 宇宙とにおける中国の軍事的優位を勝ち取るための部隊だと分析されている。
 
国防総省の報告書は、中国を宇宙全体の支配者へと押し上げかねない量 子衛星の打ち上げに関しても言及しているのだ。

大中華帝国の創造

昨年、中国は宇宙ロケットを22回打ち上げ、21回成功した。そのひとつ が世界初の量子科学実験衛星の打ち上げだった。量子通信は盗聴や暗号の 解読がほぼ困難な極めて高い安全性が保証される通信である。「仮に通信 傍受を試みたり、通信内容を書き換えようとすると、通信内容自体が?崩 壊?する。理論的にハッキングはまず不可能」(産経ニュース16年9月3 日)だと解説されている。
 
量子衛星打ち上げの成功で、地球を包み込んでいる広大な宇宙を舞台にし た交信では、どの国も中国の通信を傍受できないのである。
 
中国は07年に地上発射のミサイルで高度860!)の自国の古い気象衛星を破 壊してみせた。攻撃能力を世界に知らしめたのだ。衛星破壊をはじめとす る中国の攻撃の狙いは、「敵の目と耳を利かなくする」こと。違法なハッ キングで世界中の技術を盗んできた中国が、選りに選って絶対にハッキン グされない技術を持てば、世界を支配する危険性さえ現実化する。
 
中国は現在独自の宇宙ステーションを構築中だが、来年には主要なモ ジュールの打ち上げが続く見込みだ。東京五輪の2年後には、中国だけの 宇宙ステーションが完成すると見られる。さらに、中国は月に基地をつく る計画で、月基地の完成は27年頃と発表されている。習近平氏の「中国の 夢」は、21世紀の中華思想の確立であり、宇宙にまで版図を広げる大中華 帝国の創造ではないのか。
 
中国の遠大な野望の第一歩は、台湾の併合である。その台湾に、国防総省 報告は多くの頁を割いた。「台湾有事のための戦力近代化」(Force Modernization for a Taiwan Contingency)という章題自体が、十分注目 に値する強いタイトルだ。付録として中国と台湾の戦力比較が3頁も続い ている。
 
台湾と中国の軍事力は比較にならない。中国の優位は明らかであり、将来 も楽観できない。たとえば現在、台湾は21万5000人規模の軍隊を有する が、2年後には全員志願兵からなる17万5000人規模の軍隊を目指してい る。しかし、この縮小した規模も志願兵不足で達成できないだろうと見ら れている。他方、中国は台湾海峡だけで19万人の軍を配備しており、人民 解放軍全体で見れば230万人の大軍隊である。
 
台湾、南シナ海、そして東シナ海を念頭に、中国は非軍事分野での戦力、 具体的にはコーストガード(海警局)や海上民兵隊の増強にも力を入れて きた。
 
10年以降、中国のコーストガードは1000!)以上の大型船を60隻から130隻 に増やした。新造船はすべて大型化し、1万?を優に超える船が少なくと も10隻ある。大型船はヘリ搭載機能、高圧放水銃、30!)から76!)砲を備え ており、軍艦並みの機能を有し、長期間の海上展開にも耐えられる。
 
ちなみに1000!)以上の大型船を130隻も持つコーストガードは世界で中国 だけだと、国防総省報告は指摘する。海警局は、もはや海軍そのものだ。

ローテクの海上民兵隊
 
海警局とは別に海上民兵隊も能力と規模の強化・拡大を続けている。事態 を戦争にまで悪化させずに、軍隊と同じ効果を発揮して、海や島を奪うの が海上民兵隊である。
 
彼らは人民解放軍海軍と一体化して、ベトナムやフィリピンを恫喝する。 16年夏には日本の尖閣諸島周辺にまで押し寄せた。国防総省報告は、この 海上民兵隊に重要な変化が表れていることを指摘する。かつて海上民兵隊 は漁民や船会社から船を賃借していた。それがいま、南シナ海に面する海 南省が、84隻にも上る大型船を海上民兵隊用として発注した。独自の船を 大量に建造しているのだ。
 
海上民兵隊は南シナ海を越えて尖閣諸島や東シナ海、さらには小笠原諸 島、太平洋海域にも侵出してくる。
 
宇宙軍と量子衛星、そして海上民兵隊。ハイテク戦力とローテク戦力を併 せ持つ中国が世界を睥睨しているのである。サイバー時代においては、先 に攻撃する側が100%勝つのである。その時代に、専守防衛では日本は自 国を守れないであろう。
 
日米同盟はいまや、責任分担論が強調される。アメリカはかつてのアメリ カとは異なる。国家基本問題研究所の太田文雄氏が問うた。

「仮にアメリカのトランプ政権が、?ハイテクの宇宙・サイバー空間にお ける脅威はアメリカが対処する。そこで責任分担で、ローテクの海上民兵 隊には日本が対応してほしい?と言ってきたら、わが国はどうするので しょうか」
 
日本を守る力は結局、日本が持っていなければ、国民も国土も守りきれな い。そのような事態が近い将来起きることは十分にあり得るのだ。
 
折りしも安倍晋三首相が自民党総裁として憲法改正論議に一石を投じた。 この機会をとらえて、危機にまともに対処できる国に生れかわるべきだ。

『週刊新潮』 2017年6月22日号 日本ルネッサンス 第758回

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朝日新聞のスクープ記事もなぜか不自然

朝日新聞のスクープ記事もなぜか不自然
 
             阿比留 瑠比

記事は、加計学園の獣医学部新設計画について、文部科学省が「内閣府か ら『官邸の最高レベルが言っている』『総理のご意向だと聞いている』な どと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった」というスクー プだった。

それはいいが、記事に添えられた「大臣ご確認事項に対する内閣府の回 答」と題された文章の写真が不可解である。写真はなぜか下側が暗く文字 がよく読めないが、文科省が15日に発表した同様の文書をみると、その 部分にはこうある。

「『国家戦略特区諮問会議決定』という形にすれば、総理が議長なの で、総理からの指示に見えるのではないか」

つまり、安倍首相の指示だと取り繕ってはどうかという話であり、逆に 首相の指示などないことを示している。

ところが、そこが朝日の写真では不自然に隠された形となっている。こ れでは「印象操作」と言われても仕方があるまい。

真実は不確実

「安倍政権に批判的な記者の一人」であり、安倍政権が掲げる政治目標 に「ほとんど賛同できない」という立場の元朝日記者でジャーナリストの 烏賀陽弘道氏は、新著『フェイクニュースの見分け方』でさまざまな情報 を検証している。

その上で、(1)日本会議=安倍政権の黒幕説を首肯できる事実は見い だせない(2)(安倍政権の言論統制を非難する記事や出版物の)「報道 に介入した」「圧力を加えた」「統制した」と主張する根拠がわからない (3)(高市早苗総務相の放送法関連答弁について)民主党時代と同じ発 言を根拠にした「安倍政権は報道の自由を恫喝している」という非難は不 思議-などと結論付けており、うなずける。

記事は、加計学園の獣医学部新設計画について、文部科学省が「内閣府か ら『官邸の最高レベルが言っている』『総理のご意向だと聞いている』な どと言われたとする記録を文書にしていたことがわかった」というスクー プだった。

それはいいが、記事に添えられた「大臣ご確認事項に対する内閣府の回 答」と題された文章の写真が不可解である。写真はなぜか下側が暗く文字 がよく読めないが、文科省が15日に発表した同様の文書をみると、その 部分にはこうある。

「『国家戦略特区諮問会議決定』という形にすれば、総理が議長なの で、総理からの指示に見えるのではないか」

つまり、安倍首相の指示だと取り繕ってはどうかという話であり、逆に 首相の指示などないことを示している。

ところが、そこが朝日の写真では不自然に隠された形となっている。こ れでは「印象操作」と言われても仕方があるまい。

真実は不確実

「安倍政権に批判的な記者の一人」であり、安倍政権が掲げる政治目標 に「ほとんど賛同できない」という立場の元朝日記者でジャーナリストの 烏賀陽弘道氏は、新著『フェイクニュースの見分け方』でさまざまな情報 を検証している。

その上で、(1)日本会議=安倍政権の黒幕説を首肯できる事実は見い だせない(2)(安倍政権の言論統制を非難する記事や出版物の)「報道 に介入した」「圧力を加えた」「統制した」と主張する根拠がわからない (3)(高市早苗総務相の放送法関連答弁について)民主党時代と同じ発 言を根拠にした「安倍政権は報道の自由を恫喝している」という非難は不 思議-などと結論付けており、うなずける。

米国の著名なジャーナリスト、リップマンは1922年刊行の著書『世論』で、ジャーナリストの仕事についてこう訴えている。

 「人びとの意見形成のもととなるいわゆる真実といわれるものが不確実な性格のものであることを人びとに納得させること」

フェイクニュースが蔓延しているならば、なおさらだろう。
(論説委員兼政治部編集委員)
23日産経ニュース

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2017.06.19

安倍総裁提案の改憲に期待

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安倍総裁提案の改憲に期待
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      宝珠山  昇

安倍自民党総裁が憲法記念日に表明された憲法改正の論議加速、実行の決 断・提案(注1)は、現在の日本が抱えている安全保障上の最大の課題 (注2)を前進させる安価で効果的な施策であると考える。

また、「憲法改正」は、何等の“省益・個益”をもたらさないためか、論議 ばかりで七十年近くも放置されていたものを、合意できるものから実行に 移すべきだとの国家の指導者に相応しい決意表明に敬意を表し、賛同する。

注1:安倍自民党総裁が提案された改憲論議加速実行案の要旨:「自衛隊 が全力で任務を果たす姿に対し国民の信頼は九割を超えている一方、多く の憲法学者は『違憲』と言っている、--北朝鮮情勢が緊迫し、安全保障環 境が一層厳しくなっている中、『違憲かもしれないが、何かあれば命を 張ってくれ』というのはあまりにも無責任--私の世代は自衛隊を『合憲 化』することが使命」、「憲法9条の第1項、2項をそのまま残し、自衛 隊の存在を記述するということを議論してもらいたい」

注2:現在の日本の安全保障上の最大の課題は、「自国第一主義」等が顕 在化し、先進国の指導力・統合力が低下している国際社会で、(1)国際 法が順守される世界への推進、(2)日米安全保障関係、共同作戦態勢の 充実、(3)対中、南北朝鮮、ロ関係の改善----(北には「核放棄まで圧 力」を継続し、核保有の効果はないことを知らしめること)、(4)対 欧、印、東南アジア等との関係強化、(5)過激派テロ対応態勢の充実、 等するために、(1)ミサイル防衛態勢の充実・強化、(2)民間防衛態 勢の充実・実効化、(3)敵基地攻撃能力の整備、(4)非核三原則の緩 和・見直し、等であると認識している。

なお「テロ準備罪法」は、北朝鮮が、核兵器やミサイル開発等を推進する とともに、国外の工作員に指令を出すためと見られる“乱数放送”を16年ぶ りに再開している状況、諸国におけるテロ行動の頻発、等を考えれば、で きるだけ速やかに施行されるべきものである。これに反対する勢力は、こ の法律のリスクの側面に目がくらみ、目前に迫っている基本的人権、安全 保障上の脅威に目をつぶり過ぎていると考える。

この安倍総裁の提案に対し“第2項との整合性はどうなるのか。憲法に自 衛隊という言葉はないが、国民に定着している。無理に書く必要はないの ではないか”、“第3項を加えて自衛隊を書いたとき、『それは軍隊なのか 違うのか』という矛盾が続く”、“自衛隊は第2項の「戦力」には該当しな いとの趣旨を第3項に盛り込むべきだ”、“第9条はそのまま残す方が、解 釈を変えない趣旨が明快であり、「第9条の2」を新設して書くのが良 い”、”憲法改正はまだ機が熟していない”等の慎重論、条件付き賛成論、 反対論が見られる。

しかし、これらの懸念は、第9条の次に次の趣旨の1項を加えることによ り、大部分解消するのではないかと考える。

第9条の2 前条第1項に規定する「正義と秩序を基調とする国際平和」 が実現するまでは、同条第2項の規定にかかわらず、我が国の平和と独立 並びに国及び国民の安全を確保するため自衛軍を保有する。

2 自衛軍は、内閣総理大臣を最高指揮権者とし、次の要件が充足される 場合に国際法規に従い行動する。
 
(1)我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係 にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かさ れ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険 があること
 
(2)これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当 な手段がないこと
 
(3)必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと

3 自衛軍は、前文において希求している「平和を維持し、専制と隷従、 圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、 名誉ある地位を占める」諸活動に国際法規に従い貢献する。

基本的補足説明:戦後の神学的な憲法9条解釈論争の起因は、基本的に次 のようなものであると理解している。

「自衛隊は違憲」の解釈は、日本国憲法第9条を素直に忠実に日本語に 従って読めば、憲法学者でなくても、中学生でも、導かれるものである。 これを反日、反米活動家などが利用などして、日本の生存環境の変化・激 化を軽視し、改憲の論議に浸り、実行を停滞させた。

歴代政府は、「国防の基本方針」(昭和32年5月20日・国防会議及び閣議 決定)等に示されているように、第9条を憲法が国家の生存と生存のため の相応の備えを否認することはあり得ないとの基本点に立って解釈し、国 力の増進、国際情勢・安全保障環境の変化などに対応しつつ、漸進的に自 衛力の整備を進めて来た、せざるを得なかった。

日本国民は、国力の充実、国際的地位の向上、安全保障環境の変化・激 化、国際平和貢献の重要性などを実感する中で、政府の憲法解釈・運用を 支持する勢力を増加させた。
この私案は、これらを、日本国憲法前文及び第9条との関連を踏まえつ つ、追認するものである。また、憲法第9条の政治的宣言性を明示し、中 学生などにも自衛軍の存在を正しく理解される可能性を高めるものと考える。

9条の2の条項案についての補足説明:

第1項は、国際情勢は9条第1項が規定している「国際平和」は実現して いないとの認識を前提として、それが実現するまでの条件付きで第2項の 施行を停止し、自衛のために必要最小限の戦力・軍隊を保有することを、 「9条の2」として明記・加えるものである。

第2項は、自衛軍は「専守防衛」の軍隊であることを、自衛権行使の3原 則をもって、明記するものである。

第3項は、自衛軍は「国際平和」を実現するための国際社会の諸活動に貢 献することを主任務とすることを明記するものである。
△この私案は、次のような関連するこれまでの「憲法解釈」「政府統一見 解」と齟齬をきたすものではない。

(1)憲法第9条についての見解(主権国家として持つ自衛権)

(2)憲法前文の平和主義についての見解

(3)交戦権の否認と自衛力の行使

(4)戦力と自衛隊  (5)自衛力の限界  (6)自衛隊と軍隊

なお、現実の北朝鮮の暴挙、朝鮮半島の混迷などとの関連については、次 のような理解の下で効果的な施策の一つであると考えている。

古来、我が国への災難は、大陸の混乱とのかかわりでもたらされている。 一衣帯水の朝鮮半島で戦乱が起これば被害も甚大なものとなる。
△超大国に囲まれていて、非核中級軽武装国家の日本が採りうる政策には 大きな限界がある。

我が国は、国際社会の経済的・政治的・軍事的圧力・制裁の強化を補強し 得るべく、北朝鮮の軍備増強を恐れなくて良いように、北朝鮮の増強ス ピードに先行して少なくとも並行して、我が国の防衛態勢を充実・強化 (注2)することが賢明・肝要である。
                〈2017年6月18日記〉


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情報機関の調査機能の一掃を目論む韓国の現状を日本は注視すべき

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情報機関の調査機能の一掃を目論む韓国
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            櫻井よしこ

「情報機関の調査機能の一掃を目論む韓国の現状を日本は注視すべき」

46年前の1971年に、東京・渋谷で沖縄返還協定反対デモがあり、警備に当 たった新潟県警の中村恒雄警部補、当時21歳が殺害された。「渋谷暴動事 件」である。その犯人と思われる大坂正明容疑者が6月7日、逮捕された。 実に46年間も逃げ続けていたのだ。
 
人々が忘れ去っても、ずっと事件を追い続けた公安と警察の働きがあって 初めて、大坂容疑者の逮捕となった。国や社会の安全は、このような地道 な息の長い努力によって守られていることを改めて認識する。
 
いま、欧州、中東、南アジアなどではテロが続発し、国内治安を守るのは 容易でない。国内の不穏な動きを厳しく監視できなければ、安全な国民生 活は守りきれないといってよい。
 
とりわけ南北に分断されている朝鮮半島では、韓国は北朝鮮の対南工作に 晒されてきた。他のどの国と較べても、国内治安維持のための監視体制が 必要な国だ。ところが、文在寅氏が大統領に就任して日も浅い6月1日、早 くも非常に憂うべき決定が下された。
 
国家情報院(国情院)を「改変」するというのだ。第一報を、私は6月5 日付の「産経新聞」櫻井紀雄記者による、ソウル発の記事によって知っ た。国情院は北朝鮮の独裁政権から韓国を守るために、あらゆる謀略工作 に目を光らせる機関である。

国家保安法を執行する、日本でいえば公安調査庁と警察を合わせたような 組織だ。その国情院院長に就任した徐薫氏が、これまで、国情院のみなら ず各種の機関で情報収集に当たってきた国内情報担当官(IO)制度の廃 止を指示したという。もし、実行されれば、日本でいえば公安調査庁、警 察を筆頭とする全情報機関の調査機能が一掃される事態が生ずる。

「統一日報」論説主幹の洪?(ホン・ヒョン)氏が語る。

「もし、そのようなことを実行したら、スパイ捜査もできなくなります。 全ての公安関係の組織活動が根底から切り崩されます。果たしてそんなこ とができるのか、疑問です」
 
実は、金大中、盧武鉉、金泳三各氏ら歴代の左翼系大統領は皆同じ提案 をした。しかし、流石に国家の基盤である情報組織を解体することはでき なかった。今回も同じ展開になるのではないかと、洪氏は見る。
 
一方で懸念すべきは、これまで北朝鮮の工作員など韓国に害をなすと思 われる勢力に向けられていた情報機関の活動が、逆に国民の方に、とりわ け、保守勢力に向けられてくるのではないかということだ。洪氏の解説で ある。

「日本からでは韓国の実態はわかりにくいかもしれません。朴槿恵前大統 領があっという間に弾劾、逮捕され、収監された背景を頭に入れておく必 要があります。民労総(全国民主労働組合総連盟)や全教組(全国教職員 労働組合)などの勢力が反朴運動を支えましたが、これらは日本の自治労 や日教組をもっとずっと激しい極左にしたような組織です。彼らの支持の 上に現在の文政権があるのです」
 
彼らは文氏も含めて、北朝鮮の破綻が明らかな現在も、金日成氏の主体 思想を信奉する人々である。
 
文氏は盧政権下の秘書室長(官房長官)だった。盧大統領は事実上、国 情院によって、北朝鮮に従う余り韓国を裏切ることになった行動を暴露さ れている。今回の措置は、文氏が盧氏の失敗に学んで、まず、韓国内の情 報機関の潰滅を狙った可能性も考えられる。隣国の状況の深刻さが窺える。
 
こんなときこそ、日本国内の状況への目配りが重要だ。沖縄での反米軍基 地運動をはじめ、慰安婦問題で政府を追及する会合などが、日本各地で驚 くような頻度で開催されている。少なからぬ朝鮮半島の人々や中国人が参 加している。外国籍の運動家の、日本における政治活動の実態の危険度に 注視し、日本は韓国の現状から学びとるべきではないか。

『週刊ダイヤモンド』 2017年6月17日号
新世紀の風をおこす オピニオン縦横無尽 1186 


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