この所論に共感してリンク

2016.09.30

蓮舫、トランプ並みの敗北ー党首初対決


党首討論をテレビで視聴したものとして、我が意を得たりの感想文を発見した。以下は全て渡部亮次郎氏から配信されたメルマガからの転載である。

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蓮舫、トランプ並みの敗北ー党首初対決
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              杉浦 正章

「提案」も抽象論に終始

「蓮(はす)は泥の中からりんと茎を伸ばし花を咲かせる」とは、“イケ シャーシャー”とよく言ったものだ。よほど容姿に自信がなければ出てこ ない言葉だ。おまけに本会議で党首が言う発言だろうか。「おんな」を国 権の最高機関の本会議で“売り”にしてはいけない。

国会を利用したファッション雑誌の撮影のように、なにか民進党代表・蓮 舫に“舞上がり”のようなものを感じて、これで大丈夫かと他人事ながら心 配になる。幹事長・野田佳彦もそうだ。

巧言令色のご仁特有の、言葉に頼ってころころ変わる悪癖が目立つ。両者 の代表質問を聞く限り、3年3か月の民主党政権の大失政と、デフレに手 をこまねいた実態が浮かび上がるばかりだ。外交・安保・憲法など重要課 題で党論を統一できないまま、安易な質疑を繰り返す姿勢もありありと見 える。

先ず政治記者も政治家も気がついていないが、蓮舫ははじめから想像を絶 する“大矛盾”の質問を展開した。「消費増税の2度に亘る延期はアベノミ クスの失敗であり、ごまかしだ」と決めつけたが、民進党が閣議決定に先 だって延期を唱えたのは4か月前だ。もう忘れたのだろうか。

延期を党議決定した上で、5月に代表・岡田克也が党首討論に臨み、「消 費増税は延期せざるを得ない状況だ」と安倍に決断を迫ったばかりではな いか。若いのに健忘症では困る。  

また蓮舫は22回も「提案」という言葉を使って持論の「批判より提案」を 強調したが、その提案の内容が抽象的で具体性に欠けるものが多く、不発 に終わった。

例えば「今の時代に合った経済政策が必要だと提案する」は 具体性ゼロ の噴飯物だ。自らの得意の分野に安倍を引き込もうと介護・福 祉問題に 時間を割いたが、ことごとく安倍に数字で論破されている。

例え ば安倍が所信表明演説で子供の貧困に触れていないことを指摘した が、安 倍から「民主党政権時代には児童扶養手当は1円も引き上げられ なかっ た。

重要なことは言葉を重ねることでなく結果だ。100の言葉より1の 結果 だ」と逆襲された。

「アベノミクスの3本の矢は当たりもしなかった 上に、財政、経済、金 融市場がすべて傷だらけになった」という極端な主 張には、安倍の「雇 用は大きく改善し、有効求人倍率は全都道府県で1を 超え、企業収益は 過去最高」と反論された。まるでクリントンに論破され たトランプのよ うであった。「提案政党」どころか逆に「反対政党」の本 質がきわだった。

蓮舫質問の最大の欠陥は、細かい“重箱の隅つつき”に専念するあまり、 大局を見ていない点にある。まだ岡田の方が大局を見ていた。介護・福祉 はもちろん重要な政治テーマだが、政治はそればかりではない。極東の情 勢を見てみるがよい。

北の核武装は止まるところを知らず、中国の東・南 シナ海への覇権行動 は収まりそうもない。まさに極東の危機であるにも拘わらず、外交・安保 問題には一切言及がなかった。

知らないことは聞かな い姿勢で党首が務まるのか疑問だ。その点、社会 党委員長・土井たか子 は、外交内政ともに追及力を持っていた。最初の ハブとマングースの戦い は、7対3でマングースの勝ちだ。

一方野田も自らの政権の時に環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉に 入ることを決断したにもかかわらず、真っ向から反対に転じた。NHKで の発言では、「情報開示が十分でないままだ」と不満を述べながら「勝ち 取るべきものを勝ち取っていない。私が躊躇したものを飲み込んだのでは ないか。協定案に賛成するわけにはいかない」と発言したのだ。

半世紀も 政治を見ていると声の抑揚で政治家の嘘が分かるが、野田の発 言も賛成から反対に回るための苦し紛れのものであろう。情報開示が十分 でないのに 「躊躇したものを飲み込んだ」とどうして分かるのか。首相 時代に「躊躇 している」との発言はなかった。

野田は本会議で憲法審査会の審議に関連して、自民党の憲法改正草案の 撤回を前提とするように求めたが、安倍は「撤回しなければ議論ができな いという主張は理解に苦しむ」と拒否した。

だいいち自民党幹事長・二階 俊博も自民党案にこだわらず議論を進める ように提案しているではない か。他党の草案を最初から撤回を求めるの はおかしい。

問題の所在は民進 党が自らの改憲案を未だに作れない党内事情にあるの ではないのか。蓮舫 質問も野田質問も政策論議の統一がないまま放置さ れている民進党が抱え る急所を露呈している。

討論を見たかぎり、デフレに手をこまねいて3年3か月失政を重ねた民 進党よりも、安倍政権の方がよほどましだとの考えに至るしかない。未だ に3年3か月の失政のくびきから逃れるに至っていない民進党の姿はどう しようもない。 


           

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2016.09.11

「大東亜戦争は継続中だ」

中国の最近の行動は現代の植民地主義であると思う。大東亜戦争の意義を日本人達は評価すべき時期であると思う。以下は全て渡部亮次郎氏から配信されたメルマガからの転載である。


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「大東亜戦争は継続中だ」
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       伊勢 雅臣

「大東亜戦争は継続中だ」と語ったインドネシア将軍

日本軍が引揚げた後も、インドネシアは植民地主義・共産主義と戦ってきた。

■1.「我々が取り組まねばならない植民地一掃の大事業」

インドネシアのサンバス将軍は、次のように語ったと伝えられている。

日本の戦争目的は、植民地主義の打倒であった。その目的の大半は達成し たが、植民地主義国はまだ残っているではないか。ソ連(ロシア)は最後 の植民地主義国だ。中国もチベットやウイグルを併呑した植民地主義国 だ。これから我々が取り組まねばならない植民地一掃の大事業は、中ソが 相手となる。[1, p111]

25年ほど前の発言だが、ソ連こそ打倒されたものの、チャイナによるチ ベット、ウイグルの弾圧・搾取は酷くなる一方であり、最近の南シナ海の 軍事基地化はそのまま、東南アジア諸国への侵略である。

しかし、この発言の真意を理解するには、インドネシア国民が第二次大戦 後も植民地主義と戦ってきた足跡を知らなければならない。インドネシア 国民から見れば、西洋植民地主義や共産主義と戦ってきた日本が大東亜戦 争の敗戦で引き上げてしまったので、その後の「植民地一掃の大事業」 を、彼らだけで取り組まなければならなくなった、というのである。

戦後のインドネシアの戦いを見れば、大東亜戦争の意義も、日本の今後の 使命も見えてくる。


■2.日本軍の支援を受けて独立準備

1602年から始まったオランダのインドネシア支配は過酷で、各地でコー ヒーや砂糖の栽培を強制し、その収益はオランダの国家予算の3分の1を 占めたと言われている。貧困に喘ぐインドネシア人の平均寿命は、一説に よれば、35歳まで低下した。

オランダ支配に抵抗して、インドネシア人民は何度も独立闘争を起こした が、そのたびに制圧された。そこに登場したのが日本軍だった。日本軍は 同じアジアの民としてインドネシア人に助けられ、わずか七日あまりでオ ランダ軍を降伏させた。

インドネシアに駐留した第16軍司令官・今村均大将は、独立運動の指導 者スカルノに対し、将来の独立に向けた準備を支援する代わりに、戦争に 協力するよう求めた。スカルノはこの取引に応じ、日本軍に物資や労務を 提供する代わりに、日本軍はインドネシア人による軍隊(PETA)の創設・ 訓練、官僚の育成、法制度や教育体制の整備などを進めた。[a, b, c]

 その上で、日本軍が敗れた1945年8月15日の二日後、スカルノは初代 大統領に就任して、独立を宣言したのである。


■3.オランダの「侵略戦争」

しかし、それで過去300年以上の権益をあきらめてしまうようなオランダ ではなかった。オランダの副総督ファンモークは、スカルノの独立宣言を 無視して、インドネシアの港町スラバヤにイギリス軍とともに、上陸した。

ファンモークは「インドネシア人は、日本軍が降伏してしまった現在、 我々が上陸すれば、彼らは直ちに元通り従順になるに違いない」と考えて いた。しかし、インドネシアは「日本軍のおかげで羊がトラになった」と オランダは驚愕した。

イギリス軍は連合軍の管轄として、日本兵の武装解除、本国輸送などの役 割を果たすためにやってきたのだが、インドネシア独立戦争に巻き込ま れ、大きな犠牲を出した後で、1946年11月に軍隊を撤退させた。

しかし、オランダは諦めず、1947年7月に戦車、飛行機、機関銃で武装し た部隊約10万人を投入して、大規模な攻撃に出た。インドネシア共和国 軍は兵員こそ2百万人もいたが、武器は日本軍から秘密裏に渡された小銃 4万丁ほどに過ぎず、大半の兵士は竹槍を手に立ち向かった。オランダ軍 は瞬く間にジャワの大部分と、スマトラ油田地帯を含む産業地帯を占領した。

オランダの「侵略戦争」は世界中の非難を浴び、国連安保理も「オランダ の敵対行動の即時停止」と「平和的手段での解決」を謳った決議案を採択 した。


■4.「植民地主義と戦うには力がなければ勝てない」

オランダは、この決議案を受け入れて、停戦に応じるかと見せかけたが、 占領地域からの軍隊撤退は拒否した。外交交渉が乗り上げ、局地的戦闘が 続く中、1948年12月20日、オランダは空挺部隊による第2次攻撃を開始。

オランダとの独立戦争では、日本軍人数千人が戦後も現地に残ってインド ネシア軍とともに戦った。そのなかには、インドネシア国立英雄墓地に祀 られている人々もいる。[d]

 国際世論、特にインドを始めとするアジア諸国はオランダによる都市の 無差別爆撃に激しい非難を浴びせかけた。国連安保理も1949年1月28日、 オランダに対して、インドネシアから撤兵するよう勧告する決議案を採択 した。

アメリカ議会の中では、これ以上、軍事行動を続けるならば、マーシャ ル・プラン(アメリカによる欧州経済復興援助)を打ち切るべきだという 声が出てきて、これが最終的にオランダを諦めさせた。結局、国連による 非難決議は、オランダの侵略に対する有効な阻止手段とはならなかったの である。

3年半の独立戦争で、インドネシア側が払った犠牲は死者だけで80万 人、負傷者は1千万人を超えた。しかし、オランダは謝罪するどころか、 戦闘を賄うために自ら発行した軍票60億ドルのインドネシア政府による弁 済、オランダ人官吏への恩給支給、オランダ人所有の不動産の権利承認な どを要求した。

インドネシア政府は独立確保のために、オランダの要求をすべて呑んだ。 そして再侵略の心配がなくなった1963年に、オランダの要求を否認する声 明を出した。その時の外相であったルスラン・アブドルガニー氏は、[1] の筆者・江崎道朗氏に次のように語った。


我々はようやく力がついてから全世界の見ているところでオランダとの約 束を全部破り捨てました。つまり植民地主義と戦うには力がなければ勝て ないのです。オランダと戦う力、つまり軍事能力を戦時中、日本が与えて くれたおかげで我々は独立することができました。[1, p80]

連合国が東京裁判で我が国を「侵略の罪」で裁いている最中に、原告側に 立っていたオランダは露骨な侵略をしていたのである。


■5.共産クーデターとの戦い

オランダからの独立を果たしたのも束の間、インドネシアは今度は共産主 義勢力の標的とされる。ソ連や中国はスカルノを操って、インドネシアを 共産化しようとした。1958年には、スカルノ政権はソ連から10億ドルも の武器援助を受けとった。

1963年、終身大統領に就任したスカルノへの反感から欧米諸国が援助を控 えると、中国は肩代わりし、共産党の勢力拡大に注力した。インドネシア 共産党は「入党すれば、いい仕事につける」と宣伝し、党員300万人、シ ンパ1800万人にまで膨張した。

1965年10月1日未明、ついに共産クーデターが勃発。大統領親衛隊の約5 百人の決起部隊が、陸軍将校の邸宅を次々と急襲し、大統領官邸を占拠し た。俗に「9・30事件」と呼ばれる。

 しかし、陸軍戦略予備軍司令官のスハルト少将が、共産クーデターに呼 応しないよう国軍幹部を説得し、即座に鎮圧に動いた。スハルトを中心と した陸軍が行動を開始すると、学生とイスラム教徒の民衆は共産党に立ち 向かった。

各地で民衆が左右に分かれて激突し、半年間で死者百万人に上ると言われ る内戦が繰り広げられた。この結果、共産クーデターが失敗に終わり、周 恩来主導のアジア共産化構想は頓挫した。スカルノは大統領の職位こそ解 かれなかったが、失脚して実権を失った。


■6.「日本にぜひ協力してもらいたい」

9・30事件の翌66年2月、インドネシア軍の司令塔となっていたアリ・ム ルトポ准将が来日して、福田赳夫外相、佐藤栄作首相と会談した。ムルト ポは、次のように訴えた。

束南アジアはこれまで、米中ソの代理戦争をしてきました。米中ソを入れ ないようにASEAN(東南アジア諸国連合)という垣根を作ります。 1967年にその構想を発表します。中国、ソ連、ベトナムに対抗する政治連 合です。

共産国の出方次第では、軍事連合にするかもしれない。しかし、我々が政 治団体とか軍事団体を結成すると言えば、アメリカにぶち壊されてしまう ので、当分の間は文化、観光、経済の団体という覆面をするつもりです。 日本にぜひ協力してもらいたい。[1, p121]

日本政府は察知していなかったが、9・30事件以降、インドネシアやマ レーシア、シンガポールなど東南アジアのリーダーたちは、「もうこれ以 上、巨大な象(米中ソ)に我々の士地を荒らされてはかなわない」と考え て、ピースゾーン(平和地域)としてのASEAN建設に向けて一致して 動いていたのだ。

日本政府は、スハルト大統領体制が発足すると、直ちに大規模な ODA(政府開発援助)を供与しインドネシア政府を支援した。

ムルトポ准将の言葉通り、1967年、タイ、フィリピン、マレーシア、イン ドネシア、シンガポールと反共を国是とする5カ国でASEANが誕生した。

昭和51(1976)年に総理大臣に就任した福田赳夫は、翌52年、東南アジア諸 国を歴訪し、マニラで、ASEANを全面的に支援する事を約束した。こ の演説は「福田ドクトリン」としてASEAN諸国から、今も高く評価さ れている。


■7.日本を助けたインドネシア指導者たち

インドネシアをはじめとするASEAN諸国は、日本を頼りにするばかり でなく、日本をできる限り助けようとした。アイゼンハワー政権のダレス 国務長官が、日本が講和独立後に、朝鮮戦争特需に代わる新たな経済市場 が必要と考えた時に目をつけたのが東南アジア市場だったが、東南アジア 諸国の指導者たちも、この方針を支持し、日本企業の東南アジア進出を支 援した。

1973(昭和48)年にOPEC(アラブ石油輸出機構)が中東戦争を有利に運 ぶために、石油供給を削減して、石油ショックが起こった。

この時、日本政府は内密にOPECのリーダーであるサウジアラビアの フェイサル国王に日本向け石油の供給増加を依頼したのだが、その際に同 じイスラム教徒として、国王との仲介をしてくれたのが、アラムシャ副首 相やモハメッド・ナチール首相らインドネシアの指導者だった。彼らはこ う語って、日本への支援を求めた。

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(大東亜戦争によって)キリスト教徒(オランダ)に支配されていた我々 イスラムの民を救い、その独立を支援してくれたのが日本であり、日本は イスラムの味方だ。[1, p90]
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 平成17(2005)年、小泉首相の靖国参拝に関して、中国政府がヒステ リックな批判を繰り返していた際にも、ちょうど訪日していたインドネシ アのバンバン・ユドヨノ大統領は「国のために戦った兵士のお参りをする のは当然のことだと思う」と参拝を支持した。


■8.「たった一度の敗戦で大切な目的を忘れてしまったのは遺憾だ」

 戦後も続いた日本とインドネシアの橋渡しをしたのが、中島慎三郎氏と いう一民間人だった。中島氏は戦時中は日本陸軍の防疫給水部衛生兵とし て、インドネシア各地で伝染病対策を行って、大歓迎を受けつつも、疲弊 した人々の生活に心を痛めた。

 終戦後に帰国し、東京新橋駅前で花屋を始めた。そこに出入りするよう になったのが、戦時中に陸軍士官学校や早稲田大学に留学していたインド ネシアの青年たちだった。彼らは帰国できないまま、母国の発展には日本 の協力が必要だと考え、日本との関係を築こうとしていた。彼らは中島氏 を父とも仰ぐようになり、やがて母国に戻って、政財界で活躍するように なる。

 アリ・ムルトポ准将を福田外相に引き合わせたのが、この中島氏であ る。ユドヨノ首相が靖国参拝を支持してくれたのも、中島氏がツテを辿っ て依頼したのである。

 冒頭の「我々が取り組まねばならない植民地一掃の大事業」と語ったサ ンバス将軍の言葉は、実は海部首相が行った大東亜戦争に関する謝罪演説 に激怒して、中島氏に国際電話で語ったものだった。それはこう続く。

 そんなときに行つた海部演説は、植民地主義打倒の悲願を放棄したこと になる。海部さんは日本の果たしてきた歴史を踏まえ、アジア・アフリカ の悲願を代表して、まだ残っている植民地主義を攻撃すべきだった。大東 亜戦争は継続中だ。たった一度の敗戦で大切な目的を忘れてしまったのは 遺憾だ。[1, p111]


 このサンバス将軍の発言を、中島氏は次のように解説した。

要するに、戦争に負けたからと言って、その戦争で自ら掲げていた理想 まで否定するのは無責任ではないかと、サンバス将軍は言っているのだ よ。その無責任さが結局、現在の日本の東南アジア政策のお粗末さになっ て現れているのだ。[1, p111]


「植民地解放」という理想を忘れてしまった現代日本が、現状維持だけを 旨とする「お粗末な外交」に堕(だ)してしまったのも当然である。それ を歯噛みして見ている国々がある。草葉の陰の我が先人たちも同様であろ う。日本が戦った植民地主義・共産主義との戦いとしての「大東亜戦争」 は、今も続いているのである。


■リンク■

a. JOG(045)「責任の人」今村均将軍(上)
 インドネシアでは、民族独立を目指すスカルノとの友情を貫き、ラバウ ルでは、陸軍7万人の兵を統率して、玉砕も飢えもさせずに、無事に帰国 させた。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257enippon/jogbd_h10_2/jog045.html

b. JOG(046) 「責任の人」今村均将軍(下)
 戦犯として捕まった部下を救うために、自ら最高責任者として収容所に 乗り込み、一人でも多くの部下を救うべく奮闘した。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257enippon/jogbd_h10_2/jog046.html

c. JOG(193) インドネシアの夜明け
 インドネシア独立を担った人々が語る日本人との心の交流。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257enippon/jogbd_h13/jog193.html
d. JOG(036) インドネシア国立英雄墓地に祀られた日本人たち
 多くの日本の青年たちがインドネシアを自由にするために独立の闘士た ちと肩を並べて戦ってくれました。
http://www2s.biglobe.ne.jp/%257enippon/jogbd_h10_1/jog036.html

■参考■(お勧め度、★★★★:必読~★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 江崎道朗『コミンテルンとルーズヴェルトの時限爆弾―迫り来る反日包 囲網の正体を暴く』★★★、展転社、H24
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4886563805/japanontheg01-22/

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●信用も誠実もない国がたくさんある

以下は全て渡部亮次郎氏から配信されたメルマガからの転載である。

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信用と正直
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Andy Chang

日本人は信用と誠実を命より大事にする。信用を失ったら自殺する
会社の責任者も居るぐらいだ。だが信用を大事にする日本が外国と
の交渉で相手国に騙されてはならない。

小保方晴子の論文にデータ偽造があったと言われ、指導教授の笠井
芳樹博士が自殺したことは日本人が「信」の字を大切にする証拠で
ある。

これに比べたらヒラリーは毎日新しいウソが発覚しているのに顔色
も変えずテレビの前で嘘の上塗りをしている。笠井教授の標準で言
えば、ヒラリーは一万回首を吊ってもまだ足りない。

しかも彼女は大統領になりたいのである。ヒラリーが大統領になっ
たらアメリカは信用できない国になることは明らかだ。

トランプも同じだ。暴言放言がメディアで批判されるとすぐにあれ
これ弁解するが、トランプは決して間違いを認めない。最近の選挙
戦はトランプとヒラリーの悪罵合戦でテレビを見る気がしない。

●信用も誠実もない国がたくさんある

日本人が信用を大事にするのは立派だが外国を相手にするときは注
意しなければならない。相手を信じては損をするだけである。外交
とは戦争である。相手はウソと謀略でかかってくるのに簡単に信じ
てはならない。

「白人がインディアンとの条約を破らなかったことはない、そして
インディアンが条約を破ったこともない」という。また、「ロシアは
条約とは破るもの、中国は条約とは守らないものと思っている」と
も言う。相手を騙すのが外交と思っている国がたくさんある。

オバマの広島訪問がそうだった。オバマは8年前に核拡散防止の講
演でノーベル平和奬を貰ったが賞を貰うのに必要な実績はなかった。
賞を貰って8年たって大統領の任期が終わりそうになっても実績が
ない。

オバマの広島訪問は人類の歴史で唯一の原子爆弾を使った国の大統
領として初めての訪問だったが、オバマは反省も謝罪も表明しなか
った。それでも日本のメディアは「悲惨な過去の清算と寛恕」でオ
バマを褒め称えたのである。

オバマはノーベル賞の実績を作りたかっただけなのに日本人はウマ
ウマと騙されたのである。

考えてみるがよい。日本は戦後から今日まで71年、一貫して謝罪と
遺憾と賠償を繰り返してきた。戦争で多くの国を侵略した、罪を認
め迷惑をかけたと何度も謝罪と賠償をしてきたが、中国や韓国は今
でも「歴史問題が日本の最大の弱点」として攻撃している。

オバマは原爆を使った国として反省も謝罪もしないのに、日本人は
何十万の人民が殺されたことを「清算と寛恕で終結する」という。

日本の外務省が戦争に負けてひたすらお詫びするのが正しいと思う
のは間違いである。相手国は日本の罪を繰り返して攻撃し続ける。
日本国は未来永劫に罪障國として諸国に対応しなければならないの
か、日本の外交政策は間違っている。

戦争は終わった、謝罪も賠償も済んだ。今後は謝罪、弁償、弁明、
一切やらない、平和な日本国として対等に付き合う、それが外交部
の最重要の任務である。

●外務省の背信

日本の友人が送ってきた記事に、山岡鉄秀氏の「外務省の背信」
(Hanada-2016年10月号)があった。2015年末の日韓合意で日本の
岸田外相の発言は「慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の
女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日
本政府は責任を痛感している」とあったと言う。しかも日本政府は
責任を痛感し、お詫びと反省を表明し、10億円を提供して財団を設
立すると言うのだ。

慰安婦問題では日本軍の直接の関与はなかった。それにも拘らず日
韓交渉では日本の外務省が軍の関与があったことを認め、反省とお
詫びと10億円の提供をするというのだ。こんなバカな合意をする日
本外交部は日本の為に存在するのか、それとも国益を損傷するため
に存在するのか。外交とは自国の国益を守る戦いをする場所である
のに、ありもしない慰安婦問題で謝罪と反省と賠償、外交ではなく
売国である。しかも最近の報道では韓国側は慰安婦像の撤去に言及
しないと言い出した。踏んだり蹴ったりではないか。

●日本の外交政策見直し

中国や韓国との交渉において日本は相手国との関係が悪化しないこ
とを最上課題としているみたいで、相手は国際関係が悪化するぞと
日本を恫喝している。外交とは自国の国益を守ることが最上の任務
である。国益に反する交渉はやるべきでない。日本政府は「今後は
歴史問題を交渉しない立場」を維持すべきである。

当然のことだが合意を文書にするときは外務省だけでなく、政府や
国会が一体となって一字一句、詳しく検討してから発表すべきであ
る。発表してから英語に問題があったとか文面が相手に悪用される
など、あってはならないことだ。

誠実と信用は日本人の誇りである。しかし相手も日本と同じ信義を
守ると思ってはならない。日本は国際間で信用され尊重されると同
時に、国益を守り自国の尊厳を傷つける外交をしない国となるべき
である。 

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2016.09.08

会議は踊る=秀逸のネーミング

優れたネーミングに感心した。以下は全て宮崎正弘氏から配信されたメルマガからの転載である。

国際秩序をやぶって一方的な侵略を繰り返す中国に  G20もアセアン首脳会議も無力。「会議は踊る」だけだった
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 中国杭州でのG20(2016年9月4日―5日)に引き続き、ラオスのビエンチャンで開催された「アセアン首脳会議」(9月7日―8日)。とくにアセアンの「共同声明」は南シナ海の仲裁裁判所の判決に関して、何の言及もなされなかった。
呆れるばかり、驚くばかり。
ともに「成果」は空っぽ、何のために国際会議を開催したのかという結末だった。

 しかし、静かな成果はあった。
 第一に米中対立が明確になったことである。オバマ専用機に赤絨毯を敷かないという中国側の「歓迎」ぶりは、カーター、ブレジンスキー時代から言われた「G2」構想が音立てて消滅したことを意味し、習近平が就任以来執拗にオバマに迫ってきた「新しい大国関係」は蜃気楼となって何処かへ消えた。

 第二にアセアン諸国が中国の脅しとカネを目の前に、いかに脆弱であるかを晒したこと。日本の頼りなさは以前からの問題だが、安倍首相は限られた条件のなかで、個別会談を重視し、プーチンの来日確約、韓国へは慰安婦像撤去再度要請など多少の得点があった。

 第三に数限りない「国際会議」に中国がきょろきょろと参加するようになってから、中国は自らの孤立感を自己認識できるように進歩したことである。とりわけ「シャングリラ対話」で、中国の強硬路線がアジアの多くから嗤われており、四面楚歌の状況であることを知覚した。
「米中戦略対話」は、経済に特化しはじめた。

 野蛮人がネクタイをし、文明人は裸に憧れるように、懸命に文明国に近づこうとする北京だが、国際会議での発言やパフォーマンスをともなう演出は、すべて国際世論に訴えようとするより国内の権力闘争への思惑が基軸となってきた。
 それでも「国際秩序」なるものが他の国々の価値観のなかで重要な位置をしめていることに気がついたらしい。


 ▼西側共通の価値観「自由」「民主」「法治」「人権」はまだ達成されない

 中国が軍艦を派遣して軍事力を誇示する。
フィリピン、ベトナムの領海である海洋の七つの珊瑚礁を破壊して人口島を埋立て、軍事施設をつくり、挙げ句に2600メートル級の滑走路まで敷設し、レーダー基地と防空ミサイルを配備した。

そのうえで一切の証拠を提示することなく、堂々と「古来より中国領だった」と居座る。
白昼堂々の強盗、侵略行為を、国際社会は弱々しく、「秩序を守れ」「航行の自由」「一方的な秩序の変更は許されない」と批判はしたものの、侵略者=中国を名指ししない。

 チャンバレンの宥和政策は、けっきょくナチスの横暴と中欧諸国への侵略をもたらした。チャンバレンは「平和を持ち帰った」と言ったが、お土産は戦争だった。
 ナチスはワイマール共和国というたぐいまれな民主制度の下で、選挙民が撰んだ結果がヒトラー政権の誕生だった。

 そして「初期のヒトラーはシオニズムに理解があった。ユダヤ人が中東の地に帰り、国家を建設することに賛同していた」(リビングストン元ロンドン市長)。途中から路線が変更となったのも、ドイツ国民の民意ではなかったのか。

 G20は、各国代表がそれぞれの主張をがなり立てるだけ、アセアンは、親中派のラオスが議長国、南シナ海を議題としないようにカンボジアとともに北京の意向を受けて、根回しをして、まわった。
要するにこれら一連の「国際会議は」えんえんとお喋りを続け、合間に踊りを愉しみ、ワインを空けて平和を語ったウィーン会議の再来でしかない。

 メッテルニヒの時代のように、宮殿で「会議は踊る」。されど侵略を制御することも、押し返すことも出来なかった。
      ○△◇み○◇□や◇□○ざ◎○□き○△◇

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2016.08.26

“外弁慶”の中国は10回化ける?

中国の現代史を面白い表現で的確に説いた所論を発見した。以下は全て渡部亮次郎氏から配信されたメルマガからの転載である。

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“外弁慶”の中国は10回化ける?
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          加瀬 英明

中国の現行漢字の簡略字は、簡体字と呼ばれている。中華の華を化の下に 十と書いているからだ。きっと、10回化けるという意味なのだろう。

中華人民共和国が1回目に化けたのは、?小平が実権を握ると、「白猫で も黒猫でも、鼠を捕りさえすればよい」といって、毛沢東の共産主義を、 すりきれた沓(くつ)である弊履(へいり)のように捨てて、資本主義に切り 替えて、経済成長を党是か、国是とした時だ。

江沢民時代に入ると、野放図な経済成長が中国社会を歪めたために、愛国 主義を加えることによって、2回目に化けた。

胡錦濤時代になると、中国は世界のなかで貧富の格差が、どこよりも大き く開くようになったために、毛沢東時代に反革命思想として敵視していた 孔子崇拝を復活して、金持も極貧者も睦みあおうという、「和諧社会」を スローガンとして選んだ。3回目に化けた。

習近平時代に入ると、また化けた。無茶苦茶な成長によって経済が破綻し たために、中国人が古代から夢見てきた、「偉大な5千年の中華文明の復 興」を掲げて、中華大帝国を復活しようと煽るようになった。

いまや、習主席の中国は南シナ海全部が中国のものである、と主張するよ うになっている。南シナ海は、地中海より大きい。オバマ政権が中国と対 決するのに怯(ひる)んで、眼を背けていた間に、満潮時に海面下に潜る、 7つの岩礁を埋め立てて、3000年以来の「神聖な領土だ」と叫んでいる。

習主席は、7月にハーグの国際仲裁裁判所が7つの人工島について、中 国の主張を認められないという判決を下すと、「紙クズでしかない」と いって、斥けた。

中国のマスコミは、アメリカが仲裁裁判所を操ったといっせいに非難し て、ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)などアメリカ企業をボイ コットするように、呼び掛けた。ところが、KFCの前に反米の幟(のぼ り)を持った群衆が集まると、警察隊が解散させた。反体制の暴動に発展 することを、恐れたのだ。

中華人民共和国は、誰よりも人民を恐れている。だが、人民の支持を確保 するためには、外に対して強面(こわおもて)をしなければならない。中華 帝国の復興の夢を煽るためには、東南アジア諸国、日本、アメリカに対し て、一歩も譲れない。

といって、習体制は国際社会から孤立することを恐れている。強面が行き すぎたことも、悔いている。しばし日本、アメリカに対して微笑(ほほえ) みたいものの、どうしたらよいのか、苦慮しているところだ。

中国が2、3年以内に、南・東シナ海において軍事冒険を試みる可能性 が、きわめて高いと思う。中国人は商人(あきんど)の国だから、かならず 勝てる戦争しかしない。アメリカと正面から衝突するようなことはしない。

アメリカで誰が次期大統領となっても、内に籠ることになろう。中国は世 界が流動化しているところに、付け込もうとしよう。

中国は今年6月になってから、海軍艦艇に尖閣諸島の接続水域をしばしば 航行させて、既成事実をつくることをはかっている。

中国が軍事冒険を試みれば、ホーバクラフトなどを用いて、尖閣を占領し よう。その場合に、アメリカは日本を援けて介入しまい。

中国を囲む海で、尖閣がもっとも脆い環だ。

中国の兵法では、古代から「軟土深掘(ニアンソウシエントウオ)」(柔か い土は、深く掘れ)という。


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2016.08.21

現状維持」政策に委縮するな

渡部亮次郎氏から配信されたメルマガに掲載された以下の所説に共感したので転写した。


        Andy Chang

「現状維持」はアメリカの押し付け政策である。アメリカは中国の
恫喝で戦争になることを恐れるあまり、日本と台湾に現状維持、事
なかれ主義を要求する。中国が南シナ海で岩礁埋め立てで滑走路を
作り、レーダーを設置しても、または尖閣諸島に230隻の漁船と監
視船を送り込んでも日本に衝突を避けるように要求する。

台湾では新政権が発足したあとも現状維持、中国と話し合いを催促
する。中国は「92共識」(台湾と中国は一つの国と言う相互認識)
を台湾側に強要する。中国が南シナ海で滑走路を作り、ハーグ国際
法廷の判決に反対を唱え、尖閣諸島近海に漁船を送り、尖閣は中国
の領土であると勝手な主張をしてもアメリカは黙視する。

このことからわかるように、アメリカは中国の横暴な進出に対して
何もしないばかりか日本や台湾が迷惑してもガマンを要求するだけ、
つまり日本と台湾はアメリカの現状維持政策の被害者である。

●「現状維持」がアジア不穏の原因

現状維持は双方の責任である。日本や台湾に現状維持を要求するな
ら同じことを中国や北朝鮮にも要求しなければならない。しかしア
メリカは中国に勝手な真似をするなと警告しない。日本と台湾には
中国を刺激するような行動を止めよと要求する。中国はアメリカが
止めろと言うまで横暴な拡張を続ける。アメリカが中国の勝手な行
動を阻止しないからアジアの不穏が増すのである。

現状維持がアメリカの政策ならアメリカが率先してやるべきである。
狡賢いアメリカはやらないで日本や台湾にやらせる。中国が勝手な
拡張をしても日本と台湾は委縮して何も出来ない。これが現状だ。

●日本は萎縮より強くなるべき

中国の横暴な発展を打破するなら日本はアメリカに現状維持を要求
すべきだ。アメリカのおかげで日本は軍隊を持つことさえできず、
憲法改正もメディアが中国や韓国の脅迫に怯えて反対論を展開する。
メディアは中国やアメリカの言論に影響されて日本の国益を無視し
ていると言える。

アメリカが現状維持を要求するなら日本が再軍備して中国の武力に
対抗できるようななることこそ望ましい。アメリカは日本の再軍備
に賛成すべきなのに、日本の再軍備に反対圧力をかける。

アメリカの政策が間違っているなら日本は正々堂々と反論すべきだ。
日本が中国と対等で戦える戦力をつくるのをアメリカは歓迎すべき、
日本再軍備でアメリカが反対できるはずはないし、反対すれば堂々
と反論すればよい。

中国に文句を言えないアメリカが日本に何が言えるのか。アメリカ
は日米安保を破棄するような恫喝論を持ち出すだろう。だがしかし、
日本こそアジア平和の要塞であることはアメリカが一番理解してい
る。日米安保とはアメリカのアジアにおける存在と利益のため、日
本各地に米軍基地を設置しているのである。日本の基地を失えばア
メリカは東亜から撤退することになり、アメリカの大損害だ。

日本はアメリカに対し、尖閣諸島近海にアメリカの軍艦を派遣して
中国の漁船を追っ払えと要求すべきである。アメリカは南シナ海に
空母を派遣すると同時に中国に対し、ハーグ国際法廷の判決を尊重
し、岩礁建設の中止と退去を要求すべきである。

●現状維持と台湾の萎縮

蔡英文が2012年の総統選挙に立候補した時、アメリカはダグラス・
パールを派遣して国民党の馬英九支持を表明した。明らかな内政干
渉である。

アメリカは台湾人が総統に当選すれば独立意識が高まるとみて反対
したのである。今年1月に蔡英文が立候補して大勝利したが、アメ
リカは現状維持を強要し、蔡英文政権は萎縮して何もできない。

今年7月に台湾でミサイル誤射事件が起きた。このミサイルは台湾
が独自開発した20~200メートルの超低空で、マッハ3の高速で飛
行して標的を捜査し命中させるC4ISR型ミサイル、しかも400キロ
の行動距離があるミサイルだった。アメリカは驚いた。

アメリカは台湾が弱いこと、アメリカの防衛に依存することを願っ
ている。ブルッキングス研究所のリチャード・ブッシュ元AIT所長
は最近の講演で、(1)台湾が新型ミサイルを開発したが解放軍を弱
体化させられるか。(2)台湾海峡の不安を増加させることはアメリ
カにとって重要な鍵となる。

(3)台湾が要求するような新型戦闘機、

船艦、潜水艦やタンクを提供するのは効率に合致しない。(4)中国
は台湾いつまでも対話を避けるなら忍耐力を失って武力に訴えるか
もしれない。(5)アメリカには台湾放棄論もあるし、中国と戦争を
避けるため台湾がアジア友好国における安全保障を軽減させること
もある、などと述べた。台湾の自己防衛力の増加に反対していると
しか思えない発言だ。台湾が萎縮して何もできずアメリカに頼るこ
とを強要しているのである

●アメリカの強いパートナーとなれ

日本と台湾はアメリカの恫喝に似た自己防衛力増加に反対を慎重に
検討しなければならない。アメリカは頼れるか。頼れないなら自己
防衛しかないが、アメリカを怒らせないように自力発展を遂げるべ
きだ。日本も台湾もアメリカに構わず新武器を発展させ、中国に断
固たる態度で対峙すべきである。

アメリカの現状維持(事なかれ主義)に萎縮して中国に無気力であれ
ばアジアの不穏は増加する一方だ。アメリカの事なかれ主義に萎縮
せず自己防衛力を増加させてもアメリカが日本と台湾を放棄するこ
とはありえない。台湾と日本、どちらを放棄してもアメリカはアジ
アから撤退せざるを得ない。中国に勝手な行動をさせないことはア
メリカが歓迎すべきで反対すべきでないことを外交力でアメリカに
悟らせるべきだ。


          

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2016.08.08

後払いの日本文化と先払いの中国文化

渡部亮次郎氏から配信されたメルマガに優れた評論を発見した。以下はすべて同メルマガからの転載である。

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支那流は「俺の面子をまず立てろ」
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平井 修一

産経8/4「日中『政冷経冷』時代へ 13億人市場に『魅力』も熾烈な競争  経済同友会が訪中」から。

<1日、北京の釣魚台迎賓館で訪中団と会談した中日友好協会会長の唐家 セン元国務委員は安倍政権について「言葉では友好と言いつつも行動が必 ずしも伴っていないのではないか」と批判。「政治が冷えていれば『経 熱』になるのは不可能だ」と述べ、「友好的な政治環境の構築」を政権に 働きかけるよう要請した。

やや唐突な内容に日本側の出席者からは「意外な発言」との感想も漏れ た。東シナ海や南シナ海問題で中国側に妥協しない安倍政権へのいらだち とともに、日本から対中投資が大幅に減少していることへの懸念も背景に あるようだ。中国商務省の発表によると、2015年の中国への直接投資額は 25.2%減少した>(以上)

唐家センは日本から投資を呼び込むのが仕事で、それが上手くいっていな いので大いに面子を潰され、不愉快なのだ。

田中信彦氏の論考がこのところ冴えている。氏のプロフィールには「中 国・上海在住。1983年早稲田大学政治経済学部卒。毎日新聞記者を経て、 90年代初頭から中国での人事マネジメント領域で執筆、コンサルティング 活動に従事」とある。人材活用のプロだ。

氏の論考『「先払い」の中国、「後払い」の日本~中国人と付き合う法』 (WISDOM7/29)から。

<最近、南シナ海や東シナ海における領有権問題の議論が激しくなってい る。政治的な議論をするつもりはないが、中国のあるウェブサイトを読ん でいたら、中国政府の幹部が大意において以下のような発言をしたと報じ られていた。

「中国外交には以下のような特徴がある。もしあなたが私と良い関係にあ り、私のメンツを立ててくれれば、それにふさわしい配慮をして、譲歩す ることにやぶさかでない。しかし、仮にあなたが私のことを尊重せず、強 い態度に出るなら、こちらも強い姿勢で臨む」

この発言は中国人の思考の脈絡を考えるうえで、とても興味深い。

この発言の根底に流れている論理は「先に相手がこうしてくれれば、私は こうする」という考え方である。まず自分のメンツを立てるのは相手であ る。まず相手の行動を期待する。くだけた言い方をすれば、相手に「先払 い」を求めているのである。

政治の場だけでなく、同様の発想は中国の日常生活に根強く流れている。 今回はそんな話をしたい。

*他人に冷たい中国人

中国の社会で暮らすと実感することだが、中国の人々は見知らぬ人に対し て非常に冷淡である。例えば、マンションでエレベーターに乗る。途中の 階で誰かが乗ってきたとする。その人が顔見知りである場合を除き、ほと んど無反応である。日常生活で他人と挨拶を交わすという習慣はほぼない。

お店や飲食店などに行っても基本は同じである。お客が笑顔で歓迎される ことは少ない。最近でこそ従業員教育を施した店も増えてきて、客が来る と「歓迎光臨(いらっしゃいませ)」などと声をかける店も増えてはきた が、それでも大方の従業員は義務的にやっている感じで、店主が目を離す とすぐに元に戻ってしまったりする。

だから初めて中国に来た外国人は「中国はサービスが悪い」「中国人は愛 想がない」「ぶっきらぼう」などといった印象を持つことが多い。

しかし、実はこの問題を解決する非常に簡単な方法がある。誰でもできる 即効性のある方法だ。それは、こちらから先に笑顔で挨拶をすることであ る。そうすると中国の人たちは多くの場合、途端に花が咲いたような笑顔 になり、時には慌てたように挨拶を返し、以後、私に対してにこやかに接 してくれるようになる。これは高い確率で有効な方法なので、中国に行く 機会があったらぜひ試してみていただきたい。

*「自尊心の維持」から出発する中国人

なぜそういうことになるのか、そのメカニズムを分解してみよう。

この行動には、中国社会の面子(メンツ)の問題が大きく影響している。 メンツとは「“自分が他人より優れている”ことを周囲に認めさせたい」と いう意識である――と第33回「面子とは何か~中国社会を動かすエネルギー 源」で書いた。なぜ中国人が、一般に他人に対して愛想がよくないのかと いえば、それは中国人の心理の根底に「自分を低く見られたくない」とい う意識があるからである。

中国社会では「自尊心」が非常に重く考えられており、「自分の本心を覆 い隠して他人に迎合する」とか「プライドを省みずに他人に媚びる」と いった行為を強く否定する。そしてそういう行動をする人を嫌うし、信用 できないと考える。もちろん、自分はそういうことを絶対にやりたくない と思っている。

やや極端に言うと、日常の行動がすべて「自尊心の維持」という観点から 出発している。ふだん街を歩いている時でも、「私は私だ。なぜ他人に媚 びへつらわなければいけないのだ」と思っている。中国人を見たら「自尊 心のかたまり」が歩いていると考えてちょうどいいくらいである。

というようなことだから、中国社会では「自分のほうから他人に笑顔でア プローチしていく」という行動が起きにくい。むしろ、見境なく周囲に愛 想を振りまくような人間を低く見る傾向すらある。「あいつは右顧左眄し ている。確固たる自分というものがないのか」というわけだ。

多かれ少なかれ、誰にもこういう意識があるから、自分から率先して相手 に好意を示そうとする人が少ない。日本人がなんとなく常に曖昧な微笑み を浮かべているのに対し、中国人はあまり人前で笑顔を見せない。常にし かめっ面をして歩いているような印象がある。要するにそれは、自分が見 くびられるのが嫌だからである。

*「あなたがそうしてくれるなら…」

ところがこういう自尊心の強さは、相手から先に自分に対する好意が示さ れた途端、一瞬にして満足される。自分は自分のままなのに、相手から先 に笑顔で挨拶されたということは、自分の存在が相手から認められた、相 手から自分が尊重されたことに他ならない(と中国人は受け止める)。こ うなると嬉しくて仕方がない。そして突然、満面の笑顔になって、自分を 尊重してくれたその相手に、自分も最大限の好意で向き合おうとするので ある。

要するに誰もが相手に好意の「先払い」を求めている。これが中国社会の 共有されたルールというか、行動のスタンダードになっている。

*「後払い」の日本社会

こうした考え方は社会の隅々にまで及んでいる。例えば、中国人の働き方 がそうである。中国の人たちは会社から評価を先払いしてもらわないと働 かない。「賃金の前払い」ではない。「自分に対する評価」の先払いであ る。

どういうことか。日本社会の考え方と比較しながら説明してみよう。

日本社会の働き方はすべからく「後払い」である。「まずとにかく頑張 れ。悪いようにはしないから」とか「入社○年ぐらいは修行だと思って文 句を言わずに働け。まず自分の力をつけるのが先だ」といった類の考え方 は、建前上はともかく、本音では現在も根強くある。こうした考え方に反 発し、経験が乏しいうちから自分の力を認めてほしいと主張すると、「生 意気だ」「10年早い」などと言われる。

働く側の個人も、なんとなくそういうものだと思っていて、とにかくまず 実力をつけることが先で、要求を表に出すのはそれからだと考える傾向が 強い。まず良い仕事をする。報酬は自ずとついてくる――といった話が日本 人は好きだし、実際にそう考えてコツコツと努力をする人が少なくない。 これは明らかに日本人の美徳だろう。

終身雇用的な考え方は崩れてきてはいるものの、日本の大きな組織の人事 体系は新卒採用が軸で、長期間かけて組織内で能力形成していくのが普通 だ。そこでは今でも、若いうちは比較的低い賃金に甘んじて経験を積み、 10~20年といった長い年数をかけて帳尻を合わせる。これも一種の後払い 的な発想ということができる。

*評価を「先払い」する中国社会

ところが中国社会はそうなっていない。先に述べたように、中国人はさな がら「歩く自尊心」だから、まず自分の能力が認められなければ、そもそ も働こうという気にならない。まず自分のことを高く評価してほしい。当 然それには、評価に見合った報酬が附属するはずである。そうすれば自分 は一生懸命働きます――というのが普通の感覚である。

だから、中国人の経営者やマネジャーは、人を採用する時はもちろん、日 常業務の中で部下を動かそうとする時、常に評価の先払いを心がける。誰 かにある仕事を任せたいと考えた時、心中では「こいつに任せて大丈夫か なあ」と思っても、「キミは素晴らしい力がある。キミならできる」と持 ち上げて、働かせる。その一方で、現実の能力は疑わしいのだから、進捗 のプロセスをチェックする仕組みを確実に構築しておく。

当然、その人材に能力があることを認めたのだから、それに見合った報酬 を先に約束する。ただその場合でも、報酬の一部を目標達成後に支給する 成果報酬としたり、もし達成できなかった場合には、降格や最悪の場合、 契約を延長しないといったペナルティが待っているのが普通である。

このように働き方の面でも、中国社会には先払い的感覚が存在している。 もちろんこれは、全体としてそのような傾向があるという話であって、個 別には当然そうでない個人も企業もあるし、どちらが良くてどちらが間 違っているという話ではない。具体的に検証してはいないが、世界を見渡 せば、こういう先払い的感覚のほうが世界の多数派かもしれない。

*優秀な人が寄ってこない日本企業

その結果、何が起きるかというと、日本企業に優秀な人材が集まりにくく なるのである。日本企業は人に対する評価も、それに伴う報酬も「後払 い」なので、中国人的感覚からすると、「自分は認められていない。自分 の価値が正当に評価されていない」という思いがつきまとう。その結果、 強い意欲が湧いてこない。また賃金体系も後払い的色彩が強いので、本当 にそのお金がもらえるのか、心もとない。「実力が伸びたら払うよ」と日 本人は言うのだが、本当にそれが実現するか、確信が持てない。

そんなことがあって中国の日系企業では、なかなか高い実力を持った人を 引きつけにくいうえに、いったん入った人材であっても、働いているうち に自分に対する会社の評価に疑念を持ち始め、退社してしまうというケー スは非常に多い。先払いか後払いかという感覚の差は、さまざまなところ で影響しているのである。

*なぜ中国人は日本に来て気分が良くなるか

中国社会では先に述べたように、すべての人が相手から先に自分を立てて くれることを期待しているので、互いに牽制し合って、双方が「オレは偉 いんだぞ」と意地を張っているようなところがある。この「メンツのせめ ぎ合い」は傍から見ているとなかなか面白く、興味尽きないものがある が、もともとあまりメンツに深いこだわりがなく、実利を取ればいいと考 えている人間から見ると、効率悪いことこのうえない。

別に人に頭を下げても減るものではなし、こっちから先に挨拶したところ で自尊心に痛みがあるわけでもない。別にそれで相手の気分がよくなり、 その場の雰囲気が明るくなって仕事がスムーズに進めば、こちらにとって もメリットがある。さっさとそうしてしまえばいいのにと思うことは少な くない。

近年、中国から日本に旅行に来る人が激増し、そのほとんどの人が日本で の接客やサービスに大きな満足を得て帰っている。中には一種の「日本中 毒」になってしまい、「日本のサービスが忘れられない」と年に何度も日 本を訪れるようになってしまった知人もいる。

どうしてそういうことが起きるのかというと、中国ではたとえ商売であっ ても、そこに従事している人は、自尊心が邪魔をして自分から先に一段へ りくだってお客を尊重するという行動を取りたがらない。香港や台湾の社 会はまだしも、供給側に有利な、硬直した計画経済の時代が長く続いた大 陸中国ではなおそうである。

そこへいくと日本社会は、まずお客を尊重する。仮に少額しか買わないお 客であっても、お客はお客、丁重に応対する。そういう職業意識がある。 お客に頭を下げて自尊心が傷つけられるという人は日本には少ないだろ う。こういう態度に中国人は弱い。

「自分は尊重された、大事に扱われた」と感じると、相手にも好意を持た ずにいられなくなる。相手からの尊重に自分も応えなければならないと思 う。中国人とはそういう人たちである。これが中国人の日本旅行人気、日 本での旺盛な消費の一つの理由になっている。

*評価の戦略的な先払い

そういう習性があるので、中国社会でも、優れたリーダーや商売人になる ような人は、この中国人の感性を最大限に利用する。つまり率先して自分 から相手を尊重して、それで相手を動かそうという戦略を取るのである。 要するに評価の戦略的な先払いである。

中国の優秀な人は、まず自分の周囲にいる人の能力を自分から率先して認 める。それを言葉や形にして、大仰なくらいに表現する。自分のほうから 部下や目下の人間に積極的に声をかける。

社会的、社内的に地味な仕事、目立たない業務、辛い仕事に就いている人 に積極的に目を配る。相手を尊重し、自尊心を満たす。その種の仕事に従 事している人からみれば、自分よりも優越的な地位にある人から声をかけ られれば嬉しくないわけがない。あの人は見ていてくれた、自分が尊重さ れたという証(あかし)だからである。

そうやってメンツをどんどん先払いして、人に「貸し」をたくさんつく る。それを貯めておいて、いざという時にドンと使う。

私はもういい歳だから(平井:55歳くらいか)、周囲の友人知人は年齢的 にも成熟して比較的裕福な層が多い。そういう人たちの行動を見ている と、何かにつけてプレゼントを贈ったり、旅行先でお土産を買ってきた り、こまめにWeChat(微信)などのSNSでコンタクトしたりしながら、周 囲の人間を褒め、相手の家族を褒め、「私はあなたを尊重していますよ」 というメッセージを送り続けている。これはすべて何かの時のための「先 払い」なのである。

*「実を捨てて名を取る」社会

だから私もそういう優秀な中国人を見習って、できる限り先払いを心がけ ている。タクシーに乗ったら、まず自分から運転手さんに笑顔で「ニイハ オ」と言う。無反応なことも少なくないが、めげない。

マンションのガードマンさんには行き帰り、必ず笑顔で挨拶し、できる限 り雑談して、さりげなく労をねぎらう。ホテルやレストランでトイレに 入って、中で掃除をしている人がいたら「謝謝」とお礼を言う。とにかく 「先払い」する。

そうやってみると、中国の社会は格段に生きやすくなる。みんな私に好意 を持ってくれるからだ。偉そうにしていても何もいいことはない。

さすがに国家間の関係となると、先払いばかりしている訳にはいかないか ら話は複雑だが、相手の心理を考えるヒントにはなる。

「名を捨てて実を取る」という言葉があるが、中国社会はある面、多くの 人が自ら好んで「実を捨てて名を取っている」ようなところがある。この あたりに「中国」という巨大な存在とうまく付き合うカギがあるように思 う>(以上)

実に上手いね。支那流は「俺の面子をまず立てろ」なのだ。「さすがに国 家間の関係となると、先払いばかりしている訳にはいかないから話は複雑 だが、相手の心理を考えるヒントにはなる」、なるほど、日本が習近平を たたえ、譲歩すれば、WINWINで13億市場にアクセスできるというわけだ。

ところが日本企業の現実は「もうウンザリ、中国とは市場欲しさに“耐え がたきを耐え、忍び難きを忍んで”付き合ってきたが、もうピークは終 わった、中国ビジネスは今やお荷物、いかに撤収するかが課題だ」となっ ているだろう。

覆水盆に返らず、日本企業の中国進出を先導したパナソニックを2012年に 破壊した時点で、日中友好は終わったのだ。彼らは「井戸を掘った人」を 忘れるどころか血祭りにしたのである。我々は、少なくとも小生はこの暴 挙を永遠に忘れない。血は血で贖われるべきである。

経営の神様を侮辱した報復として、小生は中共党員8000万人は必ず殺す。 天安門式に戦車で踏みつぶす。それが嫌なら離党せよ、離党して誠意を示 せよ、先払いで「俺の面子をまず立てろ」や、習近平の首を持って来い。 さすれば情状酌量で罪一等を減じ、死罪から永蟄居閉門にしてやろう。汚 染大陸で自滅するがいい。

日本人の多くはそんな風に思っているのではないか。習近平が「平和的台 頭」「韜光養晦」をやめて「偉大なる支那民族の復興」へ舵を切ったとき に、中共は後戻りできない「面子迷路GO」にはまったのだ。間もなく穴に 落ちるだろう。(2016/8/6)

平井修一

産経8/4「日中『政冷経冷』時代へ 13億人市場に『魅力』も熾烈な競争  経済同友会が訪中」から。

<1日、北京の釣魚台迎賓館で訪中団と会談した中日友好協会会長の唐家 セン元国務委員は安倍政権について「言葉では友好と言いつつも行動が必 ずしも伴っていないのではないか」と批判。「政治が冷えていれば『経 熱』になるのは不可能だ」と述べ、「友好的な政治環境の構築」を政権に 働きかけるよう要請した。

やや唐突な内容に日本側の出席者からは「意外な発言」との感想も漏れ た。東シナ海や南シナ海問題で中国側に妥協しない安倍政権へのいらだち とともに、日本から対中投資が大幅に減少していることへの懸念も背景に あるようだ。中国商務省の発表によると、2015年の中国への直接投資額は 25.2%減少した>(以上)

唐家センは日本から投資を呼び込むのが仕事で、それが上手くいっていな いので大いに面子を潰され、不愉快なのだ。

田中信彦氏の論考がこのところ冴えている。氏のプロフィールには「中 国・上海在住。1983年早稲田大学政治経済学部卒。毎日新聞記者を経て、 90年代初頭から中国での人事マネジメント領域で執筆、コンサルティング 活動に従事」とある。人材活用のプロだ。

氏の論考『「先払い」の中国、「後払い」の日本~中国人と付き合う法』 (WISDOM7/29)から。

<最近、南シナ海や東シナ海における領有権問題の議論が激しくなってい る。政治的な議論をするつもりはないが、中国のあるウェブサイトを読ん でいたら、中国政府の幹部が大意において以下のような発言をしたと報じ られていた。

「中国外交には以下のような特徴がある。もしあなたが私と良い関係にあ り、私のメンツを立ててくれれば、それにふさわしい配慮をして、譲歩す ることにやぶさかでない。しかし、仮にあなたが私のことを尊重せず、強 い態度に出るなら、こちらも強い姿勢で臨む」

この発言は中国人の思考の脈絡を考えるうえで、とても興味深い。

この発言の根底に流れている論理は「先に相手がこうしてくれれば、私は こうする」という考え方である。まず自分のメンツを立てるのは相手であ る。まず相手の行動を期待する。くだけた言い方をすれば、相手に「先払 い」を求めているのである。

政治の場だけでなく、同様の発想は中国の日常生活に根強く流れている。 今回はそんな話をしたい。

*他人に冷たい中国人

中国の社会で暮らすと実感することだが、中国の人々は見知らぬ人に対し て非常に冷淡である。例えば、マンションでエレベーターに乗る。途中の 階で誰かが乗ってきたとする。その人が顔見知りである場合を除き、ほと んど無反応である。日常生活で他人と挨拶を交わすという習慣はほぼない。

お店や飲食店などに行っても基本は同じである。お客が笑顔で歓迎される ことは少ない。最近でこそ従業員教育を施した店も増えてきて、客が来る と「歓迎光臨(いらっしゃいませ)」などと声をかける店も増えてはきた が、それでも大方の従業員は義務的にやっている感じで、店主が目を離す とすぐに元に戻ってしまったりする。

だから初めて中国に来た外国人は「中国はサービスが悪い」「中国人は愛 想がない」「ぶっきらぼう」などといった印象を持つことが多い。

しかし、実はこの問題を解決する非常に簡単な方法がある。誰でもできる 即効性のある方法だ。それは、こちらから先に笑顔で挨拶をすることであ る。そうすると中国の人たちは多くの場合、途端に花が咲いたような笑顔 になり、時には慌てたように挨拶を返し、以後、私に対してにこやかに接 してくれるようになる。これは高い確率で有効な方法なので、中国に行く 機会があったらぜひ試してみていただきたい。

*「自尊心の維持」から出発する中国人

なぜそういうことになるのか、そのメカニズムを分解してみよう。

この行動には、中国社会の面子(メンツ)の問題が大きく影響している。 メンツとは「“自分が他人より優れている”ことを周囲に認めさせたい」と いう意識である――と第33回「面子とは何か~中国社会を動かすエネルギー 源」で書いた。なぜ中国人が、一般に他人に対して愛想がよくないのかと いえば、それは中国人の心理の根底に「自分を低く見られたくない」とい う意識があるからである。

中国社会では「自尊心」が非常に重く考えられており、「自分の本心を覆 い隠して他人に迎合する」とか「プライドを省みずに他人に媚びる」と いった行為を強く否定する。そしてそういう行動をする人を嫌うし、信用 できないと考える。もちろん、自分はそういうことを絶対にやりたくない と思っている。

やや極端に言うと、日常の行動がすべて「自尊心の維持」という観点から 出発している。ふだん街を歩いている時でも、「私は私だ。なぜ他人に媚 びへつらわなければいけないのだ」と思っている。中国人を見たら「自尊 心のかたまり」が歩いていると考えてちょうどいいくらいである。

というようなことだから、中国社会では「自分のほうから他人に笑顔でア プローチしていく」という行動が起きにくい。むしろ、見境なく周囲に愛 想を振りまくような人間を低く見る傾向すらある。「あいつは右顧左眄し ている。確固たる自分というものがないのか」というわけだ。

多かれ少なかれ、誰にもこういう意識があるから、自分から率先して相手 に好意を示そうとする人が少ない。日本人がなんとなく常に曖昧な微笑み を浮かべているのに対し、中国人はあまり人前で笑顔を見せない。常にし かめっ面をして歩いているような印象がある。要するにそれは、自分が見 くびられるのが嫌だからである。

*「あなたがそうしてくれるなら…」

ところがこういう自尊心の強さは、相手から先に自分に対する好意が示さ れた途端、一瞬にして満足される。自分は自分のままなのに、相手から先 に笑顔で挨拶されたということは、自分の存在が相手から認められた、相 手から自分が尊重されたことに他ならない(と中国人は受け止める)。こ うなると嬉しくて仕方がない。そして突然、満面の笑顔になって、自分を 尊重してくれたその相手に、自分も最大限の好意で向き合おうとするので ある。

要するに誰もが相手に好意の「先払い」を求めている。これが中国社会の 共有されたルールというか、行動のスタンダードになっている。

*「後払い」の日本社会

こうした考え方は社会の隅々にまで及んでいる。例えば、中国人の働き方 がそうである。中国の人たちは会社から評価を先払いしてもらわないと働 かない。「賃金の前払い」ではない。「自分に対する評価」の先払いであ る。

どういうことか。日本社会の考え方と比較しながら説明してみよう。

日本社会の働き方はすべからく「後払い」である。「まずとにかく頑張 れ。悪いようにはしないから」とか「入社○年ぐらいは修行だと思って文 句を言わずに働け。まず自分の力をつけるのが先だ」といった類の考え方 は、建前上はともかく、本音では現在も根強くある。こうした考え方に反 発し、経験が乏しいうちから自分の力を認めてほしいと主張すると、「生 意気だ」「10年早い」などと言われる。

働く側の個人も、なんとなくそういうものだと思っていて、とにかくまず 実力をつけることが先で、要求を表に出すのはそれからだと考える傾向が 強い。まず良い仕事をする。報酬は自ずとついてくる――といった話が日本 人は好きだし、実際にそう考えてコツコツと努力をする人が少なくない。 これは明らかに日本人の美徳だろう。

終身雇用的な考え方は崩れてきてはいるものの、日本の大きな組織の人事 体系は新卒採用が軸で、長期間かけて組織内で能力形成していくのが普通 だ。そこでは今でも、若いうちは比較的低い賃金に甘んじて経験を積み、 10~20年といった長い年数をかけて帳尻を合わせる。これも一種の後払い 的な発想ということができる。

*評価を「先払い」する中国社会

ところが中国社会はそうなっていない。先に述べたように、中国人はさな がら「歩く自尊心」だから、まず自分の能力が認められなければ、そもそ も働こうという気にならない。まず自分のことを高く評価してほしい。当 然それには、評価に見合った報酬が附属するはずである。そうすれば自分 は一生懸命働きます――というのが普通の感覚である。

だから、中国人の経営者やマネジャーは、人を採用する時はもちろん、日 常業務の中で部下を動かそうとする時、常に評価の先払いを心がける。誰 かにある仕事を任せたいと考えた時、心中では「こいつに任せて大丈夫か なあ」と思っても、「キミは素晴らしい力がある。キミならできる」と持 ち上げて、働かせる。その一方で、現実の能力は疑わしいのだから、進捗 のプロセスをチェックする仕組みを確実に構築しておく。

当然、その人材に能力があることを認めたのだから、それに見合った報酬 を先に約束する。ただその場合でも、報酬の一部を目標達成後に支給する 成果報酬としたり、もし達成できなかった場合には、降格や最悪の場合、 契約を延長しないといったペナルティが待っているのが普通である。

このように働き方の面でも、中国社会には先払い的感覚が存在している。 もちろんこれは、全体としてそのような傾向があるという話であって、個 別には当然そうでない個人も企業もあるし、どちらが良くてどちらが間 違っているという話ではない。具体的に検証してはいないが、世界を見渡 せば、こういう先払い的感覚のほうが世界の多数派かもしれない。

*優秀な人が寄ってこない日本企業

その結果、何が起きるかというと、日本企業に優秀な人材が集まりにくく なるのである。日本企業は人に対する評価も、それに伴う報酬も「後払 い」なので、中国人的感覚からすると、「自分は認められていない。自分 の価値が正当に評価されていない」という思いがつきまとう。その結果、 強い意欲が湧いてこない。また賃金体系も後払い的色彩が強いので、本当 にそのお金がもらえるのか、心もとない。「実力が伸びたら払うよ」と日 本人は言うのだが、本当にそれが実現するか、確信が持てない。

そんなことがあって中国の日系企業では、なかなか高い実力を持った人を 引きつけにくいうえに、いったん入った人材であっても、働いているうち に自分に対する会社の評価に疑念を持ち始め、退社してしまうというケー スは非常に多い。先払いか後払いかという感覚の差は、さまざまなところ で影響しているのである。

*なぜ中国人は日本に来て気分が良くなるか

中国社会では先に述べたように、すべての人が相手から先に自分を立てて くれることを期待しているので、互いに牽制し合って、双方が「オレは偉 いんだぞ」と意地を張っているようなところがある。この「メンツのせめ ぎ合い」は傍から見ているとなかなか面白く、興味尽きないものがある が、もともとあまりメンツに深いこだわりがなく、実利を取ればいいと考 えている人間から見ると、効率悪いことこのうえない。

別に人に頭を下げても減るものではなし、こっちから先に挨拶したところ で自尊心に痛みがあるわけでもない。別にそれで相手の気分がよくなり、 その場の雰囲気が明るくなって仕事がスムーズに進めば、こちらにとって もメリットがある。さっさとそうしてしまえばいいのにと思うことは少な くない。

近年、中国から日本に旅行に来る人が激増し、そのほとんどの人が日本で の接客やサービスに大きな満足を得て帰っている。中には一種の「日本中 毒」になってしまい、「日本のサービスが忘れられない」と年に何度も日 本を訪れるようになってしまった知人もいる。

どうしてそういうことが起きるのかというと、中国ではたとえ商売であっ ても、そこに従事している人は、自尊心が邪魔をして自分から先に一段へ りくだってお客を尊重するという行動を取りたがらない。香港や台湾の社 会はまだしも、供給側に有利な、硬直した計画経済の時代が長く続いた大 陸中国ではなおそうである。

そこへいくと日本社会は、まずお客を尊重する。仮に少額しか買わないお 客であっても、お客はお客、丁重に応対する。そういう職業意識がある。 お客に頭を下げて自尊心が傷つけられるという人は日本には少ないだろ う。こういう態度に中国人は弱い。

「自分は尊重された、大事に扱われた」と感じると、相手にも好意を持た ずにいられなくなる。相手からの尊重に自分も応えなければならないと思 う。中国人とはそういう人たちである。これが中国人の日本旅行人気、日 本での旺盛な消費の一つの理由になっている。

*評価の戦略的な先払い

そういう習性があるので、中国社会でも、優れたリーダーや商売人になる ような人は、この中国人の感性を最大限に利用する。つまり率先して自分 から相手を尊重して、それで相手を動かそうという戦略を取るのである。 要するに評価の戦略的な先払いである。

中国の優秀な人は、まず自分の周囲にいる人の能力を自分から率先して認 める。それを言葉や形にして、大仰なくらいに表現する。自分のほうから 部下や目下の人間に積極的に声をかける。

社会的、社内的に地味な仕事、目立たない業務、辛い仕事に就いている人 に積極的に目を配る。相手を尊重し、自尊心を満たす。その種の仕事に従 事している人からみれば、自分よりも優越的な地位にある人から声をかけ られれば嬉しくないわけがない。あの人は見ていてくれた、自分が尊重さ れたという証(あかし)だからである。

そうやってメンツをどんどん先払いして、人に「貸し」をたくさんつく る。それを貯めておいて、いざという時にドンと使う。

私はもういい歳だから(平井:55歳くらいか)、周囲の友人知人は年齢的 にも成熟して比較的裕福な層が多い。そういう人たちの行動を見ている と、何かにつけてプレゼントを贈ったり、旅行先でお土産を買ってきた り、こまめにWeChat(微信)などのSNSでコンタクトしたりしながら、周 囲の人間を褒め、相手の家族を褒め、「私はあなたを尊重していますよ」 というメッセージを送り続けている。これはすべて何かの時のための「先 払い」なのである。

*「実を捨てて名を取る」社会

だから私もそういう優秀な中国人を見習って、できる限り先払いを心がけ ている。タクシーに乗ったら、まず自分から運転手さんに笑顔で「ニイハ オ」と言う。無反応なことも少なくないが、めげない。

マンションのガードマンさんには行き帰り、必ず笑顔で挨拶し、できる限 り雑談して、さりげなく労をねぎらう。ホテルやレストランでトイレに 入って、中で掃除をしている人がいたら「謝謝」とお礼を言う。とにかく 「先払い」する。

そうやってみると、中国の社会は格段に生きやすくなる。みんな私に好意 を持ってくれるからだ。偉そうにしていても何もいいことはない。

さすがに国家間の関係となると、先払いばかりしている訳にはいかないか ら話は複雑だが、相手の心理を考えるヒントにはなる。

「名を捨てて実を取る」という言葉があるが、中国社会はある面、多くの 人が自ら好んで「実を捨てて名を取っている」ようなところがある。この あたりに「中国」という巨大な存在とうまく付き合うカギがあるように思 う>(以上)

実に上手いね。支那流は「俺の面子をまず立てろ」なのだ。「さすがに国 家間の関係となると、先払いばかりしている訳にはいかないから話は複雑 だが、相手の心理を考えるヒントにはなる」、なるほど、日本が習近平を たたえ、譲歩すれば、WINWINで13億市場にアクセスできるというわけだ。

ところが日本企業の現実は「もうウンザリ、中国とは市場欲しさに“耐え がたきを耐え、忍び難きを忍んで”付き合ってきたが、もうピークは終 わった、中国ビジネスは今やお荷物、いかに撤収するかが課題だ」となっ ているだろう。

覆水盆に返らず、日本企業の中国進出を先導したパナソニックを2012年に 破壊した時点で、日中友好は終わったのだ。彼らは「井戸を掘った人」を 忘れるどころか血祭りにしたのである。我々は、少なくとも小生はこの暴 挙を永遠に忘れない。血は血で贖われるべきである。

経営の神様を侮辱した報復として、小生は中共党員8000万人は必ず殺す。 天安門式に戦車で踏みつぶす。それが嫌なら離党せよ、離党して誠意を示 せよ、先払いで「俺の面子をまず立てろ」や、習近平の首を持って来い。 さすれば情状酌量で罪一等を減じ、死罪から永蟄居閉門にしてやろう。汚 染大陸で自滅するがいい。

日本人の多くはそんな風に思っているのではないか。習近平が「平和的台 頭」「韜光養晦」をやめて「偉大なる支那民族の復興」へ舵を切ったとき に、中共は後戻りできない「面子迷路GO」にはまったのだ。間もなく穴に 落ちるだろう。(2016/8/6)


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2016.08.01

都知事選挙における安倍総理の慧眼と岡田党首の敵前逃亡

都知事選挙における二人の行動の意味がよく分かる。
以下はすべて渡部亮次郎氏から配信されたメルマガからの転載である。

安倍「変化球」、岡田「敵前逃亡」の裏を読む

 杉浦 正章

「厚化粧」に「袖カバー」が完敗
 
都知事選挙を国政面から分析すると、解せぬ「不可思議現象」が二つ生じている。一つは首相・安倍晋三が終始増田寛也の応援で街頭に立たなかったこと。他の一つは民進党代表・岡田克也が突如投票日前日になって代表選不出馬を宣言したことである。

安倍は首相就任以来常に攻めに徹してきたが、都知事選はパスした。いわば不作為の作為であり、初めての“逃げ”の姿勢をみせたのだ。これは一体なぜなのか。一方、「敵前逃亡」といわれた岡田の“逃げ”の原因はどこにあるのか。

まず、安倍の場合の最大の理由は、増田の第一声を聞いて「党内が愕然とした」(自民党選対幹部)ことにある。なぜ愕然としたかと言えば、擁立した増田に全く「華」がなかったのだ。

増田は虚勢と自己顕示の有象無象の世界であるテレビ・コメンテーターの中では、ただ1人まともなことをしゃべる知性派であった。しかし、第一声で街頭に立った姿は、まるで黒い「袖カバー」(腕抜き)をつけて村役場の受付に立つ係長の如きであった。

都知事選はミニ大統領選の様相があり、ある程度の「色気」がなければ票を集めることは出来ない。

とつとつと政策を述べる姿は真面目で、好感は持てても「女賭博師」のような小池百合子にかかっては、とても太刀打ちできない。たとえば小池から「岩手県知事を3期務めて借金を倍にした」と痛いところを突かれても、言い訳に終始して切り返しが出来なかった。

この「増田に愕然」の現実を如実に反映して、自民党が選挙前に行った世論調査で小池がややリードするものの拮抗(きっこう)していた支持率が、日を重ねるにつれて拡大してしまったのだ。フタを開けたら、演説する度に票を減らすタイプであったのだ。

これを見た安倍は、街頭演説をしても「無駄」と判断したに違いない。猪瀬直樹や舛添要一の都知事選挙の場合は、勝つことが間違いないから街頭演説に立ったが、負けることが分かっている候補を応援しても、プラスはないと判断したのだ。

それに長期展望をすればオリンピックに向けて、都庁との関係を悪化させるのは得策ではない。もともと安倍は当初から小池でいいと考えていたフシがあり、増田一辺倒の都議会とは一線を画していたのだ。安倍は周辺に「小池でもいいじゃないか」と最近漏らしている。

こうして首相になって以来攻めを続けて来た安倍が初めて「変化球」を投げるに到ったのだ。

一方岡田の「敵前逃亡」の場合は、やはり事前の世論調査の結果が大きく作用している。もともと鳥越俊太郎は民進党東京都総支部連合会会長・松原仁が隠し球として持っていたもので、岡田は相談にあずかっていなかった。その上鳥越の演説を街宣車上で聞けば、原発にしても何にしても共産党の政策一色。おまけに島嶼(しょ)部の消費税を「5%に下げる」などという、支離滅裂な政策まで独断で打ち出し、岡田にとっては苦々しいこと限りがない。

世論調査ではさすがにガバナビリティに欠ける都民もあきれたのか、3候補のビリを走っていることが判明したのだ。もともと9月の代表選挙に出馬しない意向を固めつつあった岡田にしてみれば、鳥越如きが敗れたから責任を取って代表を辞めると受け取られては不本意極まりない。

だから投票日前日になって急きょ、代表選不出馬を表明したのだが、この場合はトップに立つものとして無責任のそしりを免れないだろう。自己都合も甚だしい公私混同だからだ。松原が「なぜ四党の束ね役の岡田さんが直前に出処進退に言及したのか理解に苦しむ」と怒りをあらわにしたが、無理もない。しかし松原も鳥越を担いだ責任があることは否定出来まい。

岡田は自らが推進してきた民共共闘の限界を知ることになった。

かにかくして、自民、民進両党のトップの微妙な心境が、はからずも露呈されたことになるが、それにつけても小池のしたたかさはただ者ではない。

石原慎太郎から「大年増の厚化粧の女に都政を任せるわけにはいかない」とこき下ろされても、「今日は薄化粧で来ました」と壇上に立って池シャーシャーと発言、笑いを誘った。

明らかに小池はその狙いの焦点を「既成政党の不信の構図との対決」に絞った。「政党の推薦なし」を逆手に取った戦いが成功したのだ。師匠の小泉純一郎が「自民党をぶっ壊す」と対決の構図を鮮明にさせて成功したのと全く同じ図式である。

この既成政党への批判の姿勢は、小池がNHKの出口調査で自民党支持層の50%、民進党の40%、公明党の20%、無党派層の50%を獲得するという党派を超えての得票となって現れたのだ。

自民党も安倍が動かなければ、票は拡散するしかない。とりわけ都議会自民党は昔から伏魔殿と言われ、汚職のうわさが絶えず飛び交う傾向にある。五輪をめぐる黒いうわさも絶えない。

「冒頭で都議会を解散する」という小池の無知に根ざした発言も、自らが“邪悪”と戦う姿勢を鮮明にさせるものであったのだろう。

しかし小池には既に政治資金をめぐる疑惑が出ているように、場合によってはその姿勢がブーメランのように帰ってくる可能性を否定することは出来まい。ポピュリズム選挙に成功したからといって、都政までポピュリズムに徹すれば手痛いしっぺ返しを受けるだろう。

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都知事選挙におけるツイター等SNSの威力

都知事選挙は小池女史の圧勝に終わった。その勝因分析で同感できる所論を発見した。
以下はすべて
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016)8月1日(月曜日)
          通算第4975号 <臨時増刊>
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からの転載である。

 レーニンの連立政府戦術の敗退
  毛沢東もボルシェビキに学び、天下を取ったが。。。。。
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 都知事選挙の結果は日本人特有の判官贔屓が鮮明にでたためである。
無党派の勝利などと単純明快な説明は耳に凧。それより鳥越惨敗の背景を政治的にさぐる必要がある。

 改憲阻止、野党結集を呼びかけて、野党四党が結束したにもかかわらず敗退してしまった。公約なし、出遅れ、週刊誌などと敗因が語られているが、肝心のことを忘れていないか。

 すなわちレーニン以来の左翼戦術が敗退したことである。
共産党の鉄壁の組織票さえ、二割前後が小池候補に流れたというのは、組織的締め付けが弛緩し、革命組織の紀律が破裂している事実を示唆してあまりある。

 レーニンは少数派ボルシェビキ率いて、「野党共闘」により革命を成功に導く。メンシェビキ(多数派)の壁を破り、かれらが実権を握るには、議会を長引かせ、徹夜も厭わず、議論に疲れた多数派が退場したと見るや、採決を強行し、主導権を握る。これがレーニンの組織論であり、のちに毛沢東が援用する。

 日本でも左翼暴力団といわれた全学連が自治会選挙で、よく使った手段である。
 自治会の一割にも満たなくても「組織された」党員が、多数派と連立を組んだかに見せ、議会を出席議員数でクリアし、多数派が退場したところで、居残った「組織された」メンバーが投票を行い、トンデモナイ議案も突如成立する。
その決議は合法となる。

 鉄の組織は、日本では弱体化した。野党四党の連立パターンは化けの皮が剥がれ、ついに左翼退潮の明確な兆しをしめしたのではないのか。
 レーニンの連術は死に絶えつつあり、トルコのクーデタ失敗や米国のトランプ現象のように、新しい武器はツィッター。このハッカー戦争を主導できる者が、これからの政治の中枢に躍り出てくるだろう。

 第三位の上杉、四位に食い込んだ桜井各候補も、組織票の宗教団体を超える得票を示している。何かが壊れ、従来になかった政治手法が、これから本格的に登場する契機となったのが、こんかいの都知事選挙だったように思える。

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2016.01.27

 中国発大不況のいま

中国発の世界大恐慌が始まった。以下すべて宮崎正弘氏から配信されたメルマガからの転載である。

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成28年(2016) 1月26日(火曜日)
          通算第4790号 <前日発行> 
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 中国発大不況のいま
  製造業も開発業者も石炭も鉄鋼もみーんな倒産寸前だ
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 全人代の席上で、次のような驚くべき発言が飛び出している。
「一部の地方政府に倒産の可能性があるので、気をつけて欲しい」(15年12月の全人代常務委員会で陳笠・常務副委員長)。

 すでに明らかになった地方政府の債務は邦貨換算推定で320兆円から340兆円。公式発表でも290兆円。この金額は地方政府の歳入の弐年分、殆どが不動産の無謀な開発と担当党員のポケットに消えた。
そして「発狂的投機」は「風と共に去りぬ」。

 借金を棒にする性癖がある中国人の経済活動から容易に想定できたリスクだが、それにしても想像を絶する巨額、返せる筈がないだろう。つまり、これらの開発費は銀行の不良債権と化ける。

 フィナンシャルタイムズが「中国の債務はGDPの290%だ」と報じたが、もし、そうであるとすれば、中国全体の債務は2900兆円となる。リーマンショックより、規模は壮大にして未曾有の数字である。
 無謀かつ無計画。そして借金に無関心と無心。貸し込んだのは国有銀行とシャドーバンキング、そして理財商品などからの迂回融資、あげくにヤミ金融。皮肉なことに後者のヤミ金融は胴元が殆ど公務員だ。

 「ここに巨大都市を造ろう」と呼びかけて、人口過疎の農村や湿地帯、いやはや海まで埋立てて人口島をつくり、セメントを流し込み、いい加減な地盤改良工事の果てに鉄筋、セメント量を誤魔化す手抜き工事を繰り返した。
摩天楼がニョキニョキと人のいない過疎地、海の上、湿地帯、砂漠に建てられた。
 歴史始まって以来のバブルが中国で実験されたと考えると、その深刻な有様が理解できるだろう。

 鬼城(ゴーストタウン)の現場を何回かみたが、ため息より先に気絶しそうになる。
 誰も住まない百万都市はまず先頭を切って、内蒙古省オルダスの砂漠に出現した。いまでは蜃気楼のごとき鬼城となって世界的にその名が轟く。

筆者が現地に飛んだのは、すでに五年前のこと、まだ日本のメディアは「中国の不動産ブームは続く、価格高騰中」とか、現場とは乖離した報道をしていたっけ。
 北京からパオトウへ飛んで、バスで二時間チョットでオルダス市内へ。そこからタクシーを雇ってカンバシ新区まで一時間半ほど南下した。
 

 ▼「邯鄲の夢」「夢幻」「胡蝶の夢」

なにしろ内蒙古の奥地、人口過疎の砂漠にいきなり百万都市をつくってのけたのである。オルダスといえば、チンギスハーンの御陵があるところだが、漢族の入植激しく、オルダス市の人口30万、しかも建ても建てたりで、市内だけでも空きマンションが20万人分ほどあるかと思えるのに、そのほかにオルダス近郊のカンバシ新区に百万都市を実際に造った。

ぴかぴかの政府庁舎、豪華ホテルに噴水公園、付随する政府機関の建物、そして企業誘致、大学誘致のあてもなく、なぜ、人口が増えると想定したのだろう?
ハイテクの精密機械部品企業が押し寄せるとでも思ったのか。付近に大学理工学部でもなければエンジニア確保は出来ず、また精密機械の生産は砂漠地帯のような地盤の軟らかな場所には不向き、食品加工なら近くに湖か河川が流れていなければ立地条件を満たせないではないか。

デベロッパーの社員と公務員だけが仕方なく入居していたが、百万都市に人口わずか2万8000人。ホテルだけ意外に混み合っていた理由はと言えば、「中国最大の幽霊都市」を一目見ようと中国全土から「物見遊山」の客である。笑い話にもならない。

 「邯鄲の夢」の邯鄲市でも20万人が住める団地が出現し、廃墟。重慶の住宅団地は30万人の鬼城。遼寧省鉄嶺も、貴州省貴陽の新都心も、この中に入る。

 胡錦涛前政権が政治目標の筆頭に置いた天津近郊開発は世界最初のエコシティ造成を目指した目玉のプロジェクトだった(曽妃旬大工業団地)。
工事は資金難で続かずに中断し、いまでは摩天楼の残骸、コンクリートの固まりだけ残し、六車線のハイウェイは途中で切れ、かけ損なった橋梁が海に突き出している。
 政府庁舎予定だったビルは一階が海水に浸され、蟹が捕れるそうな。
 
リゾート開発も凄まじい惨状を露呈している。
たとえば雲南省の山奥にゴルフ場を隣接させ、5万戸の別荘群を建設したところを見たことがあるが、リゾート都市の全体がまるっきりの空き屋。恐ろしいほどの幽霊都市で夜、電気が点っていたのは豪華ホテル(政府高官が視察にくるし、バイヤーが見学に来ると泊めるため)と、その従業員宿舎、入り口にあるコンビニだけだった。
 (だって雲南省の山奥、隣はミャンマーという僻地、ちかくに温泉が湧くと言っても、遠きリゾート地にいきなりの豪華別荘群とは無謀な企みだったんだ)

「中国のハワイ」と呼びかけて開発された海南島も、あるは、あるは。別荘マンションの無惨な廃屋の列。一度、海南島の南端、三亜の中心部の不動産屋の前で張り紙をみていたら店員が飛び出してきた。
客がいない証拠だろう。


 ▼地方政府の歳入は三分の一に激減している

地方政府は不動産バブルが吹き飛んで歳入が激減、最悪の遼寧省では三分の一まで落ち込んだ。
ほかも成績の良い市町村レベルの地方政府でさえ歳入は半減、まさに天国から地獄へ。そして問題は何かと言えば、銀行の貸し付けが不良債権化するという恐怖である。
連鎖で銀行倒産にいたるのは、もし資本主義国家なら当然のなりゆき、ところが全体主義の中国では、国有銀行の倒産はありえない。またまた銀行に資金を注入して延命をはかることは目に見えている。
 だから庶民は人民元安を織り込んで金銀の宝飾品や高級時計など換物投機、外貨への両替、富裕層は高級なクルマの購入、海外不動産買いにはしる。

 「不動産在庫」がどれほどのものかと言えば7億1853平方メートル、過去弐年間で50%増えた(これは中国が発表する公式統計で、本当はもっと多いだろう)。
この数字に基づいて、中国のマンションは平均80平方だから、じつにマンションの885万戸が空室という計算になる(実態はおそらくこの10倍)。

 オフィスビルはテナントが一店も入らないビルが北京の真ん中でさえ目立ち、ショッピングモールもあちこちで休業もしくは閉鎖、廃屋のビルにはネズミやイタチが棲み着いている。

「毛沢東の聖地」といわれる延安で、大規模なショッピング街が完成していたが、一軒の入居もなかった。
これも既に数年前の出来事、観光地として有名な大理も、おなじようにがらーんとしたショッピング街が落成していたがテナントはゼロだった。

不動産不況により、関連する建機、建材、セメント、板ガラス企業は軒並み低迷、最大の板ガラスメーカーが倒産している。
セメント業界は再編の最中、一番遅れているのが鉄鋼メーカーの再編だが、企業買収合併は資金不足と指導部の方針が決まらず右往左往。

過剰在庫の典型は鉄鋼、石炭である。
鉄鋼は生産能力が9億トン、2015年だけでも余剰在庫をダンピング輸出して、国際的には平均で一トンの生産コスト50ドルなのに対して中国は90ドル。
それを半値でも売るから、一億ドンは無理矢理に裁けたが、その煽りでインドのタタが経営不振、韓国ポストは倒産寸前、ベトナムの製鉄会社は倒産したほどに悪影響は計り知れない。
石炭労働者の給与遅配は常識となり、炭鉱夫の数十万人が既に解雇され、千数百の鉱山は閉山した。各地で激しい労働争議が起きている。


 ▼中国の風邪で周辺諸国は肺炎になった

 2016年になって、新しい不動産開発の件数は前年比90%の落ち込み、したがって余剰建材、セメント、鉄鋼はダンピング輸出だが、余剰人員はどうするのか。

それが、かのAIIB、BRICS銀行とシルクロード構想である。海外へプロジェクトを輸出し、この余剰在庫を処分し、余剰労働者を派遣するのである。

すでに悪影響は中国依存の高いアジア諸国にあらわれ、中国がこじらせた悪性の風邪で周辺諸国は肺炎になった

たとえばマレーシアの国営ペトロナスは従業員の大幅削減と設備投資を打ち切った。台湾は新卒組に国内では雇用機会が激減したため、しかたなく中国大陸へ出稼ぎにでていたが、これも人員整理、もしくはタイやベトナムへ転勤である。

インドネシアの石炭企業も設備縮小と人員整理、フィリピンのカジノ企業「ブルームベリーリゾート」は中国からの博打客激減のため、株価が30%も下落して悲鳴を挙げた。
スマホ産業はとうに中国市場の淘汰をみこして、インドへ工場を新設し、企業ごと移転する会社もあるほどだ。 

ちなみにアジア諸国の対中国貿易依存度は、台湾がトップで26・2%、ついで韓国が25・4%,シンガポールは12・6%,マレーシアは12・1%、タイが11%となっている(数字は日本経済新聞、1月22日)。

いやいや中国の企業ですら、まもなく人民元安がくることを見越して外貨建て社債の前倒し返済にあてる企業が続出している。
宝山製鉄はドル建ての短期債権38億ドルをそそくさと返済した。人民元が強い内に、そしてドルと交換できる内に。

中国政府は「人民元はこれ以上下がらない。外貨両替を焦る必要はない」とプロパガンダに懸命だが、誰も政府の言うことを信用しないって。
げんにサウスチャイナモーニングポスト(1月24日)がすっぱ抜いた中国人民銀行高官の極秘メモは、「春節前に7兆円余の通貨供給を市場に行ったが、景気浮揚効果をあげるにせよ、人民元下落は避けられなくなるディレンマがある」と書かれていた。


▼中国依存度の日本の高い自動車、精密部品にもじわり悪影響がでてきたゾ

 日本のメーカーにもどかんと悪影響がでている。
 対中国輸出の稼ぎ頭は自動車と精密電子部品だが、自動車に関して言えば、まだ悪影響は微少で、理由は高級車が売れるから。またトヨタは世界全体の12%を中国に依存しているが、工場増設を見送っている。

 対照的に日産は中国依存度が高く、VWの35%中国依存ほどではないにせよ、20%を超えている。ホンダは工場新設を見送る。
 自動車部品は親企業に連携し、凸凹も同じだが、オプションの車載部品はすでに減産するメーカーが目立つ。

 他方、スマホなどITI精密部品や、コンピュータ液晶などは中国の落ち込みの余波を被り、京セラ、村田製作所、TDK、日本電産アド軒並み悪影響がでてきた。
 「中国発大不況」はこれからが本番である。

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